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7Artisans AF 85mm F1.8 レンズレビューVol.3 解像チャート編

七工匠 「7Artisans AF 85mm F1.8」のレビュー第三弾を公開。倍率色収差や球面収差の影響で解析ソフトの結果はイマイチ。ただ、実写では特に問題無く、近距離でも良好な結果が得られています。

簡易的なまとめ

製品提供を受けている

このレビューはPERGEARより無償提供された製品を使用しています。金銭の授受やレビュー内容の指示は一切ないことを最初に明言しておきます。無料であること、購入した製品ではないことに対する無意識のバイアスは否定できませんが、できるだけ客観的な評価を心がけています。

簡易的なまとめ

解像チャートの結果は良くないですが、実写では欠点が目立たず満足のいく結果が得られています。倍率色収差が目立つシーンには注意が必要ですが、ざっと使った限りでは問題を感じる場面はごく僅か。球面収差は味付け程度に抑えられているため、接写で過度にコントラストが低下することはありません。

7Artisans AF 85mm F1.8のレビュー一覧

解像力チャート

撮影環境

テスト環境

  • カメラボディ:ILCE-7RM5
  • 交換レンズ:7Artisans AF 85mm F1.8
  • パール光学工業株式会社
    【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
  • RAW出力
  • ISO 100 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

補足

今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。

テスト結果

遠景の解像性能では良好な性能を発揮していましたが、近距離では絞り開放付近で伸び悩んでいます。中央は球面収差、周辺や隅は非点収差や倍率色収差が影響していると思われます。実写作例を確認すると悪くない結果のようにも見えますが、収差により測定用の楔型が読み取れなくなっている模様。それでも中央は絞ることで大幅に改善し、F5.6で解析ソフトの上限に達しています。

中央

数値の結果と同じく、絞り開放付近は球面収差の影響かややソフト。絞ると改善しますがF2.8でも若干のソフトさが残っています。ベストを尽くすのであればF4-5.6まで絞るのがおススメ。

周辺

中央と同じく絞り開放付近でソフトな結果となり、絞ると徐々にシャープな描写へと変化。ただし、中央と比べて倍率色収差の影響が目立ち、状況によってはカメラや現像ソフトでの補正が必要と感じるかもしれません。

四隅

基本的には周辺と同程度で、顕著な画質の低下はありません。ただし、倍率色収差の影響がさらに強くなり、解析ソフトで誤検出が頻発。実写ではレンズ補正をオンにしておくことをおススメします。

数値確認

中央 周辺部 四隅
F1.4 3075 2896 2538
F2.0 3242 2673 3110
F2.8 3356 3008 2020
F4.0 4220 2812 3030
F5.6 4750 2963
F8.0 4755 2975
F11 4698 3075 3472
F16 3809 3175 2853

実写確認

まとめ

解像チャートの結果は良くないですが、実写では欠点が目立たず満足のいく結果が得られています。倍率色収差が目立つシーンには注意が必要ですが、ざっと使った限りでは問題を感じる場面はごく僅か。球面収差は味付け程度に抑えられているため、接写で過度にコントラストが低下することはありません。

購入早見表

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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