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Thypoch Voyager AF 24-50mm f/2.8 レンズレビューVol.1 外観・操作・AF編

「Thypoch Voyager AF 24-50mm f/2.8」のレビュー第一回 外観・操作・AF編を公開。

製品提供について

このレビューは焦点工房より無償提供(2か月)された製品を使用しています。
金銭の授受やレビュー内容の指示は一切ないことを最初に明言しておきます。購入した製品ではないことに対する無意識のバイアスは否定できませんが、できるだけ客観的な評価を心がけています。

簡易的なまとめ

ズームレンジは狭いものの、小型軽量かつ全長不変のF2.8ズームレンズ。小型軽量な競合製品は数あれど、インナーズーム構造を兼ね備えている製品は存在しません。今のところ唯一無二のコンパクトな大口径ズーム。

携帯性のみならず、フォーカスリングやコントロールリングの操作性も良好。非ライセンスですが、今のところオートフォーカスは快適に動作します。

携帯性や取り回しを重視しつつも、F2.8のボケや明るさが必要な時に面白い選択肢となるレンズ。

Although its zoom range is narrow, this is a compact, lightweight F2.8 zoom lens with a fixed overall length. While there are many compact and lightweight competitors on the market, none feature an inner zoom mechanism. As of now, it is the only compact, large-aperture zoom lens of its kind.
Not only is it highly portable, but the focus ring and control ring also offer excellent operability. Although it is an unlicensed lens, the autofocus currently operates smoothly.
This lens is an interesting option when you prioritize portability and ease of handling but still need the bokeh and brightness of an f/2.8 lens.

Thypoch Voyager AF 24-50mm f/2.8のレビュー一覧

まえがき

中国レンズメーカー初となるミラーレス用のAFズームレンズ。
これまでAFレンズとは無縁だった光学ブランド「Thypoch」からまさかのリリースとなりました。

シネレンズブランド「DZOFILM」で培ってきた技術を活かしていると思われます。小型軽量な筐体とインナーズーム方式を両立しつつ、「24-50mm F2.8」標準大口径ズームレンズを実現。インナーズーム構造は防塵防滴仕様と相性が良く、IP52水準の耐候性を発揮するとのこと。

競合製品がひしめき合うカテゴリですが、独自色を出しつつ手頃な価格を実現しています。

主な仕様

発売日 2026年6月
初値 99,000円
レンズマウント E
対応センサー フルサイズ
焦点距離 24-50mm
レンズ構成 13群16枚
開放絞り F2.8
最小絞り F22
絞り羽根 10枚
最短撮影距離 0.3m
最大撮影倍率 0.216倍
フィルター径 67mm
手振れ補正 -
テレコン -
コーティング 情報なし
サイズ Φ70×92.8mm
重量 432g
防塵防滴
AF STM
絞りリング 搭載
その他のコントロール Fnボタン
AF/MF
付属品 レンズフード

価格のチェック

Thypoch Voyager AF 24-50mm f/2.8
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外観・操作性

箱・付属品

淡い紺色を基調としたシンプルなデザイン。色は異なりますが、VI刷新後のシグマ外箱とよく似ています。

レンズ本体のほか、レンズフードと前後キャップ、書類が付属します。

外観

外装はプラスチック製の鏡筒とゴム製のコントロールリング。日本メーカーのズームレンズと比べて遜色ありません。厳密には異なるものの、シグマの影響を受けていると思われるデザインです(絞りリングなど)。

意匠は最小限ですが個性的。特に二つのコントロールリングには斜めのラインでグリップを強化した珍しいデザイン。往年のミノルタレンズと似ています。

側面にはThypochを示すロゴやバッジがあります。マウント付近にはシリアルナンバーや設計・製造がThypochであることを示すプリントあり。独特のフォントを採用しており、文字を読みづらいのが難点。

ハンズオン

サイズ 重量
Thypoch Φ70×92.8mm 432g
FE 24-50mm φ74.8×92.3mm 440g
28-70mm DG φ72.2 x 101.5mm 470g
20-40mm VXD φ74.4×86.5mm 365g
S 24-6mm φ84.07 x 99.82 mm 544g

ソニー「FE 24-50mm F2.8 G」やシグマ「28-70mm F2.8 DG DN」とよく似た重量です。競合製品と同程度のサイズ・重量を維持しつつ、ズーム操作で全長の変化がないインナーズーム構造を実現。

24mmでも50mmでも、このサイズ。

前玉・後玉

レンズのロゴはシリアルナンバーと同じフォントを採用しており、やや読み取りにくい。「Thypoch」のロゴとフォントが異なっているのが少し気になります。

防塵防滴仕様ですが、レンズ前面にフッ素コーティング処理が施されている記述は確認できません。前玉へのダメージが想定される場合は保護フィルターを装着したほうが良いでしょう。

インナーズーム・インナーフォーカス構造のため、フィルター取り付け部分が前方へ伸びたり、回転することはありません。

金属製レンズマウントは4本のネジで本体に固定。マウントには防塵防滴用のゴムリングやファームウェア更新用のUSB-Cポートがあります。内側にはフレアカッターを装備。

フォーカスリング

大きめのゴム製カバーを備えたフォーカスリングを搭載。ソニー純正レンズよりも適度なトルク感のあるコントロールです。

レスポンスはリング操作に対してリニアな反応を示します。回転速度に関わらず、ピント全域を約360度で操作可能。焦点距離によるストロークの変化が無いので使いやすい。

ステッピングモーターによる動作は滑らか。

ズームリング

適度なサイズのズームリングを搭載。インナーズームのレンズながら、しっかりとしたトルク感があります。滑らかに回転しますが、ズーム中間域でトルク感が僅かに変化、動画撮影でズーム操作する場合は少し気になるかもしれません。

リングには5つの焦点距離「24/28/35/40/50 mm」を表示。
前述したように、焦点距離による全長の変化はありません。

絞りリング

マウント付近にシグマとよく似たデザインの絞りリングを搭載。グリップはローレット加工でしっかりと保持が可能。

適度なトルク感で1/3段刻みのクリックあり。クリック解除やAポジションでのロックは出来ません。

スイッチなど

側面にAF/MFスイッチとAFLボタンを搭載。どちらも問題なく使用できますが、AF/MFスイッチの位置は個人的に好みよりも少し下方向に配置されています。もう少し上にあっても良かったのかなと。

レンズフード

プラスチック製の花形レンズフードが付属。必要最低限のデザインとサイズで邪魔になりません。ただし装着時の固定が緩く、使用時にフードが回転してしまうことがありました。

装着例

α7R Vに装着。
重量は1.1kg程度なので、片手持ちでの撮影も容易。ストラップで首や肩にかけても負担は少なめです。

ズームレンジは狭いものの、F2.8の標準大口径ズームレンズとしては小型軽量。カメラバッグに収納しやすく、インナーズームのため使用時も取り回しが容易。どの焦点距離で持ち歩いても、このサイズを維持しているのは魅力的。

必要な時はズーム操作、普段は使う焦点距離に合わせて単焦点レンズのように使うことが出来ます。

AF・MF

フォーカススピード

フォーカスユニットはステッピングモーターで動作。
ボイスコイルモーターと比べると電光石火とは言えませんが、動体撮影で極端なシーンを除けば十分なAF速度です。AF-C使用時はさらに速度が向上します。

ブリージング

ブリージングとはピント位置によって画角が変化することを指します。画角の変化が大きいと、フォーカシングで画角が広がったり狭くなったりするので気が散ったり、AFが不安定化する原因となります。出来ればフォーカシングブリージングは無い方が良い。今回はブリージングの影響を確認するために、レンズを最小絞りまで絞り、最短撮影距離・無限遠で撮影した結果が以下の通り。

どのズーム域でもピント位置による画角の変化が目立ちます。素早いピント移動時に目立つ可能性あり。

24mm
Before imageAfter image
35mm
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50mm
Before imageAfter image

精度

α7R V・α7 Vとの組み合わせで大きな問題はありません。非ライセンスのリバースエンジニアリングだと思われますが、問題無く動作しています。

不調を感じた場合はThypochのファームウェアアップデートを確認することをお勧めします。
2026.9.15時点でEマウントはVer1.3のファームウェアを配信。AF-Cの安定性向上やα7R VIの対応など。

MF

前述したように、ズーム全域で約360度のリニアレスポンス動作。動作は滑らかで快適に利用することが可能。

まとめ

ズームレンジは狭いものの、小型軽量かつ全長不変のF2.8ズームレンズ。小型軽量な競合製品は数あれど、インナーズーム構造を兼ね備えている製品は存在しません。今のところ唯一無二のコンパクトな大口径ズーム。

携帯性のみならず、フォーカスリングやコントロールリングの操作性も良好。非ライセンスですが、今のところオートフォーカスは快適に動作します。

携帯性や取り回しを重視しつつも、F2.8のボケや明るさが必要な時に面白い選択肢となるレンズ。

小型軽量な大口径ズームレンズはThypochでけではありませんが、ズーム操作で鏡筒が伸びない特性は非常に貴重。内筒を元に戻す手間を省くことができるため、焦点距離を固定して持ち歩くことが出来るのがスペックシートから見えてこないメリット。

レンズの描写は現在チェック中。
いくつか注意点も見つかりましたが、一般的な撮影では満足のいく結果が得られました。

近距離でボケを得たい場合は綺麗な後ボケが得られ、遠景では絞れば全体的にシャープ。逆光時のフレアやゴーストは許容範囲内に抑えられています(日本レンズメーカーと比べるとフレアが少し多いですが)。

AFの動作は最新ファームウェアの組み合わせで問題なく、近距離における動体でも追従可能。小型軽量ながらきちんと使うことができるレンズです。

購入早見表

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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