Dustin Abbottがシグマ「18-50mm F2.8 DC DN」Eマウント版のレビューを公開。小型軽量かつ良好なAFや光学性能と評価。
Dustin Abbott:Sigma 18-50mm F2.8 DN RF Review
- 外観:金属と高級エンジニアリングプラスチックを組み合わせた構造。金属マウントを採用し、質感は良好。従来の Canon RF-S レンズよりも品質が高く感じられる。浅い花形フードが付属し、リブ状のテクスチャが施され、裏返して収納可能。
- 構造:レンズマウントには耐候性シールガスケットを搭載。ただし、内部のシーリングはなし。
- 携帯性:RF マウントに合わせてマウント部分の直径を拡大。レンズの最大直径は約 68mm、全長は約 75mm。重量は 294g で、X マウントバージョンより約 10g 重い。
- 操作性:フォーカスリングとズームリングを搭載。フォーカスリングは幅 10mm でリブ付きだが、やや狭く、感触に乏しい。ズームリングは幅 20mm でスムーズに動作し、伸縮するインナーバレルにぐらつきはない。
- AF:STM 駆動で高速・静音・高精度。瞳検出も優秀で、人物撮影に適する。オートフォーカスは屋内外を問わず瞬時に合焦し、信頼性が高い。
- MF:記載なし。
- マクロ:18mm では最短撮影距離 121mm、最大倍率 0.36 倍。ただし、レンズ先端と被写体の距離が 26mm しかなく、実用性に欠ける。50mm では最短 30cm、最大倍率 0.20 倍で、こちらの方が実用的。
- 手ぶれ補正:光学式手ぶれ補正なし。IBIS 搭載機では問題なし。
- 解像性能:中央は優秀だが、隅はコントラストが低め。F4 で改善し、F5.6 で最適化。F8 以上では回折の影響が出る。24~30mm はフレーム全体で均一なシャープネスを示し、35mm ではややコントラスト低下。50mm ではF2.8 でも良好な結果。
- 像面湾曲:近接撮影では湾曲が顕著。低倍率の方が良好な結果が得られる。
- ボケ:概ね良好。特に画像の上部では美しいボケを形成する。
- 軸上色収差:軽微。主に焦点面の後方に青緑色のフリンジが発生。
- 倍率色収差:フレーム端にわずかな横方向色収差を確認。
- 球面収差:記載なし。
- 歪曲収差:18mm では強い樽型歪みが発生し、補正には +24 の調整が必要。50mm では糸巻き型歪みが顕著。
- 周辺減光:記載なし。
- コマ収差:四隅に若干のコマ収差を確認。明るい光点にフリンジが生じる。
- 逆光耐性:フレア耐性は良好。コントラストは維持されるが、軽微なゴーストが発生する場合あり。
- 光条:美しいが特筆するほどではない。
- 作例集:
- 総評:RFマウントに適応した設計変更が施され、オートフォーカスは優秀。画質も良好で、コンパクトながら柔軟性に富む。F2.8 の明るさとズーム域のバランスが取れており、汎用性の高い旅行用レンズとして適する。Canon RF-S ユーザーにとって貴重な選択肢となる。
- 競合について:望遠側では、シグマは中央でわずかにシャープ、タムロンは隅でわずかにシャープ。ただし、シグマのミッドフレームは明らかに優れ、コントラストとディテールが鮮明。
2021年にソニーE・ライカLマウント用が発売され、その後2022年に富士フイルムXマウント用が発売。さらに2024年にはキヤノンRFマウントが発売となりました。販売価格は全マウント統一され、F2.8の大口径ズームとしては手ごろな価格を実現しています。広角端が18mmと狭いものの、標準大口径ズームとしては驚くほど小型軽量で、携帯性の良いレンズに仕上がっています。
Dustin Abbottのレビューでは、キヤノンRFマウントを使用して良好な光学性能・AFとのこと。他のレビューで指摘されている色収差については軽微と感じたようです。高解像ながらボケは概ね良好で、サンプルを確認しtめお滑らかな描写。
販売価格も手頃で、キットレンズからアップグレードする大口径ズームとしては面白い選択肢となりそう。悩むとしたら広角端が18mmであることくらいでしょうか。センサーサイズが若干小さいキヤノンAPS-Cにおける18mmはやや狭いと感じるかもしれません。
私はソニーEマウント用を2600万画素のAPS-Cクロップで使用していました。一通りレビュー済みで、印象としてはPCamgとほぼ同じ。ズーム全域で驚くほど良好な解像性能を発揮し、小型軽量で接写性能が高く、使い勝手の良いレンズに仕上がっています。
欠点は未補正の歪曲収差と周辺減光、色収差。ただし、前者2つは自動的に補正できるので過度に心配する必要はありません。実写で気を付けるとしたら倍率色収差と軸上色収差でしょうか。特に軸上色収差は18mm以降でやや目立つので、状況によっては少し絞ったほうが良いでしょう。
使いやすいレンズだったのでRFマウントも購入。やはりAFが非常に高速で、3000万画素でも問題ない光学性能を備えていました。
レンズの仕様
レンズの仕様 | |||
---|---|---|---|
発売日 | 2021年10月29日 | 初値 | ?59,399 |
マウント | E / L / X / RF | 最短撮影距離 | 12.1-30.0cm |
フォーマット | APS-C | 最大撮影倍率 | 1:2.8-1:5 |
焦点距離 | 18-50mm | フィルター径 | 55mm |
レンズ構成 | 10群13枚 | 手ぶれ補正 | - |
開放絞り | F2.8 | テレコン | - |
最小絞り | F22 | コーティング | SMC |
絞り羽根 | 7 | ||
サイズ・重量など | |||
サイズ | φ65.4×74.5mm | 防塵防滴 | 簡易 |
重量 | 290g | AF | STM |
その他 | |||
付属品 | |||
フード・キャップ |
関連レンズ
関連記事
- 18-50mm F2.8 DC DN 汎用性の高い旅行用レンズ
- シグマがキヤノンRF用ズームレンズのAF動作改善ファームウェアを配信開始
- 18-50mm F2.8 DC DN キットレンズからのアップグレードに魅力的な選択肢
- シグマ 18-50mm F2.8 DC DN RF mount レンズレビュー完全版
- シグマ 18-50mm F2.8 DC DN RF-mountはあらゆる面で優れたレンズ
- DPReviewが18-50mm F2.8 DC DN RF-mountのサンプルギャラリーを公開
- シグマ 18-50mm F2.8 DC DN RF レンズレビューVol.2 遠景解像編
- シグマ 18-50mm F2.8 DC DN RF レンズレビューVol.1 外観・操作・AF編
- 18-50mm F2.8 DC DN RF-mount 小型軽量で優れた光学性能・ビルドクオリティ
- シグマが18-50mm F2.8 DC DN RF-mountの供給不足を示唆
広告
*手動広告を試験的に導入しています。
期間限定セール
アウトレットなど
キャッシュバック
- キヤノンEOS R カメラ・レンズ 最大5万円
- ソニーα スプリングキャンペーン
- ニコン ミラーレス・一眼レフ 最大7万円
- LUMIX S9 カメラはじめようキャンペーン
- LUMIX カメラボディ キャンペーン
- GFX100S II + GF35-70mm WR キャンペーン
新製品
- EOS R50 V / RF-S14-30mm PZ / RF20mm F1.4 VCM
- FUJIFILM GFX100RF 予約販売開始
- VILTROX AF 135mm F1.8 Lab Z-mount 国内販売開始
- DxO PureRAW 5 正式発表 & 予約販売開始
- Sigma BF/ 300-600mm F4 DG OS|Sports / 16-300mm F3.5-6.7 DC OS
- LUMIX DC-S1RM2
- FE 16mm F1.8 G/ FE 400-800mm F6.3-8 G OSS
- DxO PureRAW 5 正式発表&?予約販売開始
カメラメーカー直販・店舗リンク(楽天市場)