オリンパスのハイエンドモデル「OM-D E-M1X」が発売され1週間ほどが経ちました。今回はE-M1Xの目玉機能の一つである「インテリジェント被写体認識AF」機能の効果を確認してみたいと思います。
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インテリジェント被写体認識AFを使う
インテリジェント被写体認識AFとは?
パナソニックの人体認識AFのように、対象となる被写体をカメラが検出して適切なポイントにフォーカスフレームを配置してくれる機能です。
ディープラーニング技術を用いたアルゴリズムはOM-D E-M1Xに搭載されている画像処理エンジンによってリアルタイム処理を実現している模様。
今のところ検出に対応している被写体は「鉄道」「モータースポーツ」「飛行機」の3種類。オリンパスによると、今後対象となる被写体の種類が増えることが示唆されています。
設定方法
カスタム設定メニュー「A3」に配置されている「追尾被写体設定(初期設定ではOFF)」で任意の被写体を選択します。
実際に使ってみると、誤検出が無い訳でも無いので必要無ければOFF推奨。
被写体の切り替えやOFF設定はメニュー画面をいちいち開かないと変更できないのが不便。マイメニューで多少緩和しているものの、これはオン/オフまたは被写体をダイヤルで切り替えることが出来るFn機能を用意すべき。
インテリジェント被写体認識AFはC-AF+TRモードでのみ動作します。C-AFでは動作しないので注意。
従来はAFグループエリアが狭く、(横方向に動く被写体を追いかけ辛いため)C-AF+TRに頼らざるを得ない状況も多かった。しかし、グループエリアが25点まで拡大し、さらにカスタムエリアで36点や49点にも対応したのでC-AF+TRを使う機会が減っていると感じます。
このため、C-AF+TRを被写体認識AF用と割り切ってしまえばOFF設定にする必要は無いかもしれません。
動画で確認
18fps電子シャッター
AFエリアは「ALL」で特に問題無く検出し、気持ちよいくらい車両正面に食いつきます。
C-AF+TR単体で使うと地面や遮蔽物に乗り移りがちですが、特にそのような傾向は見られない。
接近時の粘り
フレームアウトギリギリまで車両正面を捉えているのが分かります。
他社のロックオン系機能でもソコソコ粘りますが、E-M1Xのようにフレームアウトまで粘り続けるカメラは貴重。
メカシャッター
メカシャッターを使用するとライブビューはもたつきますが問題無く追従可能。
ズーム併用
C-AF中のズームリング操作でも問題無く追従可能。別のカットではズーム操作し始めに不安定な一面が見られたものの、全体的に見ると問題無い場合のほうが多かった。
インプレッション
インテリジェント被写体認識AFの満足度は97点。掴みの良さと安定性はかなり高いが、3種類の被写体にしか対応していないのが残念。とは言え今後の成長株に違いなく、追加ファームウェアアップデートに期待したい。
C-AF+TRがココまで活躍する日が来るとは想像出来なかった。
オールエリア+被写体認識AF設定でフォーカス操作は全く必要無し。連写と構図に集中できる上、急なシャッターチャンスでもさっとカメラを取り出して対応しやすいのがGood。
動作に不安定な印象は無く、被写体を一度認識してしまえばガッチリとピントを掴んでくれる。
α7 IIIやZ 7、EOS Rなど他社のミラーレスもこの場所でテストしてきましたが、フレームアウトまで運転席にピントを合わせ続けられるのはE-M1Xのみ。
新幹線のように高速移動する被写体でも試してみたかったのですが、福井県は新幹線が開通していないのです…。
さらに連写速度を小刻みに調整できるので電車の速度に合わせたコマ速、コマ数の設定が可能。これでフレームインからアウトまでバランス良く撮影することが可能でしょう。
正直に言えば18fpsは速すぎる。5?10fpsの間で良い感じ。
個人的に鉄道はテスト撮影以外であまり撮らないため、「鉄道」より「人体認識」が欲しかったところ。このパフォーマンスをスポーツやアクション、子供の撮影で使ってみたいですねえ。
インテリジェント被写体認識AF
Good
- 検出精度が高く動作が安定している
- ズーム操作対応
- フレーム端でもしっかり追従可能
Bad
- 鉄道・モータースポーツ・飛行機の3種類のみ
- 変更はメニュー画面での操作必須
作例
今回使用した機材
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