気が付けば「キヤノン EOS Kiss M」「オリンパス PEN E-PL9」「パナソニック LUMIX GF9」と人気が高いミラーレス一眼シリーズを全て使っていました。そこで今回は「ぶっちゃけ、どのシリーズがおススメなのか?」を使用経験と仕様やデザインから紹介したいと思います。
Index
個人的な評価
まずはざっくり各モデルの個人的な評価を挙げてみましょう。
個人的なカメラの評価
- EOS Kiss M:シンプルで使いやすく初心者におススメだが自由度は低い
- PEN E-PL9:オシャレなデザインで特殊な撮影に強いがAFがネック
- LUMIX GF10:自由度が高い反面、設定や制限・使い勝手が少し複雑
と言った感じ。
「初めてのミラーレス」というテーマで言うとおススメはEOS Kiss M。カメラの撮影方法や設定を勉強しながら使うつもりならPEN E-PL9やLUMIX GF10のほうが楽しめるかなと思います。
それでは各カメラを見比べていきます。カメラの用語が色々と飛び交うので、読むのが面倒なら一気に「まとめ」まで飛ばしちゃいましょう。
外観を見比べる
まずは見比べる
*GF10ではなくGF9を使っていました。サイズは同じですが色使いなどが少し異なるので注意。GF10の外観はコチラ
デザイン的にPEN
ボディカラーの選択で少し作為的に見えてしまいますが、その辺を排除したとしてもPENのデザインは秀逸。
カジュアルにカメラを携帯するならばコレ以上のデザインはそう無いでしょう(ややベクトルは違いますがFUJIFILM X-E3もおススメ)。GF10はかなりPENに近いデザインとなってきましたが、まだPENが少し有利だと感じます。
カメラの見た目で「さぁ写真を撮るぞ!」とモチベーションを上げやすい人であればおススメ。
一方でKiss Mは良くも悪くもキヤノンらしいデザインで「一眼レフっぽさ」があります。コレが良い、という場合もありますが、例えば外食でKiss Mを取り出して撮影するのはちょっと気が引けると感じるかもしれません。
ポイント別でカメラの強みを考える
サイズ
Kiss M | E-PL9 | GF10 | |
大きさ mm | 116.3x88.1x58.7 | 117×68×39 | 106.5x64.6x33.3 |
質量 CIPA | 約387g | 約380g | 約270g |
質量 ボディのみ | 約351g | 約332g | 約240g |
センサーサイズが大きいEOS Kiss Mですが、サイズを見比べるとE-PL9と大きな差はありません。横幅はE-PLとほぼ同等。ファインダーを搭載するため全高や奥行は大きいものの、重量はE-PL9と似ています。センサーサイズの大きさがボディサイズに直結していないことはメリットと言えるでしょう。
この3モデルの中でGFはボディサイズが比較的小さくコンパクト。グリップが無いためカメラをホールドし辛いですが携帯性や収納性は良好。合わせるレンズ次第でジャケットのポケットにも突っ込めそうです。
ただし、他2台と比べてGF10にはアクセサリーシューがありません。外付けフラッシュなどを使いたい人は注意するべきポイント。
カメラグリップ
グリップが大きく、しっかりとカメラをホールドできるEOS Kiss Mがダントツ。特にボケを大きくする大口径レンズや望遠ズームレンズ装着時の安定性に差が出るポイント。
EOS Kiss Mはグリップ上にシャッターボタンが配置されている点も見逃せません。ボディ真上に配置されたE-PL9やGF10より押しやすいデザインとなっています。グリップが大きい分嵩張りますがカメラの操作性は良好と言えるでしょう。
比べてPENのグリップは小さく、GF10に至ってはグリップがありません。
ファインダー
EOS Kiss Mが有利なポイント。明るい屋外や逆光シーンでの視認性が向上するためあるに越したことは無いですね。
PENはE-PL8まで外付けファインダーが装着出来たものの、E-PL9はAP2端子が省略されてしまったため対応していません。GF10はもちろんファインダー非対応。
EOS Kiss Mのファインダーは「覗いて使う」だけが強みではありません。
ファインダー使用時はタッチモニタを操作することで一眼レフのAFレバーのようにフォーカスフレームを移動させることが可能。レバーを搭載できないコンパクトボディながらフォーカス移動は非常に快適です。
PENやGFはファインダーが装着できないため、タッチAFでフォーカスポイントを指定する必要があります。タッチAFの場合、細かい場所へ正確にフレーミングすることが難しいです(例えば花の雄しべの先ちょにピントを合わせたい時など)。十字ボタンを操作することで細部の調整ができるものの、ちょっと面倒くさいですね。
ファインダーを覗くことで「顔・右手・左手」の3点でカメラを支えることになります。特に手振れが発生しやすい望遠ズームレンズを使った撮影時に恩恵が大きい。
モニタ
Kiss M | E-PL9 | GF10 | |
可動形式 | バリアングル | チルト | チルト |
タッチAF | 対応 | 対応 | 対応 |
メニュータッチ操作 | 対応 | 非対応 | 対応 |
Qメニュータッチ操作 | 対応 | 非対応 | 対応 |
再生タッチ操作 | 対応 | 対応 | 対応 |
レスポンス | 良好 | 良好 | 良好 |
キヤノンとパナソニックのタッチパネルシステムは一眼カメラメーカーの中でも優れたUIと言えるでしょう。
どちらも幅広くタッチ操作に対応しており、小さいカメラのデメリットである「物理操作の少なさ」をカバーする高機能なシステムです。
EOS Kiss Mは露出補正や絞り値・シャッター速度をタッチ操作で変更可能。LUMIX GF10は5カ所のタッチFnに機能を登録したり、電動ズームレンズの操作をすることが可能です。
この一方でPEN E-PL9のタッチ操作は限定的。タッチシャッターかタッチAFとして機能しますが、あとは再生画面や拡大時にタッチ操作できるのみ。タッチ操作のレスポンスはキヤノンやパナソニックと同等。フジフイルムやソニーのようにレスポンスが少し悪いと言ったことはありません。
ボタン・ダイヤル
どのカメラも1ダイヤル、十字ボタンによる方向操作、再生やゴミ箱などのボタン操作となっています。
ただし、カスタマイズの自由度に差があります。カスタマイズ可能な箇所は以下の通り、
- EOS Kiss M:十字ボタン+2ボタン
- PEN E-PL9:2ボタン
- LUMIX GF10:タッチFn5カ所+2ボタン
登録できる機能を考慮するとGF10の自由度が最も高く、次いでKiss M、E-PL9と続く。
PENはE-PL9の世代でカスタマイズの自由度が大きく狭まりました。自分好みの使い勝手にカスタムできなくなった反面、特殊撮影機能が「APモード」としてまとまり使いやすくなっています。
スペックを見比べる
まずはスペックを見てみる
Kiss M | E-PL9 | GF10 | |
---|---|---|---|
センサ~ | APS-C CMOS | 4/3型 Live MOS | 4/3型Live MOS |
センサー備考 | デュアルピクセル | ||
有効画素数 | 2410万 | 約1605万画素 | 1600万画素 |
ローパスフィルター | あり | あり | ー |
手ぶれ補正 | ー | 3軸 | ー |
手ぶれ補正効果 | ー | 3.5段 | ー |
アスペクト比 | ・4:3 ・3:2 ・16:9 ・1:1 | ・4:3 ・3:2 ・16:9 ・1:1 ・3:4 | ・4:3 ・3:2 ・16:9 ・1:1 |
画像処理エンジン | DIGIC 8 | TruePic VIII | ヴィーナスエンジン |
メディアスロット | SDカード UHS-I対応 | SDカード UHS-I対応 | microSD UHS-I対応 |
スロット数 | 1 | 1 | 1 |
測光方式 | 撮像素子によるリアルタイム測光 | 324分割 | 1728分割 |
測光範囲 EV | 0~20 | -2~20 | 0~18 |
ISO感度 | 100~25600 | 200~25600 | 200~25600 |
拡張ISO感度 | 51200 | 100 | 100 |
露出補正 | ±3 | ±5 EV | ±5 EV |
AF方式 | デュアルピクセルCMOS AF | ハイスピードイメージャAF | コントラストAF |
測距点 (像面位相差) | ・最大143点 (一部レンズは99点) | ー | ー |
測距点 (コントラスト) | 121点 | 49 | |
測距輝度範囲 EV | -2~18 | 不明 | -4~18 |
AFフレーム | ・1点 ・顔+追尾優先 ・スムーズゾーン ・フレーム小 ・瞳 | ・シングル ・グループ ・オール | ・ピンポイント ・1点 ・49点 ・追尾 ・カスタムマルチ ・ローライトAF ・星空AF |
AF-C特性 種類 | ー | ー | ー |
フォーカス備考 | |||
シャッター速度 | 30-1/4000秒 | 60-1/4000 | 60~1/500秒 |
電子シャッター速度 | 30-1/4000秒 | 60-1/16000 | 1-1/16000 |
フラッシュ同調速度 | 1/200秒 | 1/50秒 | |
高速連続撮影 AF-C | 7.4コマ/秒 | 約4.8コマ/秒 | 6コマ/秒 |
高速連続撮影 AF-S | 10コマ/秒 | 8.6コマ/秒 | 10コマ秒 |
連続撮影可能枚数 | RAW:約10枚 JPEG L:約33枚 | 約13コマ RAW 無制限 JPEG | 最大15コマ RAW 最大100コマ JPEG |
特殊連写機能 | 4K広角セルフィ 4Kフォト |
||
連写備考 | |||
フィルター | 7 | 16 | 22 |
HDR撮影 | 対応 | 対応 | 対応 |
多重露出 | ー | 2コマ | 対応 |
インターバル撮影 | ー | ~999枚 | ~9999枚 |
タイムラプス動画 | 4K・FHD対応 | 4K・FHD対応 | 4K・FHD対応 |
ブラケット | ・AE ・WB | ・AE ・フォーカス | ・AE ・絞り |
特殊作画機能 | ・2軸デジタルシフト ・ライブコンポジット ・ライブタイム ・カラークリエーター | ・フォーカスセレクト ・フォーカス合成 ・ビューティレタッチ |
|
ファインダー方式 | 電子式 0.39型 | ー | ー |
ファインダー解像度 | 236万ドット | ー | ー |
視野率 | 不明 | ー | ー |
アイポイント | 不明 | ー | ー |
ファインダー倍率 35mm換算 | 不明 | ー | ー |
視度調整範囲 | 不明 | ー | ー |
モニターサイズ | ワイド3.0型 | 3.0型 | 3.0型 |
モニター解像度 | 約104万ドット | 約104万ドット | 約104万ドット |
モニター可動 | バリアングル | チルト 上:約80度 下:約180度 | チルト 約180度 |
タッチパネル | 対応 | 対応 | 対応 |
4K 動画 | ~25p 120Mbps | ~30p 102Mbps | ~30p 100Mbps |
FHD 動画 | ~60p 52Mbps | ~60p 52Mbps | ~60p 28Mbps |
外部出力 | HDR出力対応 | ||
ハイスピード動画 | ~120p 52Mbps | 120fps | ー |
動画備考 | 5軸手振れ補正 4K切り出し機能 4K ドットバイドット | 電子式IS対応 連続約29分 | 広角4Kセルフィー インターバル撮影 |
ボディ内RAW現像 | 対応 | 対応 | 対応 |
デジタル端子 | USB 2.0 | USB 2.0 | USB 2.0 |
シンクロ端子 | ー | ー | ー |
HDMI端子 | D | D | D |
マイク入力端子 | Φ3.5mm | ー | ー |
ヘッドフォン端子 | ー | ー | ー |
リモコン端子 | ー | ー | ー |
Bluetooth | 4.1 | 4.0 | ー |
WiFi | 802.11b/g/n | 802.11b/g/n | 802.11b/g/n |
NFC | 対応 | ー | ー |
水準器 | 2軸 | 2軸 | 2軸 |
内蔵フラッシュ | あり | あり | あり |
コマンダー機能 | ー | あり | ー |
防塵防滴 | ー | ー | ー |
バッテリー | LP-E12 | BLS-50 | DMW-BLH7 |
USB充電 | ー | ー | 対応 |
USB給電 | ー | ー | ー |
撮影可能枚数の目安 | 約235枚 | 約350枚 | 約210枚 |
大きさ mm | 116.3x88.1x58.7 | 117×68×39 | 106.5x64.6x33.3 |
質量 CIPA | 約387g | 約380g | 約270g |
質量 ボディのみ | 約351g | 約332g | 約240g |
ポイント別でカメラの強みを考える
画質(イメージセンサーなど)
基本的にEOS Kiss M有利
単純に考えてセンサーサイズの大きいEOS Kiss Mが有利。おまけに有効画素数が1.5倍多いため解像性能も優れている。
より細分化して考えると…
- 2400万画素:解像性能が高い
- APS-C:高感度ISO使用時のノイズ耐性が高い
- オンチップADCの最新センサー:ダイナミックレンジが広い
(ただし、GF10も低感度時はAPS-C並に広い)
と言った感じ。
注意点はEOS Mマウントに明るいレンズが少ないこと。マイクロフォーサーズ(PEN・GF)を明るい単焦点レンズ(F1.4やF1.8の絞り開放F値を持つレンズ)と組み合せて使う場合は高感度耐性のギャップをそこまで感じないはず。
さらに、PEN E-PL9はボディ内手振れ補正を搭載しているため手振れ補正が有効なシーンではEOS Kiss M以上に画質が良い場合もある。(高感度ISOを使わずに済む機会が多いため)
EOS Kiss Mが明らかに有利なシーンは「大口径レンズ装着して、屋内や夜間で子供などを撮るためシャッタースピードを維持したい時」と少し限定的。
家で子供やペットを撮るが多いのであればEOS Kiss Mが良いでしょう。
EOS Kiss Mは露出や発色で優れている
個人的な意見として、キヤノンは露出(明るさ)や発色のさじ加減が絶妙で使いやすい。これはPEN E-PL9と比べて遥かに良く、GF10と比べてもまだ良好。
特にシーンモードやフルオートで簡単に綺麗な写真を撮りたいと思っているのであればEOS Kiss Mがおススメ。
オートフォーカス
Kiss M | E-PL9 | GF10 | |
AF方式 | デュアルピクセルCMOS AF | ハイスピードイメージャAF (コントラストAF) |
コントラストAF |
測距点 (像面位相差) |
・最大143点 (一部レンズは99点) |
ー | ー |
測距点 (コントラスト) |
121点 | 49 | |
測距輝度範囲 EV | -2?18 | 不明 | -4?18 |
AFフレーム | ・1点 ・顔+追尾優先 ・スムーズゾーン ・フレーム小 ・瞳 |
・シングル ・グループ ・オール |
・ピンポイント ・1点 ・49点 ・追尾 ・カスタムマルチ ・ローライトAF ・星空AF |
像面位相差AFを実装するEOS Kiss Mは基本的に動作が軽快。特に動く子供やペットにピントを合わせやすく、動画撮影時のAFも良好。瞳AFはワンショットAF限定ですが、顔検出精度が高いので本格的な撮影をしない限り問題無いはず。
コントラストAFなので像面位相差AFほど初速の軽快さはありません。しかし、ピンポイントAFや顔・瞳検出に優れマクロ撮影や激しい動きがない人物撮影ならKiss M以上に使いやすい。さらに「星空AF」など限定的な用途に対応するフォーカス機能も実装しています。
EOS Kiss MやLUMIX GF10はどちらも個性的で使いやすいオートフォーカスですが、比較してPEN E-PL9はイマイチ。
PEN E-PL9でも同じ被写体を撮れないことはありませんが、近接時の動く被写体や細部へのピント合わせは難しかったり煩雑だったり、不安定だったりする。
連写性能など
EOS Kiss Mは連写速度が速い!
Kiss M | E-PL9 | GF10 | |
高速連続撮影 AF-C | 7.4コマ/秒 | 約4.8コマ/秒 | 6コマ/秒 |
高速連続撮影 AF-S | 10コマ/秒 | 8.6コマ/秒 | 10コマ秒 |
連続撮影可能枚数 | RAW:約10枚 JPEG L:約33枚 |
約13コマ RAW 無制限 JPEG |
最大15コマ RAW 最大100コマ JPEG |
Kiss Mは瞬間的な連写速度で優れ、ミドルクラスの一眼レフ並みの速度を発揮。
しかし、連写速度が速い分、あっと言う間にバッファを使い切りSDカードへ書き込み待ちとなってしまうのが難点。
単純に”連写したい”というニーズへ応えるならばどれも似たり寄ったりのパフォーマンスと感じるかも。
GF10は電子シャッターによる高速シャッターを利用可能
Kiss M | E-PL9 | GF10 | |
シャッター速度 | 30-1/4000秒 | 60-1/4000 | 60?1/500秒 |
電子シャッター速度 | 30-1/4000秒 | 60-1/16000 | 1-1/16000 |
GF10は連写速度が遅いものの、電子シャッターを使用した高速シャッターが強み。
例えば、EOS Kiss MとEF50mm F1.8などの組み合わせを晴天下で使った場合、Kiss Mの限界シャッター速度となる1/4000秒では適正露出を保つことが出来ない可能性が高い。(レンズと環境光が明るすぎてカメラに要求されるシャッター速度が1/4000秒以上となってしまうため)
しかしGFならばF1.2やF1.4の大口径レンズと組み合わせでも日中快適に使うことが可能です。
EOS Kiss Mとの差は数値にすると約2段分。例えばEOS Kiss MでF2.8がシャッター速度の限界となる明るさだとしても、GF10ならばF1.4まで絞りを開けることが可能なのです。
PENやKiss Mの電子シャッターは静音撮影用
Kiss MやPENにも電子シャッターは実装されていますが、使用できるのはシーンモード内の「静音撮影」時のみ。
カメラの露出設定は基本的に自動化されており、大口径レンズを装着した場合はシャッタースピードを速くするよりも先に絞り値を上げる動作を優先します。
このため「大口径レンズを日中に使う」用途には向いておらず、「暗いシーンで手振れや動作音を軽減する」ための機能となっています。
PEN E-PL9で1/16000秒を活用しようと思ったら、絞り羽根が勝手に動作しないフルマニュアルレンズの「VoightLander NOKTON 25mm F0.95 Type II」や「SPEEDMASTER 0.95/25mm MFT」などを使う必要があります。
GF10のシャッターユニットに注意
GF10のシャッターユニットは少々特殊。先幕メカシャッターが存在しない。
「電子先幕+メカ後幕」か「完全電子シャッター」の組み合わせのみ。このため、電子先幕使用時は上限が1/500秒となりそれ以降は完全電子シャッターのみ対応しています。
1/500秒以上のシャッター速度を必要とする「高速移動する被写体」を歪みやすい電子シャッターで撮らなければならないことを意味します。例えば、スポーツ・野生動物を1/1000秒以上で止める時など、物体が歪んで写る可能性があることに注意しましょう。
また、その性質上フラッシュの同調限界速度が遅いため、動く被写体をフラッシュモードで撮影すると「被写体ブレ」が発生してしまう可能性が高いです。
特殊な撮影豊富など自由度の高さ
Kiss M | E-PL9 | GF10 | |
フィルター | 7 | 16 | 22 |
HDR撮影 | 対応 | 対応 | 対応 |
多重露出 | ー | 2コマ | 対応 |
インターバル撮影 | ー | ?999枚 | ~9999枚 |
タイムラプス動画 | 4K・FHD対応 | 4K・FHD対応 | 4K・FHD対応 |
ブラケット | ・AE ・WB |
・AE ・フォーカス |
・AE ・絞り |
特殊作画機能 | ・2軸デジタルシフト ・ライブコンポジット ・ライブタイム ・カラークリエーター |
・フォーカスセレクト ・フォーカス合成 ・ビューティレタッチ |
デジタルフィルターの豊富さやインターバル撮影、タイムラプス、合成撮影機能などを考慮するとEOS Kiss Mは不利。このポイントではPENやGFが圧倒的に有利。一般的な撮影から少し突っ込んだ撮影方法が色々とあるのです。
ただし、PENとGFで撮影機能に違いがある。
PENは夜景や風景・建築物などじっくり写真を撮るときに便利な機能が揃っており、GFはよりカジュアルでサクッと撮りたい時に便利な機能が揃っているのです。そのあたりは好みで選ぶと良いでしょう。
E-PL9は新機能「APモード」で簡単に特殊撮影を利用可能
E-PL9の目玉である「APモード」にオリンパス独自の撮影機能が詰まっています。これまでは撮影メニューからいちいち選択・設定して使用する必要があった機能ばかりですので非常に利便性が向上しています。
設定項目や幅は大きく削られていますが、気軽に使うことが出来る機能に仕上がっていると感じます。
動画撮影
パッと見は像面位相差AFを搭載しているKiss Mが良さそうに見えますが、2400万画素のドットバイドットなので4K動画撮影時は大きくクロップされてしまうのが難点。さらに4K動画時は像面位相差AFが機能せずコントラストAFのみ。
しかし、外部マイク端子があったり、使いやすいバリアングルモニタだったり便利。4Kにこだわらず、FHDで撮影するのならば良い選択肢となるかも。
一方でE-PL9は4K撮影時のクロップ倍率が低く(画角を広く保てる)、実際にアスペクト比が変わるだけなので静止画と画角差なく撮影可能。ただし、コントラストAFが迷走する場合もあるのでマニュアルフォーカスでの撮影がおススメ。
GF10はE-PL9ほどクロップ倍率は低く無いものの、高機能で安定したAF動作。この3機種の中では最も使いやすいカメラと言えるかもしれません。
通信機能
最も高機能で使いやすいのはEOS Kiss M。WiFi/Bluetooth/NFCと一通り揃っているため初期設定が手軽。電源オフ状態でもBluetoothで接続していれば遠隔操作で電源オンとなりカメラ内の画像を閲覧・転送することが可能です。
E-PL9はWiFi/Bluetoothを実装しているものの、電源オフからの画像転送には非対応。
LUMIX系のBluetoothはキヤノンEOSより高機能ですが、残念ながらGF10にはBluetoothが搭載されていません。スマホと連携したいカメラだけに、Bluetooth非対応は個人的にとても残念。
電源など
Kiss M | E-PL9 | GF10 | |
バッテリー | LP-E12 | BLS-50 | DMW-BLH7 |
USB充電 | ー | ー | 対応 |
USB給電 | ー | ー | ー |
撮影可能枚数の目安 | 約235枚 | 約350枚 | 約210枚 |
GF10は最も継続撮影売僧が少ないカメラですが、幸いにもUSB充電に対応しているため移動の合間にモバイルバッテリーで充電可能です。
その一方でKissやPENは家庭用コンセントが必要となる充電器でのチャージが必須。これは旅行先などで不便なポイントですね。どのカメラにしてもUSB給電(USB充電しながらカメラと使うこと)には非対応。長時間撮影するのであれば予備バッテリーは用意しておくと良いでしょう。
結局どれが良いのか?
EOS Kiss M:家族の記録などにおススメ
ここがポイント!
- 画質が良い
- 使いやすい・分かりやすい
- ファインダーあり
- オートフォーカスが快適
「シンプルな操作性で使いやすいカメラ」ならコレ。
PENやGFのようなイロモノ機能はありませんが、基本的なパフォーマンスが高く堅実な使い勝手のミラーレスです。使いやすく分かりやすい操作体系のため、家族でカメラを使いまわしても問題無く撮ることが出来るでしょう。
家族写真・運動会・行楽・旅行などにおススメです。
大きなボケやマクロ撮影をしたい場合はレンズラインナップが不足しています。「EF-EOS Mマウントアダプター」経由で一眼レフ用レンズで部分的に穴を埋める必要があるかもしれません。
EOS Kiss M ブラック | ||||
ボディ | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ズームキット | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
高倍率キット | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ダブルレンズ | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
Wズーム | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
EOS Kiss M ホワイト | ||||
ボディ | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ズームキット | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
高倍率キット | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ダブルレンズ | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
Wズーム | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
追加で購入したいおススメ交換レンズ
- EF-M11-22mmF4-5.6IS STM
- EF-M22mmF2STM
- EF-M28mm F3.5 マクロ IS STM
- EF50mm F1.8 STM(要:EF-EOS Mアダプター)
PEN E-PL9:デザインで選ぶのもアリ
ここがポイント!
- オシャレでモチベーションが上がるデザイン
- 3軸ボディ内手振れ補正で手振れが少ない
- APモードで花火や夜景・HDRなどを撮りやすい
- クロップされない4K動画撮影を楽しめる
全体的な使いやすさはKiss MやGF10ほどでは無いものの、デザインは個人的に好み。
さらに「カメラとして程よいサイズ感」が思いのほかしっくりくるのです。実際、「写真を撮るぞ!」とモチベーション上がるのはこのカメラ。
休日カメラマン・スナップシューター・カメラ男子・カメラ女子におススメ
ただし、やはり動き物に弱かったり、凝ったカメラ設定をするには制限が多かったりする。特に近くを動き回る息子や娘を撮るのは難易度が高い。
PEN E-PL9 ボディ | ||||
ブラック | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ホワイト | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ブラウン | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
PEN E-PL9 14-42mm EZレンズキット | ||||
ブラック | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ホワイト | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ブラウン | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
PEN E-PL9 ダブルズームキット | ||||
ブラック | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ホワイト | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ブラウン | 楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
追加で購入したいおススメ交換レンズ
- M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8
- M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8
- M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8
- M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
LUMIX GF10:使いこなせばコスパ抜群
ここがポイント
- 小型軽量
- 多様で汎用性が高いオートフォーカス
- 個性的で便利なタッチ操作システム
- 多機能で豊富なカスタマイズ
今回の3モデルの中では最も高機能で自由度が高いカメラ。カメラの設定次第では玄人も納得のいく操作性となるかもしれません。
自由度が高い反面、ユーザーで機能の取捨選択をする項目の多いカメラです。オートフォーカスのバリエーションや連写機能など「何を使えば良いのか分からなくなる」かもしれません。
しかし、カメラをフルオートで使うことも出来るため、初心者から玄人まで楽しめるモデルと言うことも出来るでしょう。
シャッターユニットの性質上「高速移動する物体」や「フラッシュ撮影の自由度」で制限を受けやすい点に注意。
LUMIX DC-GF10 オレンジ | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
LUMIX DC-GF10 ブラック | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
LUMIX DC-GF10 ホワイト | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
追加で購入したいおススメ交換レンズ
ちなみにオリンパス・パナソニックはボディ・レンズを共有可能。GF10はボディ内に手振れ補正を持ち合わせていないため、中望遠以降のレンズは純正の手振れ補正搭載モデルがおススメ
- LUMIX G 14mm/F2.5 II ASPH.
- LEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7 ASPH.
- LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.
- LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH.
- LUMIX G MACRO 30mm/F2.8 ASPH./MEGA O.I.S.
- LUMIX G 42.5mm/F1.7 ASPH./POWER O.I.S.
LUMIX GF9という選択肢も
GF10とほぼ機能が同じ旧モデル「GF9」もアリ。2018年7月現在ならGF10と比べてかなり割安で購入できるためおススメ。
ただし、GF10と配色がやや異なっており、オシャレなGF10と比べてGF9は少しシンプルで落ち着いたデザイン。
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