このページではキヤノンの一眼レフカメラ「EOS 90D」のJPEG出力ついてレビューを掲載しています。
EOS 90D
高感度ノイズリダクション
EOS 90Dの高感度ノイズリダクションは従来通り「オフ・弱め・標準・強め」の4つから選択可能。
標準?強めはコントラストの低いディテールに影響しやすく、3250万画素の高解像が活かせないので個人的には「弱め」を推奨。
オフにすると輝度・色どちらのノイズも低減されず、ISO3200前後で色ノイズがやや目立つでため「オフ」は非推奨。
「弱め」と「標準・強め」でディテールの再現に差が出始めるのはISO1600あたり。そこから徐々に低コントラストなディテール再現に差が出始めます。
ピクチャースタイル
シャープネス
シャープネスの設定値は3種類あり、それぞれ…
- 強さ:輪郭強調の強弱
- 細かさ:輪郭線の太さ
- しきい値:処理を施す閾値の設定
細かい話は後述するとして、シャープネスの設定は基本形が「強さ(4)・細かさ(2)・しきい値(4)」となっています。この数値を採用しているのは「スタンダード」「オート」「モノクロ」の3種。
- 基本形から僅かに「強さ」を弱めたのが「ポートレート」
- 基本形から僅かに「強さ」を強めたのが「風景」
- 基本形から大きく「しきい値」を弱めたのが「ディテール重視」
- 基本形から「強さ」「しきい値」を大きく弱めたのが「ニュートラル」「忠実設定」
となっています。特に「ニュートラル」「忠実設定」は基本形と比べて癖が強いので注意が必要。必要に応じて基本形に近いシャープネス設定値へ戻すと良いでしょう。
色・コントラスト
- スタンダード:基本形、後処理不要で使いやすい仕上がり設定。
- ポートレート:マゼンダ?黄色が赤色寄りに調整。肌色が健康的な色合い。最も低コントラストでシャドウの持ち上がりが強い。
- 風景:彩度マシマシだがコントラストはバランス派。
- ディテール重視:スタンダードと比べると高コントラストだが彩度は同等。
- ニュートラル:コントラスト・彩度の強調は控えめ。白飛びや色飽和を抑える。
- 忠実設定:基本はニュートラルと一緒だが、晴天下で忠実な発色。
各プリセットの初期設定だと、コントラスト差は他社と比べてかなり控えめ。必要に応じて手動で調整したいところ。シャドウが持ち上がった感じがするのは「ポートレート」のみ。
基本は作りたい色の傾向から仕上がり設定を決定し、シャープネスやコントラストを調整するのが近道なように感じます。
マクロや風景を撮影することが多いので、個人的にはニュートラルやディテール重視が好み。
全体像
- スタンダード
- ポートレート
- 風景
- ディテール重視
- ニュートラル
- 忠実設定
- モノクロ
クロップ
- スタンダード
- ポートレート
- 風景
- ディテール重視
- ニュートラル
- 忠実設定
- モノクロ
シャープネス
正直に言うと、絶妙な設定値に追い込むにはカメラの背面液晶が小さいうえに低解像で力不足。HDMI出力の大きな外部モニターでも使わないと現地でシャープネスを追い込むのは難しいはず。
パソコンで純正現像ソフト「DPP4」に同じ設定値があるので、イメージしているシャープネス処理の数値を確認しておくと良いでしょう。
強さ(0:7)
輪郭線の強調を調整する設定値。数値が大きくなるほど硬調となります。シャープネスで特に深く考えたくない場合はこの設定値を操作するだけで良いかも。




細かさ(1:5)
輪郭線の細かさを調整する設定値。数値が小さいと繊細な描写となりますが、レンズの解像性能によっては甘く感じるかも。レンズの解像性能が高いのであれば低く抑えておきたいところ。もちろん、数値を大きくして力強い描写にするのもアリ。




しきい値(1:5)
シャープネス処理を適用するコントラスト差を調整する設定値。数値が小さいほど低コントラストの輪郭線を強調しやすくなります。
ただし、この数値を小さくするとノイズもディテールとして処理されやすいので注意が必要。(作例でフラットな領域における輝度ノイズの変化を確認できます。)




デジタルレンズオプティマイザ(DLO)
ボディ内で3本までレンズデータを格納可能。初期設定だと…
が登録されています。変更する場合は「Digital Photo Professional 4」で適用したいレンズデータをダウンロードしたうえ、「EOS Utility 3」で90Dに割り当てる必要があります。
「効果はどうよ?」というと、シチュエーションによってまちまちな印象。レンズによって回折や色収差が適切に補正され、見違えるような描写となることがあります。逆に元から良いパフォーマンスのレンズはDLOを適用しても変化はあまり無い。
EF-S35mm F2.8 マクロ IS STMの例


EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMの例


雑感
いつも通りのEOSシステム。特にこれと言った変化はありません。
敢えて言えば、EOS 90Dの高解像センサーを活かすためにノイズリダクションは「低」がおススメ。さらに、高解像なレンズと組み合わせる場合はシャープネス設定値を追い込んでおくと良いでしょう。
より個性のあるJPEG出力をしようと思うと、90Dの背面モニタではちょっと苦しい。パソコンで「Picture Style Editor」を使い、あらかじめ自分好みのピクチャースタイルを作っておくと良さそう。
今回使用した機材
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EOS 90D EF-S18-135 IS USM レンズキット | |||
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