ソニー「E PZ 10-20mm F4 G」のレビュー第三弾を公開。今回は恒例の解像力チャートを使った測定結果と実写作例を公開。
E PZ 10-20mm F4 Gのレビュー一覧
- ソニー E PZ 10-20mm F4 G 徹底レビュー 完全版
- ソニー E PZ 10-20mm F4 G 徹底レビューVol.6 周辺減光・逆光編
- ソニー E PZ 10-20mm F4 G 徹底レビューVol.5 ボケ編
- ソニー E PZ 10-20mm F4 G 徹底レビューVol.4 諸収差編
- ソニー E PZ 10-20mm F4 G 徹底レビューVol.3 解像チャート編
- ソニー E PZ 10-20mm F4 G 徹底レビューVol.2 遠景解像編
- ソニー E PZ 10-20mm F4 G 徹底レビューVol.1 外観・AF編
解像力チャート
撮影環境

テスト環境
- カメラボディ:ILCE-7RM4 APS-Cクロップ
- 交換レンズ:E 10-20mm F4 G
- パール光学工業株式会社「【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)」 
- オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
- 屋内で照明環境が一定
- 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
- RAW出力
- ISO 100 固定
- Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
 ・シャープネス オフ
 ・ノイズリダクション オフ
 ・色収差補正オフ
 ・格納されたレンズプロファイル(外せない)
- 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
 (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック)
- 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)
補足
今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。
10mm

絞り開放から全体的にピークの性能を発揮している。超広角ズームにおける広角端で、定型の解像力チャートを使ったテスト結果としては非常に良好だ。隅まで安定したパフォーマンスを発揮しており、絞っても大きな改善は見込めないが、逆に言えば絞る必要が無い。ピークの性能は回折の影響を受けるF8まで維持され、以降は急速に低下する。開放付近の性能が非常に良いので、回折による性能低下が目に付きやすい。
数値確認
| 中央 | 周辺部 | 四隅 | |
| F4.0 | 3656 | 3605 | 3094 | 
| F5.6 | 3813 | 3480 | 3100 | 
| F8.0 | 3701 | 3564 | 3198 | 
| F11 | 3141 | 3199 | 2870 | 
| F16 | 2644 | 2690 | 2379 | 
| F22 | 2000 | 1914 | 1656 | 
実写確認

15mm

全体的な傾向は10mmと同じだ。絞り開放からピークの性能を発揮し、絞っても改善しないが、絞る必要も感じられない。やはりF8以降は回折の影響が強く現れるので、被写界深度が必要なければ小絞りは避けたほうが良いだろう。
数値確認
| 中央 | 周辺部 | 四隅 | |
| F4.0 | 3766 | 3428 | 3231 | 
| F5.6 | 3647 | 3681 | 3351 | 
| F8.0 | 3766 | 3377 | 3205 | 
| F11 | 3077 | 3185 | 2863 | 
| F16 | 2696 | 2515 | 2547 | 
| F22 | 2149 | 1858 | 1688 | 
実写確認

20mm

広角・中間と比べると数値が少し乱れているものの、全体的な結果はほぼ同じだ。顕著なパフォーマンス低下は見られず、ズームレンズの望遠端の性能としては良好である。
数値確認
| 中央 | 周辺部 | 四隅 | |
| F4.0 | 3615 | 3697 | 2809 | 
| F5.6 | 3668 | 3200 | 3218 | 
| F8.0 | 3375 | 3621 | 2834 | 
| F11 | 3188 | 3273 | 3006 | 
| F16 | 2757 | 2774 | 2365 | 
| F22 | 2095 | 1954 | 1804 | 
実写確認

まとめ

ここ最近のソニー製広角レンズは優れた性能のモデルが多いが、このレンズも例にもれず高性能だ。広角レンズで定型チャートを撮影するには最短撮影距離付近まで近づく必要があり、この際は収差変動で周辺部の性能が低下しやすい。しかし、このレンズは顕著な性能低下が見られず、中央から隅まで一貫性のある優れた結果が得られた。

ズーム全域でこれと言った弱点は無く、ズーム全域、フレーム全域、絞り全域(回折の影響がない範囲)で、どこにピントを合わせても良好な結果を得ることが出来る。特にこのようなコンパクトなF4インナーズームの広角レンズとしては称賛に値する性能だ。
購入早見表
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