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Thypoch Simera 35mm f/1.4 ASPH. レンズレビューVol.2 遠景解像 編

「Thypoch Simera 35mm f/1.4 ASPH.」のレビュー第二弾を公開。今回は恒例の撮影地点からレンズの遠景解像性能をZ 8に装着してェックしています。

おことわり

今回は2ndFocusより無償貸与の「Thypoch Simera 35mm f/1.4 ASPH.」を使用してレビューしています。提供にあたりレビュー内容の指示や報酬の受け取りはありません。従来通りのレビューを心がけますが、無意識にバイアスがかかることは否定できません。また、従来よりも使用期間が短く、短期間に集中して試写・テストを実施ています。そのあたりをご理解のうえで以下を読み進めてください。

Thypoch Simera 35mm f/1.4 ASPH.のレビュー一覧

遠景解像力

テスト環境

  • 撮影日:2023年12月28日 晴れ 微風
  • カメラ:Nikon Z 8
  • 三脚:Leofoto LS-365C
  • 雲台:SUNWAYFOTO GH-PRO II
  • 露出:ISO 100 絞り優先AE
  • RAW:Adobe Lightroom Classic CC
    ・シャープネスオフ
    ・ノイズ補正オフ
    ・レンズ補正オフ
    ・その他 初期設定
  • フォーカス:絞り値ごとに中央ピント合わせ

テスト結果

F1.4の絞り開放から軸上色収差がまずまず良好な補正状態で、シャープネスを重視しなければ実用的な画質。ただし、隅に向かってコマ収差と思われるコントラストの低下が見られます。F2.8まで絞ると広い範囲で高解像・高コントラストとなり、F4まで絞るとフレーム隅まで非常にシャープな結果を得ることができます。倍率色収差も少なく、非常に快適。

中央

F1.4から実用的な画質ですが、絞りによる改善効果が大きい。F4まで絞ると高解像・高コントラストな結果を得ることができます。4500万画素の高解像センサーでも余裕を感じる解像性能です。

周辺

中央と比べると軸外収差の影響を受けているように見えますが、絞ると徐々に収束します。F2.8まで絞ると良好と言っていいくらいに改善し、F4~F5.6でさらに切れ味が増す。

四隅

諸収差編で紹介しますが、絞り開放付近はコマ収差が残存しています。点光源が変形するのはもちろんのこと、日中でもフレーム隅のコントラストや解像性能に影響しているようです。これは絞ることで徐々に改善し、F4まで絞ると画質が大幅に向上。色収差も良く抑えられているので、追加の補正は必要ないように見えます。小型軽量な35mm F1.4としては満足のいく結果。

まとめ

予想していたよりもずっと良好な解像性能のレンズでした。絞り開放のパフォーマンスには限界があるものの、絞りによる伸びしろが大きく、F5.6-F8まで絞るとフレーム全体でシャープな結果を得ることができます。4500万画素のZ 8で全く問題ないので、6100万画素のライカM11などでも快適に使えるはず。幅広い撮影に使うことができると思いますが、コマ収差が目立つので点光源が多い夜景やイルミネーションとは相性が悪いかもしれません。木洩れ日や水面の照り返しなどでもコマ収差が目立つ可能性あり。そのような場合は収差が落ち着くF2.8前後を使うのがおススメです。

購入早見表

Thypoch Simera 35mm f/1.4 ASPH.
*今のところ2ndFocusでのみ販売を確認
楽天市場 Amazon キタムラ Yahoo
2ndFocus B&H    

作例

オリジナルはFlickrにて公開

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