「VILTROX AF 13mm F1.4 STM」のレビュー第二弾 解像チャートを公開。少なくとも至近距離で中央は絞り開放からまずまず良好、周辺や隅はかなり絞る必要があるようです。
簡易的なまとめ
広角レンズの接写時に周辺や隅が重要となるシーンは多くありません。そういう意味でVILTROX AF 13mm F1.4 は期待通りの性能を発揮します。中央は絞り開放から実用的な性能が得られ、周辺や隅はややソフトですが極端な性能低下はありません。全体的にシャープな結果が必要な時は、F8前後まで絞れば満足のいく結果が得られます。
There are not many scenes where the periphery and corners are important when shooting close-ups with a wide-angle lens. In that sense, the VILTROX AF 13mm F1.4 performs as expected. The center of the image has practical performance from the open aperture, and while the periphery and corners are slightly soft, there is no extreme loss of performance. If you need a sharp result overall, you can get a satisfying result by stopping down to around F8.
VILTROX AF 13mm F1.4 STMのレビュー一覧
解像力チャート
撮影環境
テスト環境
- カメラボディ:FUJIFILM X-M5
- 交換レンズ:VILTROX AF 13mm F1.4 XF
- パール光学工業株式会社
「【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)」 - オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
- 屋内で照明環境が一定
- 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
- RAW出力
- ISO 160 固定
- Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
・シャープネス オフ
・ノイズリダクション オフ
・色収差補正オフ
・格納されたレンズプロファイル(外せない) - 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
(像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック) - 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)
補足
今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。
テスト結果
至近距離でも中央は絞り開放から良好な結果が得られています。周辺や隅はややソフトですが、広角レンズと相性の悪い定型解像チャートの結果としては悪くありません。特にF1.4の絞り開放から測定できるくらいには安定感があります。(中には像がぼやけすぎて測定不可能な広角レンズも多い)絞ると周辺や隅は徐々に改善し、F4-5.6附近でピークに到達。
中央
F1.4から良好ですが、細部のコントラストが若干低め。絞ると改善し、F2.8くらいでピークに達します。解像チャートと2600万画素センサーのX-M5では数値で表れにくいものの、より高解像センサーならば2段ほど絞ったほうが良好な結果が得られる可能性あり。
周辺
F1.4-2.0でややソフトですが、極端な画質の乱れはありません。絞れば徐々に改善するものの、改善速度は遅め。周辺のシャープさが必要であれば3~4段絞ったほうが良いでしょう。
四隅
周辺と同傾向ですが、絞り開放付近がさらにソフト。絞ると改善しますが、やはり改善速度は遅め。
数値確認
中央 | 周辺部 | 四隅 | |
F1.4 | 3172 | 2316 | 2218 |
F2.0 | 3423 | 2413 | 2243 |
F2.8 | 3386 | 2706 | 2145 |
F4.0 | 3373 | 3031 | 2316 |
F5.6 | 3044 | 3291 | 2657 |
F8.0 | 2725 | 3193 | 2925 |
F11 | 2435 | 2460 | 2706 |
F16 | 2149 | 2218 | 2123 |
実写確認
まとめ
広角レンズの接写時に周辺や隅が重要となるシーンは多くありません。そういう意味でVILTROX AF 13mm F1.4 は期待通りの性能を発揮します。中央は絞り開放から実用的な性能が得られ、周辺や隅はややソフトですが極端な性能低下はありません。全体的にシャープな結果が必要な時は、F8前後まで絞れば満足のいく結果が得られます。
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