ニコンがフルサイズミラーレス「Z 9」用の最新ファームウェアVer5.10を公開。シャッターアングルを5.6°~360°の角度から15段階で設定可能、ゼブラ表示の色変更など動画関連の撮影機能が追加されている模様。
フルサイズミラーレスカメラ「ニコン Z9」用ファームウェアVer.5.10を公開
平素はニコン製品をご愛用いただきまして、誠にありがとうございます。
株式会社ニコンは、フラッグシップモデルのフルサイズ/FXフォーマットミラーレスカメラ「ニコン Z9」(2021年12月発売)のファームウェアVer.5.10を公開します。
「Z9」用ファームウェアVer.5.10では、本格的な動画撮影へのニーズに応える機能を追加しています。新たに「シャッターモード」を追加し、動画撮影時のシャッターアングルを5.6°~360°の角度から15段階で設定可能になりました※。これにより、フレームレートの変更に合わせて毎回シャッタースピードの値を設定する必要がなくなり、常に使用したいフレームレートに対して最適なモーションブラーを得ることができるようになります。
さらに動画ユーザーの使いやすさを追求し、ゼブラ表示の色変更ができるようになったほか、ヒストグラムやウェーブフォームモニターといった輝度情報表示の透明度や表示位置を大きさと併せてカスタマイズできるようになり、コントラストが強いシーンなどでも適切な露出を確認しながら撮影することが可能です。動画撮影関連
- 撮像範囲設定が DX の場合でもハイレゾズームの使用が可能になりました。
- [カスタムメニュー]>g10[パワー/ハイレゾズーム連携]* を追加しました。
- [カスタムメニュー]>g13[シャッターモード]を追加しました。
- [カスタムメニュー]>g15[ゼブラ表示]に[ゼブラ表示の色]を追加しました。
- [カスタムメニュー]>g18[輝度情報の種類]に輝度情報の表示をカスタマイズする機能を追加しました。
操作関連
- [カスタムメニュー]>f2[カスタムボタンの機能(撮影)]とg2[カスタムボタンの機能]に、[パワーズーム位置の登録/呼び出し]*を追加しました。
- [カスタムメニュー]>f10[ズームリング操作(PZ レンズ)]* を追加しました。
- [カスタムメニュー]>f12 と g9 の[パワーズームのボタン操作(PZ レンズ)]の名称を[パワーズームの 操作設定(PZ レンズ)]に変更しました。また、[パワーズーム速度]を[パワーズーム速度(ボタン操作)]と[パワーズーム速度(レバー操作)]* に分けました。
- [セットアップメニュー]の[メニュー設定の保存と読み込み]で保存できる項目として、次の項目を追加しました。
- [セットアップメニュー]>[位置情報(内蔵)]>[位置情報記録]
- 再生時の i メニュー[画像編集]>[画像編集機能のカスタマイズ](ファームウェア C:Ver.5.00 より対応)
* 本機能は NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZ 装着時に使用可能となる予定です(2024年11月現在)。その他
- [カスタムメニュー]>f1 と g1[i メニューのカスタマイズ]に i メニューに割り当てられる機能として、[パワーズーム速度(ボタン操作)]を追加しました。
- 以下の不具合を修正しました。
- [レリーズモード]を[ハイスピードフレームキャプチャー+]の[C30]に設定し、撮影画面(ライブビュー)の拡大操作を行った直後にシャッターボタンの半押しを行うと、カメラが操作を受け付けなくなる場合がある。
- 以下の設定でマニュアルフォーカスにして拡大表示しているときに、AF-ONボタンを押しても拡大表示が解除されない。
▸ AF-ONボタンに[AF-ON]または[AFエリアモード+AF-ON]のいずれかに設定
▸ [カスタムメニュー]>d19 または g17[半押し拡大解除(MF)]を[ON]に設定
- 半押しタイマーがオフからオンになるときに、ファインダーや画像モニターの撮影画面(ライブビュー)が露出オーバーになる場合がある。
- カスタムボタンに[撮影機能の呼び出し(ホールド)]を割り当て、この機能を使用して撮影を行うと、まれに撮影画像が露出オーバーで記録されてしまう。
- 一部の CFexpress カードにおいて、連続撮影可能枚数が低下する場合がある。
- 以下の設定で連続撮影を行うと、まれにカメラが操作を受け付けなくなる場合や、ファインダーや画像モニターの撮影画面(ライブビュー)が正常に表示されない場合がある。
▸ [静止画撮影メニュー]>[静止画フリッカー低減]を[ON]に設定
- 以下の設定で撮影した RAW 動画を対応したパソコン用ソフトウェアで再生すると、明るく表示されてしまう場合がある。
▸ [動画記録ファイル形式]を[N-RAW 12bit(NEV)]または[ProRes RAW HQ 12-bit(MOV)]のいずれかに設定し、且つ[階調モード]を[SDR]に設定
▸ [ISO感度設定]をISO100未満に設定
- 通信速度が遅い環境下で以下の設定にした場合、FTPサーバーへの画像送信中に撮影画像の拡大/縮小操作をしていると反応が遅くなる場合がある。
▸ [ネットワークメニュー]>[FTPサーバーと接続]>[オプション]>[撮影後自動送信]を[ON]に設定
▸ [ネットワークメニュー]>[FTPサーバーと接続]>[オプション]>[送信時のHEIF変換]を[しない]以外に設定
参考:過去のファームウェア公開日
- 2024.3.13:Ver:5.00
- 2023.10.4:Ver:4.10
- 2023.8.22:Ver:4.01
- 2023.6.13:Ver:4.00
- 2023.2.28:Ver 3.10
- 2022.12.20:Ver 3.01
- 2022.10.26:Ver 3.00
- 2022.8.30:Ver 2.11
- 2022.7.6:Ver 2.10
- 2022.4.20:Ver 2.00
- 2022.1.26:Ver 1.11
- 2022.1.5:Ver 1.10
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