このページでは昨年のクリスマスに娘へプレゼントしたデジタルカメラ「ニコン COOLPIX W150」についてレビューしています。デジタルカメラとしてはコスパが悪いものの、悪くは無い買い物だったかなと。
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COOLPIX W150
仕様の確認
カメラの特徴
- 商品ページ
- 有効画素:1317万画素
- イメージセンサー:1/3.1型原色CMOS
- レンズ:
・光学3倍ズーム
・35mm判換算30-90mm相当
・開放F値:f/3.3-5.9
・5群6枚
・電子式手ぶれ補正
・撮影距離:約5cm?∞(広角側)、約50cm?∞(望遠側) - 内蔵メモリー:21MB
- ファイル形式:JPEG・WAV・MP4
- シャッター:1/2000?1秒
- 絞り:電磁駆動によるNDフィルター(2段分)
- ISO 125?1600
- コントラスト検出AF
- フラッシュ搭載
- 2.7型TFT液晶モニター 約23万ドット
- Wi-Fi 2.4GHz・Bluetooth 4.1
- Micro-USB・Micro HDMI
- 防水性能:IPX8
- 防じん性能:IP6X
- 耐衝撃性能:MIL-STD-810G w/Change 1 Method 516.7-Shock に準拠
- サイズ:約109.5×67.0×38.0mm
- 重量:約177g(電池、メモリーカード含む)
- カラーバリエーション
・ブルー
・ホワイト
・リゾート
・フラワー
2019年に登場した比較的新しいコンパクトデジタルカメラです。スマートフォンにシェアを奪われ、多くのカメラメーカーが市場から撤退する中で最新モデルが登場するのは珍しいですね。
デジタルカメラとしては比較的小さな1/3.1型CMOSセンサーを搭載。今どきのスマートフォンはさらに大きなイメージセンサーを搭載していることが多いので、画質は期待しないほうが良いでしょう。オートフォーカスはコントラスト検出方式のため、動き回る被写体には無力です。
画質は期待できませんが、IPX8・IP6Xの防水・防塵性能を備えた防水カメラのため、海などレジャーでの使用で問題がないのはGood。高価なスマートフォンを海や川で水没させたくない場合、このような防水カメラが活躍するのだと思います。さらに、Wi-FiやBluetoothを搭載しており、スマートフォンへの画像転送しやすいのも評価したいポイント。
価格は1.5万円?2万円弱。デジタルカメラとしては比較的安い部類ですが、同価格帯のカメラと見比べてコスパが良いとは言えません。「防水」や「子供向け」が必要なければ他のカメラも要検討。
COOLPIX W150 ブルー | |||
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COOLPIX W150 ホワイト | |||
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COOLPIX W150 リゾート | |||
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COOLPIX W150 フラワー | |||
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箱・付属品
ニコン製のカメラとしては珍しく、非常に鮮やかな色を使ったデザインの箱です。今回は「リゾート」カラーを購入し、箱のデザインも同じとなっているので見栄えが良好。クリスマスプレゼントとしての第一印象は良かったかなと思います。
箱の中にはカメラ本体とストラップ、充電用のACアダプターとUSBケーブル、説明書が付属しています。ついでにメンテナンス用と思われるブラシも付いています。
このカメラはUSB経由のバッテリー充電に対応しており、バッテリー用の外部充電器は付属していません。
外観
カメラのカラーバリエーションは4種類。「ブルー」「ホワイト」「リゾート」「フラワー」があり、今回は柄付きの「リゾート」を購入しました。パステルカラーの個性的なデザインとなっています。他のカラーバリエーションは公式ウェブサイトで確認可能。
外装はしっかりとしたプラスチック製。厚みがありそうなプラスチックのため、落下などで本体が割れることは少ないと思います。
表面に滑り止め加工は少なく、持ち方によっては滑りやすい。できればストラップを使い、首からかけて持ち運びたいところ。
レンズは前面に保護ガラスでズームレンズを衝撃や水・埃などから保護しています。レンズキャップなどは装着できませんが、保護ガラス周囲はカメラボディが少し盛り上がり、ガラスが傷つきにくい形状。
1年の間、娘にラフな使い方をされましたが、これと言って大きなダメージは見られません。ただし、レンズにゴミが混入したらしく、望遠側へズームすると少しゴミが写るようになりました。広角側では問題ナシ。
カメラ背面には液晶モニタを挟んで4つのボタンと方向ボタン・再生ボタンがあります。方向ボタンは上下でズームレンズの操作に対応し、左右はメニュー画面で使用。カメラ左側のボタン4つは撮影時やメニュー画面の操作に使用します。
カメラ上部にはシャッターボタン・録画ボタン・電源ボタンがあります。シャッターボタンを押すことでオートフォーカスとシャッターを利用可能。録画ボタンを押すと、直ぐに録画を開始することが出来ます。
シャッターボタンのレスポンスは普通ですが、録画ボタンは押しても録画開始までに少し遅延が見られます。さらに、子供が誤ってボタンを押してしまい、録画し続けてしまうということも。
カメラ両肩にはストラップを装着する金具があります。やや小さめの孔なので、付属品以外のストラップを使う場合には形状に注意。
カメラ底面には三脚ネジ穴とバッテリー・SDカードスロットのカバーがあります。バッテリースロットのカバーはロック機構が2段階式となっているため、子供が誤って開いてしまう可能性が低くなっています。
バッテリー・メモリーカード
バッテリーとメモリーカードはカメラ底面からアクセス可能。防水仕様になっているので、カバーを閉める際に異物が挟まっていないか注意したいところ。
さらにMicro USBポートとMicro HDMIポートを搭載しています。それぞれ、充電用・テレビ出力用に使用します。
SDカードスロットは稀にSDカードを認識しないことがありました。SDカードの問題かと思いましたが、他のレビューでも散見したので、カメラ側の問題である可能性あり。このような場合は電源をオフにして、SDカードを抜き差しすることで直ります。
バッテリーは小型のEN-EL19を使用。USB充電に対応しているので、カメラから取り外す機会は無いと思います。
700mAhと容量が少ないものの、カメラが低消費電力なためか意外と長寿命。1か月ほど放置してもバッテリー残量は十分残っていました。
もちろん、スマートフォンとBluetooth接続などを利用していると電力消費は早くなると思われます。
読みやすい説明書
説明書は子供も読みやすいように、漢字にふりがなが付いています。
インターフェースは子供向けに最適化
通常のニコン製デジタルカメラと異なり、子供向けのやさしいインターフェースが導入されています。
使用言語は「日本語」のほかに「にほんご」も用意されています。難しい漢字は極力使わず、説明はシンプルにまとまっています。カメラ専門用語も少ない。
左側に4つのボタンがあり、モニターと連動して操作します。
レスポンスはやや遅めですが、ストレスが溜まるほどではありませんでした。
画質には期待しないほうが…
お世辞にも「良好」とは言えないです。スマートフォン並か、それ以下と感じるかもしれません。搭載しているイメージセンサーが同等、もしくはそれ以下のため当然の結果と言えるでしょう。スマートフォンのような高度な画像処理も期待できないので、画質で勝負するのは苦しい。
正直なところ、「画質」が少しでも気になる人は他のカメラを検討すべきだと思います。もちろん、パパママカメラとしては使うのも微妙。
色合いは少し彩度が高めですが、ニコンらしい味付けだと感じます。逆に言うと、スマートフォンのような「映える」写真は撮りづらいかも。
敢えて言えば「ズームレンズ」を搭載しているのはスマートフォンと比べて強みとなるポイント。「暗いレンズ」のため、屋内や暗いシーンでは手ぶれ・被写体ブレが頻発すると思いますが、明るい屋外であれば、スマートフォンよりも良く写ると思います。(それでもハイエンドスマートフォンと比べると厳しいかもしれませんが…)
面白いフィルター効果をいくつか搭載しているので、積極的に使ってみるのも一つの手。ただし、「写真」を残したい場合は使い勝手が悪いかも。
オートフォーカスは期待しないほうが…
ニコン製一眼レフやミラーレスカメラのようなオートフォーカスは期待できません。コントラストAFの非常にモッサリとした動作です。動き回る子供やペットは絶望的。
顔検出に対応しており、まずまず良好に反応します。被写体にグッと近寄ることも可能ですが、その際はオートフォーカスが非常に遅くなるので注意が必要です。
便利な通信機能
低価格ながらWi-FiとBluetoothを搭載しています。スマートフォン用アプリ「Snap Bridge」と連携することでカメラ内の画像を閲覧したり、転送することが可能。さらにリモート撮影や日時・位置情報の付与も可能。
低消費電力のBluetoothと常時接続することにより、撮影した画像を自動的にスマートフォンを転送してくれる機能が便利。ファイルサイズは200万画素と小さいものの、SNSやスマートフォンで閲覧するには十分な画質です。
この価格帯でこれら機能が使えるデジタルカメラは少ない。個人的には評価したいポイントです。
実際のところ
凝った使い方はしませんが、3歳の子供でも普通にシャッターボタンを押して写真撮影をしています。「写真撮影」そのものに楽しみを感じているかどうかは分かりませんが、1年経った今でも使ってくれています。
あくまでも「おもちゃ」の一つであり、「デジタルカメラ」として見ている大人からすると、扱いは乱暴に見えてしまいます。たまに(癇癪を起して)宙を舞うことがありますが、今のところ問題なく動作しています。
面白いと感じたのは「子供の目線で写真が残っている」こと。子供がどのような物をどのような角度で見ているのか、普段は気が付かないような子供の目線が写真に残っています。
撮影した写真の再生はスライドショーで音楽を流したり、アニメーションを被せることも可能。子供と一緒に楽しく写真を振り返ることが出来るのは面白いなと感じました。
さらに写真には評価機能が付いており、音声メモを残したり、「よくできました」を付け加えることが可能。正直なところ、3歳の娘にはまだ早いですが、そのうちこの機能が活きてくるのかもしれません。
総評
ここがおすすめ
- 色鮮やかなカラーバリエーション
- 防水・防塵・耐衝撃性能
- 傷つきにくいレンズの保護ガラス
- 子供向けの専用インターフェース
- 子供向けの説明書
- スマートフォンと常時接続・画像の自動転送が可能
- 楽しい再生システム
- 思ったりよりもバッテリーライフが長い
- 子供目線の写真が残せる
個人的に重視したのは、3歳の娘へのプレゼントということもあり「防水・防塵・耐衝撃」は必須で、長く使えるカメラにしたかったのがポイント。この点で言えば、カメラは故障しにくく、子供が敬遠しない簡単なインターフェースで満足度の高い買い物だったと言えます。
さらに、意外にも通信機能が充実しており、Bluetoothの常時接続で子供が撮影した写真をすぐにスマートフォンで閲覧できるのは便利。位置情報の付与やリモート撮影も可能となっているので、レジャーの家族写真用として使えなくもないです。
そして、子供目線で写真を残せるという点でカメラを買い与えて良かったと感じました。普段では分からなかった「気が付き」を得られることもあり、面白いです。
注意ポイント
- 価格を考えると決してカメラのスペックは良くない
- 画質はスマートフォン並、もしくはそれ以下
- オートフォーカスに過信は禁物
「2万円弱のデジタルカメラ」として考えるとコストパフォーマンスは決して良くありません。画質はスマートフォンよりも悪く、オートフォーカスもレスポンスが良いとは言えません。子供が何か目的があって「カメラ」を欲しがっているのであれば、他の選択肢を検討してみるべき。
とは言え、「おもちゃ」として2万円弱のカメラにお金を出せるのであれば、面白い選択肢だと思います。
購入早見表
COOLPIX W150 ブルー | |||
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COOLPIX W150 ホワイト | |||
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