銘匠光学「TTArtisan 10mm F2 C」のレビュー第二弾を公開。今回は恒例の撮影地点からレンズの遠景解像性能をα7R V・LUMIX G9 PRO IIに装着してェックしています。
はじめに
今回は焦点工房から期間限定で無償提供していただいた製品を評価しています。レビューにあたり、金銭の受け取りやテスト結果・評価への指示は一切ありません。無意識のバイアスがかかっている可能性を否定できませんが、これまでに様々な製品をレビューしてきた経験をもとに、出来る限り客観的な評価を心がけています。
TTArtisan 10mm F2 Cのレビュー一覧
- 銘匠光学 TTArtisan 10mm F2 C レンズレビュー 完全版
- 銘匠光学 TTArtisan 10mm F2 C レンズレビュー Vol.4 ボケ・減光・逆光編
- 銘匠光学 TTArtisan 10mm F2 C レンズレビュー Vol.3 諸収差編編
- 銘匠光学 TTArtisan 10mm F2 C レンズレビュー Vol.2 遠景解像 編
- 銘匠光学 TTArtisan 10mm F2 C レンズレビュー Vol.1 外観・操作性 編
Index
遠景解像力(APS-C)
テスト環境
- 撮影日:2024.1.15・小雨・微風
- カメラ:α7R V APS-Cクロップ
- 三脚:Leofoto LS-365C
- 雲台:SUNWAYFOTO GH-PRO II
- 露出:絞り優先 AE ISO 100
- RAW:Adobe Lightroom Classic CC
・シャープネスオフ
・ノイズリダクションオフ - フレーム中心でピント合わせ
- 絞り値ごとにピント合わせを実施(フォーカスシフト回避のため)
撮影結果
F2の絞り開放は全体的に若干ソフトな画質。ただし、ピントの山は確認可能で、周辺部や隅まで極端な画質の低下はありません。F2.8-4でシャープネスとコントラストが向上、周辺部までの広い範囲で良好な結果を得ることが出来ます。ただし、隅でベストの結果を得るにはF8~F11まで絞ったほうが良いでしょう。これは残存する像面湾曲が影響しており、ピントを隅に合わせるとより良好な結果を期待できます。
中央
F2から悪くない結果ですが、僅かにコントラストが低い軟調な画質。F2.8~F4.0まで絞ると改善してピークの画質となる。細かいこと抜きにすると、F2から実用的な画質。
周辺
中央と比べると僅かにソフトながら、ほぼ同じ。倍率色収差の影響があるので、自動補正は適用しておきたいところ。F2.8-4が何故か微妙にソフトな結果となるため、F5.6-8までしっかり絞ったほうが良い結果を期待できます。
四隅
前述したように、像面湾曲の影響で隅の画質は比較的ソフト。少し絞る程度では改善しないため、均質性を求めるのならF8~F11くらいまで絞ったほうが良いかもしれません、倍率色収差はゼロと言えないものの、手ごろな価格の「10mm F2」としては良く抑えられています。
遠景解像(マイクロフォーサーズ)
撮影環境
- 撮影日:2024.1.15・小雨・微風
- カメラ:LUMIX G9 PRO II
- 三脚:Leofoto LS-365C
- 雲台:SUNWAYFOTO GH-PRO II
- 露出:絞り優先 AE ISO 100
- RAW:Adobe Lightroom Classic CC
・シャープネスオフ
・ノイズリダクションオフ - フレーム中心でピント合わせ
- 絞り値ごとにピント合わせを実施(フォーカスシフト回避のため)
中央
中央はAPS-Cで使うよりもソフトで、おそらく球面収差が少し残っていると思われます。F2.8まで絞るとコントラストが改善しますが、F4以降に大きな変化はないように見えます。
周辺
F2の絞り開放から2段絞ったF4まではソフト。F5.6まで絞るとシャープな結果を得ることができるものの、APS-Cよりも倍率色収差が強いので補正は必須。
まとめ
抜群の光学性能では無いものの、2万円台の15mm・20mm相当の超広角レンズと考えるとまずまず良好な結果が得られました。像面湾曲の影響で周辺部や隅の画質が低下しているので、F2を使った天体撮影や夜景の撮影には不適と感じるかもしれません。少なくとも日中にF5.6-8まで絞って使う分には十分な光学性能を備えています。逆光時のコントラスト低下は(TTArtisanとしては)抑えられているほう。F8までしっかり絞って無限遠付近に固定すれば超広角スナップレンズとして使うことが出来ます。
購入早見表
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作例
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