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XF16mmF2.8 R WR交換レンズレビュー

このページではフジフイルムの交換レンズ「XF16mmF2.8 R WR」のレビューを掲載しています。

XF16mmF2.8 R WRレビュー

レンズ仕様の確認

型番 XF16mmF2.8 R WR XF16mmF1.4 R WR
レンズ構成 8群10枚 11群13枚
焦点距離 f=16mm f=16mm
画角 83.2° 83.2°
最大口径比(開放絞り) F2.8 F1.4
最小絞り F22 F16
絞り形式 9枚 (円形絞り) 9枚(円形絞り)
撮影距離範囲 17cm?∞ 15cm -∞
最大撮影倍率 0.13倍 0.21倍
外形寸法:最大径×長さ(約)
※先端よりマウント基準面まで
ø60.0mm x 45.4mm ø73.4mm x 73.0mm
質量(約)
※レンズキャップ・フード含まず
155g 375g
フィルターサイズ ø49mm ø67mm

外観

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製造国はフィリピン。

他のXF F2シリーズと同程度のサイズ・重量のレンズ。16mm F2.8と言うレンズスペックはXFズームレンズと被ってしまうものですが、この携帯性の良さは強み。おまけに防塵防滴仕様なのだから言うことなし。レンズ外装の質感は他のXFシリーズと同様、金属製でしっかりとしている。

絞りリングとフォーカスリングを備えており、鏡筒の1/3以上は可動部位。このため、レンズをカメラに装着する際に誤って絞りリングを掴むと「くるくる?」っと絞りリングが回転してしまうのはこのシリーズの悲しいところ。

レンズフードはプラスチック製の専用花形フードが付属する(逆さ付け対応)。F2シリーズとしてはイケメンなレンズフードで個人的に好みのデザイン。特にXF50mm F2の驚くほどダサいレンズフード(特にシルバー)よりも遥かに良い。

他のF2シリーズはシルバーが用意されているものの、XF16mm F2.8はブラック限定。他のシルバーにしてもフードはブラックだったりと、このちぐはぐ感はなんとかして欲しいところ。

X-T30との組み合わせ

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X-T30はシルバーボディながら組み合わせた時の見た目は良好。

コンパクトシステムとしてカメラバッグへの収まりが良い。

フォーカスリング

XF23mm F2やXF50mm F2よりも狭く、XF35mm F2と同程度。つまりかなり狭い。

と言っても、被写界深度の深い16mm F2.8でMFを必要とするシーンは限られてくるはず。必要と有れば特に問題無く操作可能。

動作は滑らかで他のF2シリーズと同じ感覚。一部のF1.4シリーズのようにシャリシャリと擦れたような感触はありません。

絞りリング

他のF2シリーズと同様に滑らかで1/3段ごとに動作します。

絞り値はF2.8-F22、回転角は約100度ほど

AF

とても高速で静か。X-T30と組み合わせる限りでは低照度での動作も快適なのでストレスフリー。

ブリージング(ピント位置による画角の変化)は皆無なので四隅の測距点を使用した際の動作も非常に安定している。

遠景解像

他のF2シリーズと同様、絞り開放から四隅までよく写るレンズ。

像面湾曲の目立つ影響はありませんが、周辺減光を補正しているのかF2.8-F4までは四隅のノイズが少し多い。

解像性能は絞り開放から全域でほぼ一定。絞ってもあまり改善しません。敢えて言えばF5.6-F8あたりがベスト。

近景解像

遠景解像と同様。

中央領域と四隅領域とで見比べると四隅は解像性能がワンランク落ちる感じ。やはり絞っても改善しない。全体的に描写は安定しているので、細部のでディテールや均質性を追求しなければ特に問題は無し。

ボケ

ニュートラルで前後のボケ質に大きな差は無し。

小ボケ領域が広くなる距離感では後ボケが少し騒がしくなる傾向あり。広角レンズとしては並み、もしくは少し良い程度。軸上色収差による色づきは少ないので、そこまで悪目立ちしない。色収差は良く補正されています。

コマフレア

完璧な補正ではありませんが、16mm F2.8としてはまずまず良好。

解消したい場合には2段(F5.6)まで絞ると良いでしょう。

光条はF8あたりからしっかりとした形状になります。

歪曲収差

コンパクトなXFシリーズは歪曲補正をデジタル処理に依存していることが多く、このレンズも例外ではありません。

基本的にカメラ出力やLightroomと言った現像ソフトでは自動補正されるので問題ありませんが、自動補正されないソフトでは樽型の目立つ歪曲収差が発生しています。

補正前のイメージを確認すると、より広いイメージサークルを備えていることが分かります。16mmの焦点距離は補正後の画角として表示されていると思われるので問題ないはず。

今回のおさらい

XF16mm F2 R WRの特徴

  • 小型軽量
  • 防塵防滴・金属製のしっかりとした鏡筒
  • プラスチック製花形レンズフード付属
  • やや狭いフォーカスリング
  • 滑らかな動作の絞りリング
  • ブリージングが目立たない高速・静音AF
  • 絞り開放から四隅まで安定した描写性能
  • 中央領域と四隅領域での解像差は絞っても解消しない
  • 良好な軸上色収差・倍率色収差の補正
  • RAWの歪曲収差が大きい(プロファイル内蔵のため自動補正される)
  • ニュートラルなボケ質で小ボケ領域が少し騒がしい場合がある
  • 程よいコマ収差補正
  • 良好な逆光耐性

悪く言えば感動は無く、良く言えば期待を裏切らないレンズ。(F2.8ですが)安定のF2シリーズらしい描写傾向のレンズ。

懸念すべきは巨大な樽型歪曲と補正後の周辺画質ですが、出力されるイメージを確認する限りでは目立った粗も無く問題なし。

レンズサイズが気にならなければ「XF16-55mmF2.8 R LM WR」、少し暗くても問題なければ「XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ」と言う選択肢もあるので悩ましいところ。

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