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カメラ機材の栞 Vol.8 NEEWER N284+G0 フリーアングルコラム付き三脚

日々の増えてゆくカメラ関連機材の中で、個人的に気になる商品の特集記事。第八弾の今回はNEEWERの「NEEWER N284+G0」をピックアップ。手ごろな価格のフリーアングル撮影対応のアルミ三脚。

NEEWER N284+G0

  • ブランド:NEEWER
  • 商品名:NEEWER N284+G0
  • 用途:アルミニウム三脚
  • 価格:13,949(Amazon)
  • 主なスペック・特徴:
    ・耐荷重:15㎏
    ・三脚全高:65-184cm
    ・一脚全高:52.5-144cm
    ・センターコラム:48cm
    ・センターコラムチルト:0/22.5/45/67.5/90度
    ・脚:4段階 最大径 28mm
    ・方式:ナットロック
    ・材質:アルミニウム合金
    ・重量:2.16㎏
  • 購入先
    NEEWER 公式ウェブサイト(割引セールが多い)
    Amazon.jp

ポイント

ここが良さそう

  • フリーアングル撮影に対応したセンターコラム
  • 一脚として使える
  • 28mm径
  • 上記を満たす三脚としては安価

ここが気になる

  • 低価格・高機能の三脚のクオリティ

競合製品

1万円前後の三脚数あれど、フリーアングル撮影に対応したセンターコラムを搭載したモデルは貴重な存在。水平方向にセンターコラムを伸ばすことができる三脚はあるものの、斜め方向に角度を設定できる1万円台の三脚はNEEWERとUlanzi、VANGUARDのみ。

価格を気にしなければSLIKやベルボンなど国内ブランドをはじめ、Leofotoなどもフリーアングル撮影に対応した三脚をリリースしています。ただ、NEEWERと比べると数倍の価格設定であることが多く、初めて(フリーアングルに対応する)三脚を使ってみたい人からすると手を出せないと感じるかもしれません。

気になるのは「安くて高機能なのにクオリティは維持できるの?」という部分。Amazonのレビューでは高評価となっていますが、こればっかりは自分で確かめてみるしかありません。幸いにも、今回は記事執筆中にNEEWERから無償提供の提案があり、実物を確認することができました。

実際に使ってみた

*NEEWERに無償提供してもらった製品ですが、レビュー内容の指示は一切受けていません。無意識にバイアスがかかっている可能性は否定できませんが、過去のレビューも参考にしつつ「こいつなら信用できそうだ」と思うなら読み進めてください。

ケースと同根品

三脚には一般的なデザインの収納ケースが付属。品質的に特に大きな問題はありません。あえて言えば小物を収納できるポケットがあると良かったかなと。(追記:よく見たら内ポケットがありました)

外観

全体的に金属パーツを使用したしっかりとした作りとなっています。カーボン三脚と比べると重めですが、フリーアングル撮影の特性を考慮すると重量があって安定する三脚のほうが適しているのかなと。脚にはグリップ用のウレタンが巻かれ、ナットロックの滑り止め用カバーはゴム製。

気になる部分があるとすれば脚の開閉をロックする赤い部分や、センターコラムのデザイン。金属製のしっかりとした作りに違いありませんが、少し野暮ったい印象を受けるデザインです(後述)。

アルミニウム合金製の脚はしっかりとした作り。最大径は28mmとやや太めですが、4段階で伸びる脚は徐々に細くなります。使って2~3段までで、4段目は必要に応じて展開するのがおススメです。

脚の固定はナットロック方式。レバー式よりも手間がかかりますが、しっかりと固定することが出来ます。また、分解が容易でセルフメンテナンスしやすいのも特徴と言えるでしょう。

ナットロックを緩めて脚を外すと、脚の先端に脱落防止用のキャップが被せられています。このパーツはプラスチック製のため、経年劣化や強い力により破損する可能性あり。ただし、このパーツはNEEWERに限らずプラスチックを使用しているメーカーが多い。

石突は一般的なねじ込みタイプで交換やメンテナンスが可能。

操作部

センターコラムも全体的に金属パーツを使用。しっかりとした作りですが、デザインと配色からおもちゃっぽく見えてしまうのが残念。レバーのデザインも簡易的で安っぽさを感じます。後述しますが、センターコラムの垂直可動は無段階ではなく、0/22.5/45/67.5/90度で固定可能。これらの途中でコラムを固定することは出来ません(固定できたように見えても、何かの拍子にずれるので危険)。

三脚の開閉を固定している金具はスライドして解除することが可能。金属パーツですが、やはりデザインが野暮ったいのが残念。このあたりは価格を考慮すると許容範囲内。

側面には「センターコラム全体を水平方向に回転する構造」と「センターポールを上下に移動する構造」を固定するためのレバーがあります。2つレバーはデザインが同一で間違いやすく注意が必要。

伸縮

センターポールを伸ばすことで全高184cmに対応。ただし、3~4段目の脚が細く、風など外的な要素が強い場合はブレを抑えることができるのか心もとない。4段目を多用するのであれば、ストーンバックを用意しておいたほうが良いでしょう。

開閉

脚は三段階で開閉が可能。脚を伸ばしたまま広げると、脚がしなりやすいので注意が必要です。御覧のように、広げる際はセンターポールを調整しないと地面に干渉します。

フリーアングル構造センターコラム

センターコラムは水平方向360度、垂直方向90度の可動に対応。この価格帯の三脚でこの機能を利用できるのは有難いですね。積極的に活用したいところ。

水平360度の軸は回転時に強めの粘性があり、程よい抵抗感で滑らかに回転します。固定レバーを使ったトルクの調整は難しく、固定解除は一定の抵抗感でのみ操作可能。

垂直90度の軸は緩めると抵抗感がほとんどない状態で操作可能。素早く操作できますが、ロック解除にセンターコラムが下方へ落下する危険性があるので注意が必要。中途半端な位置で固定することはできないので、必ず目盛りを「0/22.5/45/67.5/90度」に合わせてから固定しましょう。

センターポールの上下を入れ替える(下部のボタンを押しながら抜くことが出来る)ことでローアングルの撮影から俯瞰撮影まで対応。

一脚化

3つの脚のうち1つは付け根から取り外すことができ、一脚として使用することができます。三脚として運用時にこの脚を掴んで運搬すると不意にネジが緩むことがあるので注意が必要です。

雲台ベース

雲台ベースには滑り止め用のゴムマットあり。ただし、虫ネジで物理的に固定する機能はない模様。

実写

風景撮影で使用。脚を伸ばし切ると不安定となりますが、2段くらいまでなら普通に利用することが出来ます。3段を伸ばしたあたりから捻じれ耐性が低下する印象あり。

防水三脚ではありませんが、浸水しても分解しやすくメンテナンスが容易、さらに低価格で破損したとしてもダメージが少なく、水辺で使いやすい印象。(推奨はしません)

LUMIX S5II + LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6の組み合わせで長秒露光でもブレのない安定した結果を得ることが出来ました。一般的な三脚として普通に使うことができますが、可動部が多いので誤操作にはくれぐれも注意したいところ。

まとめ

部分的に野暮ったいデザインで、垂直チルト可動部の操作には注意が必要ですが、価格を考慮すると機能的で便利な三脚に仕上がっています。機能的にはUlanziの競合モデルと同等で、価格とデザインで悩めばいいのかなと。

フリーアングル撮影は後からでも追加可能(VelbonLeofotoなど)ですが、1.3万円で一式が手に入るのは今のところNEEWERのみ。あまりお金をかけずに自由度の高い三脚を使ってみたいのであれば検討する価値があると思います。

購入早見表

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