Phillipreeveが「35mm F1.2 DG II」のレビューを公開。競合製品と互角の光学性能を維持しつつ、小型軽量化を実現していると評価。前モデルと比べて逆光耐性も良好となっている模様。
Phillipreeve:Review: Sgma 35mm 1.2 DG Art II
- 外観:初代 35mim F1.2 DG DN Artから大幅に小型・軽量化。外装のデザインは初代やソニーGMに近く、ビルドクオリティとエルゴノミクスが高い。
- 構造:17枚13群構成、11枚の円形絞り。EマウントとLマウントに対応する。
- フード:堅牢なバヨネット式フードが付属し、逆向きに装着できる。
- 携帯性:重量745g、全長114mm、最大径81mm。初代から337g軽量化され、現時点でAF対応の35mm F1.2として最も小型・軽量。フィルター径も初代の82mmから72mmへ小型化された。
- 操作性:絞りリングは1/3段クリックで、「A」ポジションを備える。AF/MFスイッチ、Fnボタン、絞りリングのクリック解除スイッチ、Aポジションを固定する絞りリングロックスイッチを搭載。
- AF:AFは全体として良好かつ素早く、初代やViltroxと同程度。ただし完全な静音ではなく、近距離ではフォーカス群の動作音が聞こえる。
- MF:バイワイヤ方式で、最短撮影距離から無限遠まで180°。フォーカスの連動は完全にリニアで、ソニーGMやGと同様の操作感。
- マクロ:最短撮影距離は0.28m、最大撮影倍率は1:4.6。近距離ではフローティング構造トの効果により、コントラストと解像力が非常に良好。
- 手ぶれ補正:記載なし。
- 解像性能:全撮影距離で非常に高い解像力とコントラスト。F1.2では球面収差によるわずかな柔らかさがあるものの、F1.4ではほぼ解消。遠景では画面の大部分で高い性能を示し、隅に向かうにつれて解像力が低下し、最隅ではわずかに非点収差が見られる。
- 像面湾曲:像面は平坦で、近距離・遠距離ともに良好な性能。
- ボケ:非常に良好なボケを実現わずかに補正不足の球面収差によって特に柔らかな描写となる。一方、強い口径食によって隅では玉ボケが猫の目状になりやすい。
- 軸上色収差:初代より明確に改善、ボケの色づきはほとんど見られない。
- 倍率色収差:レンズ内蔵の補正プロファイルがあり、多くのRAW現像ソフトで認識・自動適用される。補正をオフにして撮影することは出来なかった。
- 球面収差:F1.2では球面収差が補正不足で、柔らかな描写を生む。ボケの美しさにはプラスに働く一方、夜間の点光源にはハロが発生する。
- 歪曲収差:初代が比較的強い樽型歪曲だったのに対し、Mark IIではほとんど歪曲が見られない。デジタル補正の影響を排除するため非接点状態でも確認したが、結果は変わらなかった。
- 周辺減光:小型軽量化の代償として、初代やViltrox、Nikon Zより周辺減光がやや大きい。絞り込んだ場合の差は約0.5EVで、視認できる場合がある。
- コマ収差:良好に補正されている。Viltroxがわずかに優れていたものの、初代Artおよびニコン Z 35mm F1.2 Sとは同程度の性能。
- 逆光耐性:非常に良好。初代では逆光時にゴーストなどの問題があり、フードを常用していたが、Mark IIではテストした逆光条件でゴーストがまったく発生しなかった。絞り込んだ状態でも同様で、初代から明確に改善している。
- 光条:11枚の円形絞りのため、明瞭な光条が現れる場面は多くない。ただしF5.6~F16では、光条がきれいで長さも均一になる。F1.2では球面収差によるハロが点光源に現れる。
- 作例集:人物、街中、建築、花、乗り物など
- 総評:初代から約30%の軽量化と大幅な小型化を実現しながら、解像力、コントラスト、ボケ、色収差補正、コマ収差、歪曲、逆光耐性など多くの項目で高い性能を維持・改善している。特に745gという重量は35mm F1.2として大きな長所。一方、強い口径食による猫の目状の玉ボケと周辺減光、F1.2における点光源のハロは明確な弱点。
- 競合にあついて:主な競合はViltrox AF 35mm F1.2 LABとニコン Z 35mm F1.2 S。3本の性能差はは小さく、その中でシグマが最も小型・軽量であることが大きな特徴。初代35mm F1.2 DG DNは、中古市場で魅力的な価格になっており、サイズと重量を許容できるならMark IIと同等に近い性能を持つ。ただし逆光耐性は初代のほうが劣る。夜間の点光源をF1.2で撮影する場合、球面収差によるハロがない初代を好む。
- 備考:
Phillipreeveのレビューによると、小型軽量化しつつも競合製品に匹敵する性能を実現しているようです。さらに逆光耐性は前モデルより優れているとのこと。残存する球面収差で後ボケが柔らかいのも特徴と言えそうですが、場合によってハロが発生するのは悩ましいところ。このあたりは何を優先するかが購入の決め手となりそうです。
他のレビューと同じく、隅の結果は少し絞る必要があるものの、すぐにとてもシャープな結果となる模様。作例を見る限り少し硬めのボケに見えますが、滑らかで綺麗な描写に違いはありません。
- 発売日:2025年9月25日(木)
- 予約開始日:9月11日(木)10時
- 希望小売価格:オープンプライス
- シグマオンラインショップ:247,500円
2025年9月発売の大口径準広角レンズであり、2019年にシグマがリリースした「35mm F1.2 DG DN」の後継モデル。
先代から大幅な小型軽量化を遂げ、同時に2基のリニアモーターへとフォーカス方式を変更。携帯性とフォーカス性能の向上を実現。さらにフォーカスブリージングを抑制しているので、動画撮影にも適した性能。
販売価格は前モデルの初値と比べて1.5倍。やや高価な単焦点レンズとなってしまいましたが、F1.2のAFレンズとしては安め(ソニー・ニコン比)。ただし、VILTROXなどの競合製品は要検討。
| 35mm F1.2 DG II|Art Leica L | |||
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レンズの仕様
| レンズマウント | L マウント ソニー E マウント |
| 対応センサー | フルサイズ |
| 焦点距離 | 35mm |
| レンズ構成 | 13群17枚 |
| 開放絞り | F1.2 |
| 最小絞り | F16 |
| 絞り羽根 | 11枚 (円形絞り) |
| 最短撮影距離 | 28cm |
| 最大撮影倍率 | 1:5.3 |
| フィルター径 | φ72mm |
| 手振れ補正 | - |
| テレコン | - |
| コーティング | 撥水防汚コート |
| サイズ | φ81.0mm x 111.4mm |
| 重量 | 755g |
| 防塵防滴 | 防塵防滴構造 |
| AF | デュアルHLA |
| 絞りリング | 搭載 |
| その他のコントロール | AFLボタン |
| 付属品 | ・ポーチ ・レンズフード(LH782-04) ・フロントキャップ(LCF-72 IV) ・リアキャップ(LCR III) |
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