「M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO」のレビュー第三弾 遠景解像編を公開。
簡易的なまとめ
「M.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PRO」と同じく、遠景では非点収差や像面湾曲が影響します。十分に絞ればシャープな結果が得られるものの、そのような用途であればズームレンズのほうが適しています。「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II」「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」の絞り開放F2.8/F4を使ったほうが良好な結果を期待できます。
本レンズはどちらかと言えばボケ質を重視しているので、そのあたりは割り切って使う必要あり。とはいえ、ピントの合った部分はF1.2から良好で、F2.8-4まで絞れば非常に良好な結果。パンフォーカスでシャープな結果を得たい場合のみ、F5.6-8までしっかり絞ることをおススメします。
Like the M.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PRO, non-point aberrations and image curvature affect distant scenes. While sharp results can be achieved by stopping down sufficiently, a zoom lens is more suitable for such applications. Using the maximum aperture of F2.8/F4 with the “M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II” or “M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO” lenses is recommended for better results. This lens prioritizes bokeh quality, so you'll need to accept that trade-off. That said, the in-focus areas are good from F1.2, and stopping down to F2.8-4 yields very good results. For sharp results with pan focus, we recommend stopping down to F5.6-8.
M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PROのレビュー一覧
- M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO レンズレビューVol.3 遠景解像編
- M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO レンズレビューVol.2 解像チャート編
- M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO レンズレビューVol.1 外観・操作・AF編
遠景解像力
テスト環境
- 撮影日:2025.6.12:晴れ 無風
- カメラ:LUMIX DC-G9M2
- 三脚:Leofoto LS-365C
- 雲台:BF BAFANG BFA-01
- 露出:絞り優先AE ISO 100
- RAW:Adobe Lightroom Classic
・シャープネスオフ
・ノイズリダクションオフ
中央
絞り開放は球面収差か軸上色収差の影響で少しソフトな結果。絞ると徐々に改善し、F2.8付近で非常にシャープな結果が得られます。
周辺
絞り開放付近は非点収差のような像の流れがあります。絞ると徐々に収束しますが、細部まで安定するのはF4-5.6まで絞ったとき。
四隅
周辺と同じくF1.2の絞り開放付近はソフトな結果。ただし、中途半端に絞ると(F2.8あたり)非点収差が増大し、さらにソフトな結果に見えます。遠景で隅まで解像したい場合はF5.6やF8までしっかり絞っておきたいところ。概ねMTF通りの結果。
像面湾曲
像面湾曲とは?

ピント面が分かりやすいように加工しています。
中央から四隅かけて、ピントが合う撮影距離が異なることを指しています。例えば、1mの撮影距離において、中央にピントが合っていたとしてもフレームの端では1mの前後に移動している場合に像面湾曲の可能性あり。
最近のレンズで目立つ像面湾曲を残したレンズは少ないものの、近距離では収差が増大して目立つ場合があります。と言っても、近距離でフラット平面の被写体を撮影する機会は少ないと思われ、像面湾曲が残っていたとしても心配する必要はありません。
ただし、無限遠でも影響がある場合は注意が必要。風景など、パンフォーカスを狙いたい場合に、意図せずピンボケが発生してしまう可能性あり。この収差は改善する方法が無いため、F値を大きくして被写界深度を広げるしか問題の回避手段がありません。
実写で確認
中央でピントを合わせた場合と、隅でピントを合わせた場合に結果が大きく異なります。中央でピント合わせをした場合に像がぼやける領域は限られていますが、隅でピントを合わせると広い範囲で破綻している可能性があるので注意が必要です。いずれにしても、F4-5.6まで絞ると像面湾曲の影響を回避することができます。
- 左:中央ピント合わせ
- 右:隅ピント合わせ
まとめ
「M.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PRO」と同じく、遠景では非点収差や像面湾曲が影響します。十分に絞ればシャープな結果が得られるものの、そのような用途であればズームレンズのほうが適しています。「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II」「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」の絞り開放F2.8/F4を使ったほうが良好な結果を期待できます。
本レンズはどちらかと言えばボケ質を重視しているので、このような結果となるのでしょう。このあたりは割り切って使う必要があります。とはいえ、ピントの合った部分はF1.2から良好で、F2.8-4まで絞れば非常に良好な結果。パンフォーカスでシャープな結果を得たい場合のみ、F5.6-8までしっかり絞ることをおススメします。
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作例
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