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これからLUMIX G9 PROを買う人のための「使って感じた悪いポイント・良いポイント」

2018年9月20日、本日からパナソニックミラーレス「LUMIX」のキャッシュバックキャンペーンが開始されましたね。最大で11万円となる豪華なキャッシュバックとなっており、この機会にLUMIXを検討している人も多いのでは無いでしょうか。

そんな中でも2018年に登場した「G9 PRO」はここ最近の値下げでかなりお買い得となっています。20万円で発売日にゲットした身としてはかなり複雑な心境ですが、今かG9を検討している人のために購入ポイントを挙げてみました。

LUMIX G9 PROとはどんなカメラ?

特徴

LUMIX G9 PROの特徴

  • 2018年春発売
  • ”元祖ミラーレス”の血統を継ぐ最新モデル(2018年秋現在)
  • 静止画撮影を重視したボディデザイン
  • マイクロフォーサーズでは初となるサブ液晶モニタを搭載
  • ミラーレスとしてはボディサイズが大きい
  • 操作・撮影・通信など全体的に高機能

元祖ミラーレス「LUMIX Gシリーズ」の血統を継ぐ最新モデルですが、従来のGシリーズと比べてボディサイズが大きくなり「高性能・高機能・高級化」化されています。(この項の下部にG8との違いが分かる早見表を掲載)

発売当初は20万円と従来のGシリーズとは一線を画す価格設定でしたが、急速に値下がり、2018年秋は2万?2万5千円のキャッシュバックでさらにお買い求め易くなりました。

従来のLUMIXと同じくオートフォーカスはコントラストAFですが、人体認識・AFスコープ・大型ファインダーなど撮影時の利便性や快適さが格段に向上しています。

LUMIX G8との違い

下記を見ると分かるようにLUMIX G8とは全く別物のカメラとなっています。

LUMIX G9 PROとG8の主な違い
サイズ
  • 大型化
  • 重量増
操作性
  • AFジョイスティック
  • 背面ホイール
  • フロントFnボタン・Fnレバー
  • シンクロ端子
  • サブ液晶モニタ
  • 大型・高解像ファインダー
画質
  • 2000万画素センサー
  • 最新の画像処理エンジン
AF
  • 225点AFシステム
  • AFスコープ機能
  • 人体認識
  • 縦・横位置切替機能
  • C-AFカスタム設定
ドライブ
  • 1/8000秒対応のメカシャッター
  • 1/32000秒対応の電子シャッター
  • 20コマ秒の追従AF/AE対応連写
機能
  • 5軸 6.5段手振れ補正
  • 80MPハイレゾモード
  • 6K PHOTOモード
  • 内蔵フラッシュ無
動画
  • 4K 60p
  • 6K 30p(6K PHOTO)
  • FHD 120fps VFR
  • 30分の撮影制限
通信
  • Bluetooth
  • 5G帯のWiFi通信対応

悪いと感じるところ・悪いと言われているところ

デザインの統一感

使い続けると気にならなくなりますが、購入当初はチグハグなボディデザインに困惑したことを覚えています。例えば…

  • 前後コマンドダイヤルの材質が違う(ゴムと軽量金属)
  • 背面ホイールがプラスチック製
  • 同軸の金属製モードダイヤルとプラスチック製ドライブダイヤル

などなど。競合のオリンパスやフジフイルムと比べ「ワクワクする所有感」はありません。

他が良いだけにとてもモッタイナイ。

”ミラーレス”では大きなボディサイズ

マイクロフォーサーズの中では極めて大きなボディサイズであり、APS-Cやフルサイズのミラーレスと比べても巨大。

どちらかと言えばAPS-C一眼レフのサイズ感と似ている。

当然ながらボディの携帯性や収納性が悪く、小型単焦点群の利点を活かしにくい。

コントラストAF

悪い部分ばかりでは無い(個人的には強みのほうが大きい)ものの、やはり近距離で不規則に素早く動く被写体は苦手で像面位相差AFと比べワンテンポ遅れる印象。

特に屋内で動き回る子供、比較的近距離の動物・スポーツ撮影が難しい。

さらに高速AFに対応した純正レンズを選ばないと高速連写時のAF追従性能が大きく低下する点にも注意。例えばSH2使用時のC-AFとM.ZUIKO PROレンズとの組み合わせはパフォーマンスが大きく低下する。

AFジョイスティックがナナメ非対応

とても使いやすい位置に使いやすい形状で配置されているもおの、ナナメ操作非対応となっているのが非常に残念。

右下へAFフレームを移動させるためには「→」「↓」とレバーを切り替えながら操作する必要がある。

他社ミラーレスのAFスティックと違い、連写中でも自由に操作できる強みもあるだけにとても惜しいポイント。

ドライブモード切替がダイヤル式

電源オフ時でも操作できる上、可視化されたギミックを使いやすいと感じる人も居るでしょう。

しかし、単写とセルフタイマーを多用する身からすると、使わない連写機能の上を行き来する必要があるので面倒。オリンパスのように「使わない連写モードを非表示に出来る」デジタルなモード選択が良かったと思うのです。

良いところ

大きなグリップ(惜しい)

中級一眼レフ並みのサイズだけあり、グリップは大きくしっかりと握ることができる。

大口径ズームレンズやLEICAズームのようなレンズと相性が良く、長玉を装着して使うならOM-D E-M1 Mark IIと並んでトップクラスの保持力を発揮。

ただ、手のひらが吸い込まれるようにフィットするE-M1 Mark IIのグリップと比べると「あと一息」と言ったところ。グリップ付近に配置されたFnボタンの押し易さなどもE-M1 Mark IIがより良好。

ファインダー

DMW-EC4

光学系の糸巻き型歪曲が気になるものの、倍率が高く高精細なファインダー像は凄い。連写時のブラックアウトはまずまず良好で電子シャッターを使えばブラックアウトフリーの連写撮影も可能。

大型・高解像のメリットと新機能「AFスコープ」との相性が良く、特に風景や静止した被写体相手はとても使いやすい。動体でもレンズとの組み合わせ次第でブラックアウトフリーのAF追従モードが可能。

ファインダー像倍率を変化出来るので眼鏡着用者でもケラレず使いやすい点もグッド。

リフレッシュレートに注意

120fps使用時は色々と条件があるようで…

  • 連写撮影中や動画撮影中などは60fps
  • 120fps使用中に暗所でAFCを使用するとAFSに切り替わる場合がある

特に120fps使用時のAFC>AFS切替動作は公式に記載が無いため不具合なのか仕様なのか分からない状態なので注意。(カメラバージョン 1.1)

豊富なカスタマイズ

  • タッチFn×5
  • ボタンFn×9
  • AFレバー×5

計19カ所のボタンカスタマイズが可能。ここまで好きな機能を任意で割り当てることが出来るカメラは他にそう無いはず。

自分の撮影スタイルにカメラを合わせやすいのは大きなメリット。

欲を言えば、ソニーやニコンのように一つのボタンで各種設定を一時的に呼び出す機能があればよかったかなと。

プリ連写

シャッターボタン半押しで内部的な記録を開始し、全押し前24コマを記録できる画期的なプリ連写機能。

オリンパスに先行されていた機能(プロキャプチャーモード)がついにパナソニックにも実装されました。

今まで難しかった「一瞬のシャッターチャンス」を簡単に捕捉できるようになるため、この機能で「世界が変わった」と感じる人はいるはず。

電子シャッターを利用するのでローリングシャッターには注意したい。しかし、幕速はE-M1 Mark IIと同程度であり、よほど高速移動する物体でなければ問題とは感じないはず。

AFシステム

ポイントは5つ

  • 225点の高密度なAFフレーム(GH5と同等)
  • 監視カメラのように人体を認識し検出する機能「人体認識」
  • 任意のタイミングでピンポイントAFを利用できる「AFスコープ」
  • コントラスト検出AFならではとなる多彩なAFフレーム操作
  • 上記フレームを自在に操作するためのAFレバーやコントロールダイヤル

「コントラストAFである」という一面を除くとAFシステムの使いやすさは他社と比べてもトップクラス。

追従性能は場合によって像面位相差との差を感じるものの、私の使い方(家族・風景・小動物)では問題とはならず、むしろG9の使いやすさのほうが際立っている。

人体認識

後ろを向いていようが座っていようが「人体」と認識し優先的にターゲッティングしてくれる機能。

手や足だけでも認識するのがとにかく凄い。パナソニック曰くディープラーニングを頑張った、らしい。

検出頻度は顔・瞳よりも少ないらしく、現状でスポーツなど機敏に動くシーンでは対応しきれない。とは言え、家族の記録写真にはこの上なく便利な機能。

AFスコープ

1点AF時に「ピンポイントAF」のようなPIPの拡大表示機能を利用できるモード。そのままオートフォーカスも可能。

範囲広めの1点AFとピンポイントAFを使い分けたいような時に有効。特に被写体の奥行方向を上手く捕捉できないようなシーンで瞳にピントを合わせたい時など。

ハイレゾモード

オリンパスの「ハイレゾショット」に出遅れる事、3年。

「ここからLUMIXもハイレゾ始動か!?」と思いきや、合成処理が上手く解像感はE-M1 Mark IIよりG9のほうが良いという結果に。あっと言う間にハイレゾショットを抜き去った印象。

ハイレゾモードは専用の呼び出し機能をFnボタンに設定できるので使い勝手も良い。さらに呼出機能からシャッターディレイ、通常カットの同時出力なども設定可能。唯一オリンパスに劣るところがあるとすればフラッシュが使えず、シャッター速度が1秒以上に設定できない事。

フラッシュはともかくシャッター速度の制限はかなり痛い。特にNDフィルターを使ったスロー撮影や夜間での撮影にレギュレーションが掛かりやすい。

USB充電・給電

オリンパスと異なりUSB端子経由でのバッテリー充電・外部電源による給電が可能。

USB経由によるバッテリー充電は時間がかかるのでそこまで強みでは無いものの、大容量のモバイルバッテリーによる外部給電に対応しているのは魅力的。

特に長時間の撮影となるタイムラプスや動画撮影時などで重宝することでしょう。ただし、USB端子を使おうとすると他の端子も剥き出しとなってしまうため悪天候では使い辛いのがネック。

USB 3.0 Micro B端子

残念なことにG9 PROのUSB端子はC端子ではなくMicroB端子。

従来のB端子と互換性があるため使いやすいのですが…、OM-D E-M1 Mark IIがUSB C端子だったりする。

理想的にはソニーα7のようにC端子とB端子あると良いなあと思うのです。給電しつつテザー撮影できるとか最高じゃないですか。

遠隔起動・操作ができるWiFi/Bluetooth

他社と比べて群を抜いて使いやすいなと感じるポイントがココ。

電源オフからBluetooth経由で電源オンの操作が出来るのはキヤノンとパナソニックのみ。さらにソコから遠隔撮影までリモート制御できるのはパナソニックのみ。

例えば山に設置したG9をテント内から遠隔操作で起動・撮影が出来てしまう。(起動・接続には少し時間がかかるので注意)

とても安い

初値20万円が今や13万円台。オイオイ、どこまで下がるんだよ…と思っていた矢先になんと2万円?2万5千円キャッシュバック

え?実質11万円ですか…

3月に20万円で手に入れた身としては「やりやがったな!パナソニックぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」という心境。

まぁ、それは置いておくとしてG8より高価ではあるものの、実売20万円以上で安定しているGH5以上の静止画性能と6K対応やハード性能を考慮すると「11万円」は非常に安い。

LUMIX G8の実勢価格と比べると倍近いものの、それだけのパフォーマンスは持ち合わせているかなと思います。

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管理人のLUMIX G9 PROレビュー

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