PetaPixelがCP+2025におけるツアイスへのインタビュー記事を公開。新製品である「Otus ML1.4/50」について、「デジタル補正はノーサンキュー」「マニュアル操作の意義」「Otus MLが目指すところ」などを述べています。
PetaPixel:Zeiss’ Otus ML Lenses Promise Photographers Something Entirely Different
- Otusのデジタル一眼レフ用レンズでは、最高の光学性能、優れた品質、そしてサンプルのばらつきの少なさを追求した。
- この原則をOtus MLにも適用。もちろん、ミラーレスカメラシステムの方が、より柔軟に対応できる余地がある。ミラーレスカメラへの移行により、Otusシリーズの小型化も必要だった。
- ツァイス社のアプローチとソニーGM IIや、キヤノンやニコンの同等品と比較すると、大きな違いがある。可能な限り最高の光学性能を引き出すために、さまざまなレベルでデジタルレンズ補正を利用している。利点もあるが、ツァイスはデジタルレンズ補正に「ノーサンキュー」。
- Otusは、それらに頼らないことが設計目標の一部。デザインの意図や達成したい目標を設計する際に、Otusと新製品Otus MLシリーズで守りたいのは、こうした補正に頼る必要がないということ。
- マニュアルフォーカスの主な利点は、ストーリーの創造をコントロールできる。ピントを合わせたいもの、ピントの深度を自分で決めることができる。フォーカスを完全に機械式に保つということは、写真家が画像を常に正確にコントロールできることを意味する。目指しているのは、Otusシリーズの外観だけでなく、使用感も同じに保つこと。
- 極端なシャープネスを追求することについて、我々が求めるバランスであるかどうかは疑問。写真とは撮影者が捉えたいと考える特定のビジョンを表現したも。撮影者が見たままの色彩、シャープネスなど、そのビジョンを捉えることを可能にしたい。
- ツァイスOtus MLは、絶対的なシャープネスを誇るレンズではない。一貫性、信頼性、そしてコントロールが目標であり、その目標を達成したと確信している。
- 写真があなたの情熱であり、その技術を極めたいのであれば、Otus MLはそれを実現するレンズ。
2019年以来となる静止画向けのツアイスレンズであると同時に、初のミラーレス専用設計のOtus。一眼レフ時代のOutsと比べるとEDガラスの使用数は少なめながら、小型軽量なレンズに仕上がっています。販売価格も売り出し20万円台と控えめで、従来のOtusを考えると手ごろな価格。
対応マウントはキヤノンRF・ニコンZ・ソニーEの3つで、全てのマウントで電子接点によるカメラとの通信が可能。引き続きフルマニュアル操作ですが、カメラとの通信により自動アシストやEXIFには対応している模様。
PetaPixelのインタビューでは、解像性能の追求が目標ではないと言及しており、デジタル補正にも依存しない設計となっている模様。Otusはアポクロマート設計の高性能なハイエンドモデルというイメージがあったものの、 どうやら別の目標があったようです。物は言いような気もしますが、一眼レフ用と比べると小型軽量化・(少なくとも日本では)低価格化を実現しています。
ツアイスのコンセプトに26万円を払うことができるかどうか悩ましいところですが、フォーカスリングの操作性など、実際の撮影体験で価値を見出すことができるかもしれません。これは実際にレンズを触ってから購入したいところですねえ。
- 発売日:2025年5月
- 予約開始日:2025年2月25日
- 市場価格:¥261,811
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レンズの仕様
レンズマウント | E / RF / Z |
対応センサー | フルサイズ |
焦点距離 | 50mm |
レンズ構成 | 11群14枚 |
開放絞り | F1.4 |
最小絞り | F16 |
絞り羽根 | 10枚羽根絞り |
最短撮影距離 | 0,5 m |
最大撮影倍率 | |
フィルター径 | 67 mm |
手振れ補正 | - |
テレコン | - |
コーティング | ZEISS T*コーティング |
サイズ | 最大径 77,4 mm 全長 ) E-Mount: 100 mm RF-Mount: 100 mm Z-Mount: 102 mm |
重量 | E-Mount: 677 g RF-Mount: 697 g Z-Mount: 718 g |
防塵防滴 | |
AF | - |
絞りリング | あり |
その他のコントロール | - |
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