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VILTROX AF 15mm F1.7 レンズレビューVol.1 外観・操作・AF編

「VILTROX AF 15mm F1.7」のレビュー第一弾 外観・操作・AF編を公開。Airシリーズとしては少し高くなってしまったものの、15mmの明るいレンズとしては手頃な価格でよくまとまっています。

製品提供について

このレビューは映像嵐株式会社より無償提供(2週間)された製品を使用しています。
金銭の授受やレビュー内容の指示は一切ないことを最初に明言しておきます。2週間と短い試用期間、購入した製品ではないことに対する無意識のバイアスは否定できませんが、できるだけ客観的な評価を心がけています。

簡易的なまとめ

他のAPS-C Airシリーズと同様。フォーカスリングのみ・防塵防滴非対応・プラスチック鏡筒のシンプルなデザインですが、肝心のAFや操作性などは良くまとまっています。小型軽量で低価格ながらバランスの取れたビルドクオリティのレンズ。

全体的に見て価格を考慮すると欠点と言えるような部分はなく、お勧めしやすいレンズに仕上がっています。ただし、35mm F1.7と比べるとフォーカスブリージングがかなり目立つので、動画撮影や隅を使ったAFでは少し気になるポイントとなるかもしれません。

Like other APS-C Air series lenses, this model features a simple design with only a focus ring, no dust or weather sealing, and a plastic barrel. However, the AF and operability are well-balanced. Despite its compact, lightweight, and affordable price, this lens offers a well-balanced build quality.

Overall, considering the price, there are no major drawbacks, making it a lens that is easy to recommend. However, compared to the 35mm F1.7, focus breathing is quite noticeable, which may be a slight concern for video recording or AF in corners.

VILTROX AF 15mm F1.7 のレビュー一覧

まえがき

2025年に登場したVILTROX Airシリーズの新製品。APS-C用としては「56mm F1.7」「35mm F1.7」「25mm F1.7」に続く新作であり、これまでで最も焦点距離の短い領域をカバーしています。マウントは従来通りソニーE・富士フイルムX・ニコンZに対応。対応マウントによっては競合製品が複数存在しているものの、3.7万円の価格設定が魅力的。

主な仕様

レンズマウント E/X/Z
対応センサー APS-C
焦点距離 15mm
レンズ構成 10群12枚
開放絞り F1.7
最小絞り F16
絞り羽根 12枚
最短撮影距離 0.23m
最大撮影倍率 不明
フィルター径 58mm
手振れ補正 -
テレコン -
コーティング HDナノコート
サイズ φ68×58.5mm
重量 195g
防塵防滴 -
AF STM
絞りリング -
その他のコントロール -
付属品 レンズフード

価格のチェック

国内での売り出し価格は3.7万円。他のAPS-C Airシリーズと比べると高価ですが、それでも15mm前後の単焦点レンズとしては手頃な価格。

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外観・操作性

箱・付属品

ここ最近のVILTROXらしく、白を基調としたデザイン。外箱と内箱に分かれています。内箱にVILTROX印の封印テープが張ってあり、剥がすと粘着性のある跡が残ります。封印が破られているとすぐわかる便利なテープですが、この状態で外側のカバーを内箱に戻すとテープが張り付くので注意。

箱の中には本体のほかにポーチやフード、キャップが付属します。

外観

レンズの外装は全体的にプラスチックを使用。ただし、サムヤンTinyシリーズやYONGNUOの古い製品のような安っぽさはなく、日本メーカーのしっかりとしたプラスチック外装に似ています。価格を考慮すると悪い印象はありません。マットブラックの塗装で光沢が少なく、安っぽいプラスチッキーな質感が抑えられています。

デザインは「56mm F1.7」「35mm F1.7」「25mm F1.7」とほぼ同じ。統一感のあるシンプルなシリーズ。

外装のデザインは非常にシンプル。唯一の装飾はレンズのロゴですが、プリントされたもので加工はありません。シリアルなどはシールで張り付けたもの。

ハンズオン

APS-Cセンサー用の広角レンズとしては適度なサイズ。Zマウントのマウント径に合わせて、マウント付近の鏡筒がさらに太くなっています。F1.4のレンズと比べると、全長が少し短い。

前玉・後玉

防塵防滴には非対応で、前玉のフッ素コーティング処理は不明。ダメージが予想されるシーンでは保護フィルターを装着しておくと良いでしょう。前面にはレンズのロゴやフィルター径などが白字でプリント。白字は光を反射しやすく、フィルター面へ写りこむ可能性があるので個人的に好みではありません。(もう少しグレーが良かった)

フィルター径は58mm。Airシリーズに多い52mmと比べて一つ大きなフィルター径を採用している点に注意。

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アルミニウム製のレンズマウントは4本のネジで固定されています。防塵防滴非対応のためシーリングはありません。マウント面にはファームウェアアップデート用のUSB-Cポートあり。レンズ後玉周辺は不要な光の反射を抑えるため、きちんと黒塗り処理が施されています。

フォーカスリング

切込みが入ったプラスチック製の幅広いフォーカスリングを搭載。適度な抵抗感で滑らかに回転します。近距離でも滑らかに移動し、ピント位置がジャンプするようなギクシャクした動作ではありません。

フォーカスリングの操作はノンリニアレスポンスで、フォーカスリングの回転速度に応じて移動量が変化します。素早く回転した際のピント全域におけるストロークは約1/4回転。ゆっくり回転した際は3/4回転近く、丁度よい移動量となっています。

最新のニコンカメラではフォーカスリングの応答性を設定変更することが可能。Z50IIでは「ノンリニア」と「リニア(90°-720°で30°刻みの調整可能)」から選ぶことができます。

絞りリング

残念ながら絞りリングは非搭載。価格を考慮すると妥協すべきポイントであり、競合する同価格の製品にも絞りリングはありません。ただし、ニコン側の設定でフォーカスリングをコントロールリングとして使用することが出来ます。

レンズフード

花形のプラスチック製レンズフードが付属します。必要最低限ですが、肉厚なプラスチックで安っぽさは無し。初期のAirシリーズに付属していたフードと比べると、しっかりと固定することができます。

52mmフィルター径のAirシリーズレンズとは互換性がありません。

装着例

Z50IIに装着。適度なサイズで携帯性は良好。グリップから少し突き出すくらいなので、カメラバッグへの収納性は悪くありません。鏡筒の最大径はカメラのマウントより小さく、グリップとの空間に余裕があります。

AF・MF

フォーカススピード

レンズのオートフォーカスはステッピングモーターで動作します。フォーカス速度は電光石火と言えないものの許容範囲内。Z50IIとの相性も良く、簡単な動体撮影であれば問題なく撮影できました。

ブリージング

ブリージングとはピント位置によって画角が変化することを指します。画角の変化が大きいと、フォーカシングで画角が広がったり狭くなったりするので気が散ったり、AFが不安定化する原因となります。出来ればフォーカシングブリージングは無い方が良い。今回はブリージングの影響を確認するために、レンズを最小絞りまで絞り、最短撮影距離・無限遠で撮影した結果が以下の通り。

撮影距離によって画角の変化が目立ちます。無限遠から最短撮影距離までリニアに変化するため、一般的な撮影距離でも目立つ可能性あり。

精度

Z50IIとの組み合わせで大きな問題はありません。

MF

前述した通り、滑らかなフォーカスリングと適度なストロークで正確な操作が可能。素早いピント合わせにも丁度よく、使い勝手が良い。

まとめ

他のAPS-C Airシリーズと同様。フォーカスリングのみ・防塵防滴非対応・プラスチック鏡筒のシンプルなデザインですが、肝心のAFや操作性などは良くまとまっています。小型軽量で低価格ながらバランスの取れたビルドクオリティのレンズ。

全体的に見て価格を考慮すると欠点と言えるような部分はなく、お勧めしやすいレンズに仕上がっています。ただし、35mm F1.7と比べるとフォーカスブリージングがかなり目立つので、動画撮影や隅を使ったAFでは少し気になるポイントとなるかもしれません。

光学性能については現在チェック中。
全体的にとても良好で、欠点が少なく「手ごろな価格」を感じさせない水準にまとまっています。抜群か?というとそうではないものの、目立つ欠点はありません。

少なくともZ50IIとの組み合わせでAFは良好に動作します。フォーカスブリージングは目立つものの、一般的な動体撮影で苦労することは少ないかと思います。

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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