どうする?何買う?ニコン機フルサイズ
さてさて、前回の記事では『他社機を交えて20万円以内のフルサイズならどれを買う?』と言うお題目。
今回は現行のフルサイズ一眼レフとしては最安値の『Nikon D610』と価格が熟れてコスパ抜群の中級機『Nikon D750』を見比べてみたい。「いや、他のサイトでも十分議論されてるよ…」とはおっしゃらず、まあまあ見ていって下さいな。
スペック比較
Nikon D750 | Nikon D610 | |
発売時期 | 2014年9月 | 2013年10月 |
有効画素 | 2432万画素 | 2426万画素 |
常用ISO感度 | 100-12800 | 100-6400 |
処理エンジン | EXPEED4 | EXPEED3 |
秒間連写コマ数 | 6.5 | 6 |
ファインダー倍率 ファインダー視野率 |
0.7倍 100% |
0.7倍 100% |
モニタ | チルト式 | 固定式 |
シャッター速度 | 1/4000-30 | 1/4000-30 |
AF 検出輝度 |
51点 (クロス15点) -3~19 |
39点 (クロス9点) -1~19 |
手ぶれ補正 | レンズ依存 | レンズ依存 |
SDカードスロット | 2 | 2 |
GPS | 非搭載 | 非搭載 |
WiFi | 搭載 | 非搭載 |
連続撮影枚数 | 1230コマ | 900コマ |
防塵防滴 | 対応 | 対応 |
重量 | 840g | 850g |
2015年12月現在の価格 (Amazon) |
\189,800 |
/13,700 |
パッと見あまり違いがわからないでしょう?ところがどっこい全然違う。
画像処理エンジンが1世代違う
まずココが重要なポイント。D610はDfなどに搭載されている処理エンジンと同じく『EXPEED3』を搭載している。よく言われるのが「人を撮ると黄色味が強く載ってしまう」色表現。また、ノイズ処理もイマイチの様でフルサイズながらISO感度は6400までとかなり制限がある。同じ有効画素数ながら、ノイズのノリ具合は別物と思ったほうがいい。
D750では現行では最新の『EXPEED4』を搭載。この画像処理エンジンはノイズ処理に関しては定評があり、ISO感度12800でもシーンによっては十分使えるようになっている。つまりシャッタースピードがD610に比べて1段~2段分は大目に稼げるので光量の不足しがちなシーンでも手持ち撮影が捗る。また、黄色くなる傾向があった色表現も改善されて随分とおとなしくなり使いやすくなった。
オートフォーカスが若干違う
D750
上位機種譲りの多点51点AFシステムを採用。クロスセンサーは中央15点。また、秒間連写コマ数はニコンフルサイズ機においてD4sに次ぎ2番目。
D610
D750と比べるとそこまで大差は無い39点うち中央9点クロスセンサー。上下に狭い分、縦持ちをした時にD750よりもカメラを横に振る必要がある。若干だけどね。こちらも、エントリー機種にしては秒間連写コマ数は稼げる。EOS 6Dが秒間4.5コマなので、秒間6コマのD610は1.5コマ多くシャッターチャンスが有るわけだ。
F8対応エリアが違う
「F8なんて何に使うの?」望遠レンズとテレコンバーターの組み合わせだと、開放F8値が8付近になることも多い。特に野鳥撮影やレーシングスポーツなど距離が離れている場合にはテレコンによる焦点距離の継ぎ足しが必要。そんな時にテレコンバーターで望遠側を伸ばしてやると、レンズが非常に暗くなる。そんな暗いレンズでもピントの精度を求めたい時にF8対応のAFをセンサーがモノを言う。
D750はD610に比べて横にF8センサーが並んでいるので流し撮りをしたい場合にも食いつき可能。D610だと中央にF8対応が集中しているので、どうしても日の丸配置にしか持っていくことが出来ない(もしくはMFで頑張る)
チルト液晶が使える
ニコン史上、フルサイズ一眼レフ機としては初めてチルト液晶を採用。フルサイズ機でローアングルやハイアングルの構図を決めやすい。タッチパネルこそ搭載していないものの、固定式の背面液晶と比べると月とスッポン。
特に広角レンズとの相性が良いので是非広角レンズを持っているのなら可動液晶を採用している機種で使ってみて欲しい。
WiFiが使える
使わない?いや、結構便利ですよ。お手持ちのカメラにWiFiが付いているのなら是非活用したい所。
例えば、チルト液晶も活用出来ない様な状況。『カメラを空に向けた状態で地面に置いて撮影』する時にはWiFiによる遠隔操作が便利。魚眼レンズを装着して星空や変わったアングルの撮影だって出来てしまう。イメージしただけでも何か想像が掻き立てられませんか?WiFiがあるのと無いのとでは全然違うでしょう?
今書きながら、PENTAX K-S2で試してみたくなりました。何故今までそれをしなかったのかと後悔。
何故かD610より軽いD750
と言うのも、「マグネシウム合金とカーボンファイバー複合素材」を採用したモノコック構造の賜物。強度や剛性を保ちつつ、軽量なボディに仕上がっている。この技術はD5500にも取り入れられており、世界最軽量の薄型ボディーとして発売された。
軽量で強度や剛性はそのままに、防塵防滴仕様はそのままとまさにいいコト尽くめ。
D750もD610も良いところ
防塵防滴
これで急なコンディションの変化にもバッチリです。但し、相応のレンズが必要なので悩みどころ。ニコンFマウントは防塵防滴を表面上は謳っていないので、防滴シーリングなどが施されているかは要確認。
SDカードがデュアルスロット
画素数が大きくなりがちなフルサイズ機において有難い仕様。SDカードカードが一枚だとあっと言う間に容量が一杯になってしまう。RAWとJPEGとでデータを分けることも出来たり、2枚に同じ写真を記録してバックアップとしても使える。連写命なら128GBを2枚刺しと言う手も。
視野率100%
キヤノンのエントリーフルサイズ機と違って視野率が100%なので、ファインダー越しに確認して撮影すれば異物は写っていない。但し、クロップ撮影時(x1.2・DX)時は97%となるので注意。
まとめ
以下の項目に一つでも感じるものがあればD750オススメ
- 高感度耐性も重要なファクターの一つ
- テレコンを使った超望遠の撮影も試みる
- チルト液晶を使った変化の富んだアングルでの撮影がしたい
- WiFiを活用した遠隔操作での撮影がしたい
- 初期投資はレンズも含めて25万円くらいで収めたい
逆にフルサイズを購入する大前提が下記の項目ならD610もアリかなと
- 大きなボケを得たいから
- 初期投資は20万円以内でレンズも購入したい
- 防塵防滴でコンディションに強い
- 高感度はあまり使わない
資金に余裕があるなら悩むこと無くD750。撮影の幅が結構違うので、多機能で高性能なD750の方が後々したい事が増えても対応出来る。
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とは言ったものの、D610も結構良い一眼レフカメラ。20万円程度でカメラを完結させるならこのカメラでもぶっちゃけ問題無い。ただ、折角のフルサイズなのでより高画質で撮影を楽しみたいなら…D750かなあ。
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