とるなら~写真道楽道中記~

「撮るなら…ここだ!こうだ!これだ!」を探し求めてカメラ片手に写真・機材道楽の備忘録

【評価・作例】卓越した描写性能のマクロレンズ『FE 90mm F2.8 Macro G OSS』

   

更新履歴

  • 2016.8.18:ページを全体的に改訂

紹介:ソニーFE待望のマクロレンズ

CheckPoints

Good
  • ずば抜けた中央の解像力
  • 良好に補正された色収差
  • 目立たない歪曲
  • 鏡筒の全長が変化しないインナーフォーカス
  • 円形絞り
  • フォーカスホールドボタン搭載
  • フォーカスリミッター搭載
  • 防塵防滴に「配慮」した設計
Bad
  • やや高価
  • ハードなコンディションには力不足の耐候性

外装・機能性

金属を採用した重量感のあり602gの鏡筒。

602gと中望遠マクロレンズとしては一般的な重量だが、フルサイズ一眼の中でもコンパクトなα7システムとの組み合わせでは大きく感じるかもしれない。しかし、フォーカシングはレンズ鏡筒内で完結させるインナーフォーカスを採用しているので、全長の変化が無いのは大きなメリットだ。

防塵防滴に配慮した設計となっているが、マウント部の防滴処理はやや心もとないので過信は禁物。インナーフォーカシングのため、カメラにマウントしてしまえば塵や水の混入する部位はとても少ないのは確かだ。

フォーカスリミッター

「FULL」「無限-0.5m」「0.5m-0.28m」の3種類から選択可能。程よい操作感だが、中間の∞-0.5mに合わせようとすると左右に行き過ぎる事がある。クイックな操作性を大事にするならFULLか0.5-0.28mの2択が快適。

フォーカス

フォーカスクラッチ構造

Eマウントのレンズでは珍しいフォーカスクラッチ構造を採用しており、ピントリングを前後にスライドさせることによってクイックなAF/MFの切替を行うことが出来る。

フォーカス駆動は電子制御

ピントリングとフォーカスレンズは機械的に直接繋がっている訳ではなく、電子制御によるバイワイヤ方式。これは他のEマウントと同様だが、ピントリングには距離指標が表示されており指標に合わせたピント位置に固定出来る事ができる。

マニュアルに切り替える前によく使うピント位置に合わせておくと、いざMFへ切り替えたときに自動でピント位置を移動してくれるのでスムーズに使い始める事が出来る。

最近は距離指標を窓枠の中に納めてしまうものが多い中で、このレンズは指標がむき出しになっているのでとても見やすい。

フォーカスホールドボタン

フォーカシングはマクロレンズながら早いと感じる。ただし、フォーカスレンズの移動量が多いので、爆速AFのレンズと比べると分が悪いとは思う。

また、無限遠から近接まで迷うとやはり遅く感じる。AFが役に立たないな、と感じたときにホールドボタンを押すことで彷徨っているAFを中止する事が出来る。

クラッチボタンと併用しながら操作すると便利だが、やや慣れが必要。

手ぶれ補正 OSS

レンズ内に手ぶれ補正を搭載しているので、ボディ側手ぶれ補正を搭載しないα6000シリーズなどでも使いやすい。ただし、ハイブリッドISを擁するキヤノンの100mmマクロISほどの効き目では無い印象。(シフトブレに対応していないため)

とは言え、中景・遠景を撮影する場合の手ぶれ補正としては必要十分。マクロ撮影時はOSSを過信せずに、被写体ブレや被写界深度の調整も必要なので三脚の使用がおススメ。

描写

解像力

中央は特にずば抜けた解像力。絞り開放から既にピークの状態で、回折現象が始まるF11~16程度までは性能が維持される。

周辺部も開放から十分な高性能っぷりだが、1段絞るとピークに達する。

この性能は特にマクロ域において最大限に発揮されており、無限遠側では「僅かに」細部の描写性能が落ちる。

色収差

中央は皆無といっていいほど目につくことが無く、周辺部も良好に補正されている。絞りすぎると周辺部で目立ってくる傾向。

歪曲・周辺減光

歪曲は樽型だが、ほぼ無いに等しくAPS-Cで使うとさらに目立たない。直線的な被写体を目を皿にして観察すると僅かに確認できるかもしれないが、ソフトウェアで容易に修正出来る範囲。

絞り開放からF4では周辺減光が目立つシーンもあるかもしれないが、F5.6まで絞ると解消する。

コメント

αFEマウントのフルサイズ対応望遠で初のマクロレンズとして発売されたGレンズ。ピント面はスッキリシャープ、中望遠のボケ味、フォーカスホールドやスライド式のフォーカスモード切替など至れり尽くせり。

ピント面は圧倒的な解像力を発揮してヌケの良いシャープな描写が得られる。ボケの美しさもあって被写体が浮かび上がる描写はマクロレンズだけにトドメておくのは勿体無い程。

フォー カスリングを前後にスライドすることでAFとMFを切り替える方式はマクロレンズでは有名なタムロンのSPAF90mmと同じで、シームレスにMFを利用 することが出来るので大変便利。「ここはマニュアルフォーカスでじっくりと攻めたいな」って時はスライドさせてMFでピント調整。

イン ナーフォーカスレンズなのでレンズが伸び縮みしない。さらに鏡胴内でレンズのシフトが完結することから重量級の物体の移動が少なく、かつ比較的高速にピン トを合わせることが出来る。オートフォーカスでもマニュアルフォーカスでも使いやすいように「フォーカスホールドボタン」や「フォーカスレンジリミッ ター」が搭載されている。高速なフォーカシングやピント面の微調整等、マクロレンズで気になる操作面は完備していると言って良いだろう。

価格はやや高価だが、競合するレンズと比べてとても高いという程ではない。性能はしっかりとしたものを持っているので懐事情が許すのであれば後悔しな一本になると思われる。

ユーザーレビュー

作例

参考サイト

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レンズデータ

レンズ構成図

y_SEL90M28G_lenscomposition

レンズ仕様

レンズ仕様
名称 FE 90mm F2.8 Macro G OSS
型名 SEL90M28G
レンズマウント ソニー Eマウント
対応撮像画面サイズ ●35mmフルサイズ
焦点距離(mm) 90
焦点距離イメージ(mm) *1 135
レンズ構成 (群-枚) 11-15
画角 (APS-C) *1 17°
画角 (35mm判) 27°
開放絞り (F値) 2.8
最小絞り (F値) 22
絞り羽根 (枚) 9
円形絞り
最短撮影距離 (m) 0.28
最大撮影倍率 (倍) 1.0
フィルター径 (mm) 62
ADI調光対応
手ブレ補正 レンズ内手ブレ補正方式
手ブレ補正段数
テレコンバーター (1.4x)
テレコンバーター (2.0x)
フードタイプ 丸形バヨネット式
外形寸法 最大径x長さ (mm) 79 x 130.5
質量 約 (g) 602

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