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28-75mm F/2.8 Di III VXD G2 Z-mount レンズレビューVol.3 遠景解像編

「28-75mm F/2.8 Di III VXD G2」ニコンZマウントのレビュー第三弾 遠景解像編を公開。周辺や隅に若干の低下が見られるものの、極端な画質低下のない安定感のあるF2.8ズームレンズ。

簡易的なまとめ

中央はズーム全域で非常に良好ですが、周辺や隅はF2.8で僅かに甘い。と言っても極端な像の乱れは無く、弱点と呼べるような領域はありません。手頃な価格の携帯性が高い大口径ズームレンズとしては優れた光学系と言えそうです。細部を気にしなければF2.8から実用的な画質が得られ、ベストを尽くすのであればF4-F5.6まで絞って使いたいところ。

The center of the image is very good throughout the zoom range, but the edges and corners are slightly soft at F2.8. That said, there is no extreme image distortion, and there is no area that could be called a weakness. It seems that this is an excellent optical system for a large-aperture zoom lens with a reasonable price and high portability. If you don't mind the details, you can get practical image quality from F2.8, and if you want to do your best, you should use it by stopping down to F4-F5.6.

28-75mm F/2.8 Di III VXD G2 ニコン用のレビュー一覧

遠景解像力

テスト環境

  • 撮影日:2024.4.18 曇り 微風
  • カメラ:Z 8
  • 三脚:Leofoto LS-365C
  • 雲台:SUNWAYFOTO GH-PRO II
  • 露出:ISO 100 絞り優先AE
  • RAW:Adobe Lightroom Classic CC
    ・シャープネスオフ
    ・ノイズリダクションオフ
    ・レンズ補正オフ

28mm

単焦点ほどの解像性能は期待できないものの、設計が難しいと言われる大口径標準ズームとしては満足のいく性能。競合レンズ(シグマ)と比べて大幅に優れた性能とは言えないものの、見劣りする性能でもなし。競争力のある画質。

中央

絞り開放から良好なシャープネスとコントラスト。絞ると僅かにコントラストが改善しているものの、(少なくとも4500万画素のZ 8では)F2.8からピークの状態。パフォーマンスはF8まで一貫しており、F8以降は回折の影響により徐々にソフトな画質。

周辺

中央と比べると少し甘い。非点収差のような像の流れが僅かにあり、コントラストも僅かに低下。絞ると徐々に改善し、F5.6やF8でピークの解像性能を得ることができる。F8以降は回折の影響により徐々にソフトな画質。

四隅

極端な描写の乱れはないものの、周辺と同じくF2.8で像の流れがわずかに発生。絞ると若干の改善が見られ、F5.6-8で像の流れを抑えたピークの画質。手頃な価格の大口径ズームにおける広角端隅の結果としては良好。

35mm

フレームの大部分は良好に見えるが、細部を見ると周辺部から隅にかけて画質が低下。ピークの結果はF5.6前後。

中央

28mmと同じく絞り開放からシャープでコントラストも良好。絞ると極僅かにコントラストが改善したようにも見えますが、基本的には同じ画質。

周辺

中央と比べると描写がわずかに甘く、コントラストも少し低下。F4で改善し、F5.6~F8まで絞ると細部のコントラストが上昇。もしも風景撮影でベストを尽くすならF5.6-8。

四隅

28mmと同じく、極端な描写の乱れはなく、細部を気にしなければF2.8から良好。細部が甘いと感じる場合はF5.6付近まで絞ると改善します。

50mm

広角側と比べると描写の甘さが無くなり、全体的に使いやすい画質。

中央

広角側と同じくシャープでコントラストの豊富な画質。絞っても改善することは無く、F8までそのパフォーマンスを維持。

周辺

28mmや35mmと比べると描写が安定しており、コントラストが少し強い。F4-5.6で細部の結果が改善し、F8までピークが続く。

四隅

28mmや35mmと比べるとずっと良好で、絞り開放から安定感のある画質。絞ると周辺減光と共に画質が少し改善。やはりベストを尽くすのであればF5.6~F8がおススメ。

75mm

安定感のある望遠端の画質。

中央

他のズームレンジと同じく良好な画質ですが、コントラストが僅かに低下。諸収差のテストでは望遠側で軸上色収差の影響が残っているため、ひょっとしたら色収差の影響があるかもしれません。絞ると少し改善します。

周辺

シャープネスとコントラストは十分良好。F4まで絞ると画質がワンランク向上。

四隅

大口径ズームの望遠端としては安定感のある画質。絞っても画質に大きな改善は見られないものの、欠点となるような画質低下はありません。

まとめ

中央はズーム全域で非常に良好ですが、周辺や隅はF2.8で僅かに甘い。と言っても極端な像の乱れは無く、弱点と呼べるような領域はありません。手頃な価格の携帯性が高い大口径ズームレンズとしては優れた光学系と言えそうです。細部を気にしなければF2.8から実用的な画質が得られ、ベストを尽くすのであればF4-F5.6まで絞って使いたいところ。

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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