このページでは一眼カメラ用交換レンズ「E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS」の情報を収集しています。
最新情報
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- ソニー「E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS」はズームレンジ全域で一貫性の高い解像性能 2020年12月21日
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- ソニーE 70-350mm F4.5-6.3 G OSSはAPS-Cユーザー必携の優れた超望遠ズーム 2020年5月7日
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- ソニーE 70-350mm F4.5-6.3 G OSSはフルサイズをほぼカバーするイメージサークル【海外の評価】 2019年10月29日
- DPReviewが「E 16-55mm F2.8 G」「E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS」のサンプルイメージを公開 2019年8月30日
- PhotographyBlogが「E 16-55mm F2.8 G」「E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS」のサンプルイメージを公開 2019年8月30日
- ソニーE 70-350mm F4.5-6.3 G OSS交換レンズデータベース 2019年8月28日
レンズデータ
レビュー
参考サイト
購入早見表
レンズデータ
レンズ仕様
名称 | E 70?350 mm F4.5?6.3 G OSS | |
---|---|---|
型名 | ||
レンズマウント | ソニー Eマウント | |
対応撮像画面サイズ | ●APS-Cフォーマット専用 | |
焦点距離(mm) | 70?350 | |
焦点距離イメージ(mm)?*1 | 105?525 | |
レンズ構成 (群-枚) | 13?19 | |
画角 (APS-C)?*1 | 22°-4°40 | |
開放絞り (F値) | 4.5-6.3 | |
最小絞り (F値) | 22-32 | |
絞り羽根 (枚) | 7 | |
円形絞り | ○ | |
最短撮影距離 (m) | 3.61?4.93 ft (1.1?1.5 m) | |
最大撮影倍率 (倍) | 0.23 | |
フィルター径 (mm) | 67 | |
ADI調光対応 | - | |
手ブレ補正 | レンズ内手ブレ補正方式 | |
手ブレ補正段数 | - | |
テレコンバーター (1.4x) | - | |
テレコンバーター (2.0x) | - | |
フードタイプ | 丸形バヨネット式 | |
外形寸法 最大径x長さ (mm) | 77 x 142 mm (3-1/8 x 5-5/8") | |
質量 約 (g) | 22.1 oz (625 g) |
MTFチャート
レンズ構成図
関連レンズ
海外の評価
Lesnumeriques
- レンズの紹介:
・フルサイズで105mm?525mmに相当するズームレンズである。
・APS-C用レンズとしては最も焦点距離が長い。
・フルサイズ用の200-600mmや100-400mmを使うという手もある。 - ビルドクオリティ:
・従来通りのビルドクオリティで良くも悪くも驚きはない。
・Gラインらしく、致命的な欠点は見当たらない。 - 携帯性:
・開放F値が暗いためか、比較的コンパクトサイズのレンズだ。
・決してコンパクトなレンズではないが、フルサイズで同様のレンズと見比べると遥かに小さく、被写体を圧倒しないサイズ感は優れたポイントだ。 - 操作性:
・ズームリングは大きく、配置も良好で扱いやすい。
・フォーカスリングは少し狭いものの、このタイプのレンズで多用することはないだろう。
・ズームリングは70mmの位置で固定可能だ。
・AF/MFスイッチやOSSスイッチを搭載している。ただし、AFリミッターやOSSモードのカスタムスイッチは搭載していない。 - オートフォーカス:
・効果的でソニーらしいAFだ。 - マニュアルフォーカス:
・記載なし - 手ぶれ補正:
・APS-Cカメラの多くは手ぶれ補正を搭載していない。光学手ぶれ補正が役に立つはずだ。
・α6400との組み合わせでOSSが効果的であることが判明している。 - 解像性能:
・フレーム全域、そして焦点距離全域で均質的な性能だ。
・格付けはGシリーズだが、APS-Cレンズの中では優れた性能である。
・開放F値が大きいので絞りの自由度は高くない。 - 像面湾曲:
記載なし - ボケ:
・口径食の影響が強く、四隅に向かって玉ボケが変形する。 - 色収差:
・350mm側で目立つものの、実写でそれほど問題とはならない。 - 球面収差:
・記載なし - 歪曲収差:
・焦点距離に関係なく目立つ糸巻き型歪曲が発生する。
・ボディ側のレンズ補正は必須だ。 - 周辺減光:
・周辺減光は350mmの絞り開放で目に付く。
・絞ると解消するが、回折の影響とトレードオフになってしまう。 - コマ収差:
・記載なし - 逆光耐性:
・記載なし - 作例集
総評
比較的魅力的な価格設定の貴重な超望遠ズームレンズだ。主な欠点は開放F値の暗さだが、それ以外の点ではほぼ完璧だ。
長所:描写の一貫性・良好な仕上がり・防塵防滴・AFLボタン・応答性の高いAF
短所:開放F値が暗い・ボケ・高度なAF設定や手ぶれ補正制御がない
Optical Limits
- ここ最近はフルサイズ用レンズのリリースが続いていたが、2019年に「E 16-55mm F2.8 G」と「E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS」が登場した。
- ソニーには「FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS」や「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」と言った選択肢が存在するものの、フルサイズにアップグレードする予定が無ければ手ごろな価格でよりコンパクトな選択肢となる。
- 外装はプラスチック、レンズマウントは金属製だ。Gシリーズらしいハイクオリティな外装であり、防塵防滴処理が施されている。
- 350mmまでズームしても内筒にガタツキは見られない。自重落下の傾向は無いが、ズームリングを固定することが可能だ。
- オートフォーカスはXDリニアモーターを使用している。フォーカス速度は決して速くはないが、まともな性能だ。もちろんノイズレスである。
- 電子制御のフォーカスリングはとても正確に動作する。
- 光学手ぶれ補正の補正効果は公開されていないが、実写で3~4段分と評価している。
- 歪曲収差は光学的に補正されていない。135mmで3.8%のピークに達し、大きな糸巻き型歪曲を見つけることが出来る。野生動物を撮影している場合は問題ないかもしれないが、直線的な被写体の場合は後処理をおススメする。
自動補正を有効にすると歪曲収差は完全に補正できる。 - APS-C専用設計のため、フルサイズ用レンズと比べて周辺減光は強めだ。絞り開放はズーム両端で-1.4EVとなり、F8まで絞ると扱いやすい減光量となる。
自動補正を適用することでどの絞り値でも減光は気が付かない程度となる。ただしこの場合はノイズが増加する点に注意が必要だ。 - 解像性能はとても良好だ。当然ながらパフォーマンスは広角側で最高となる。中央は絞り開放から非常に良好、絞るとフレーム端や四隅も非常にシャープとなる。
250mmでクオリティが僅かに低下するものの、全体的にとてもシャープだ。
350mmでは状況が多少変化する。中央画質は低下し、周辺はソフトとなる。ピークの性能を得るにはF8まで絞るのが最善だ。 - 像面湾曲の影響は小さく、テストした個体の偏心に問題は見られない。
- 色収差は70mmから250mmまでとても少ない。350mmでも平均1pxと十分良好だ。
- 玉ボケの内側はかなり騒がしい。理想的とは言えず、残念ながら絞り羽根が7枚なので、F8まで絞ると羽根の形状が見え始める。ボケを重視するなら絞り開放を活用したい。
- 口径食は四隅に向かって影響を受ける。絞ると改善し、F11で四隅の玉ボケも丸くなる。
- 後ボケはとても滑らかだが、前ボケはとても目立つ2線ボケとなる。
コンパクトサイズを実現するため、ソニーがいくらか妥協していることは明らかだ。しかし、基本的にこのレンズにはとても満足している。70mmから250mmまでとても高いシャープネスを実現している。350mmも悪くはないが、違いは分かる。
糸巻き型歪曲と周辺減光が目に付くので、自動補正をオンにしておくのがおススメだ。ボケは玉ボケが少し粗いものの、超望遠ズームとしては典型的な描写だ。単焦点レンズと比べて見劣りするポインtのである。とは言え、後ボケはとても滑らかな描写だ。
ビルドクオリティは高水準で、これまでテストした他のGレンズに匹敵する。頑丈で防塵防滴、良好なフォーカススピードを備えている。3?4段分の光学手ぶれ補正を搭載しているのも便利だ。
全体的にサイズと重量を最小限に押さえたい人にとって面白い選択肢だ。やや高価かもしれないが、光学性能とビルドクオリティを考慮すると驚くような値付けではない。
Optical Limits:Sony E 70-350mm f/4.5-6.3 G OSS - Review / Test Report
PhotographyBlog
- APS-C Eマウントカメラ向けの手頃な超望遠5倍ズームレンズだ。フルサイズで105-525mmに相当する画角をカバーし、光学手ぶれ補正・7枚の絞り羽根・XDフォーカスを採用している。
- カバーしている画角を考慮すると非常に小さく軽量なレンズだ。重量はわずか625g、全長14.2cmだ。ただし、350mmまでズームするとさらに48cm伸びる。
- 価格帯を考慮するとビルドクオリティはとても良好だ。金属製レンズマウントとプラスチック製だがしっかりと作られている外装から成っている。
- ズームリングは幅広く、フォーカスリングは同じ質感の仕上がりだが幅は狭い。全体的なサイズを考慮するとフォーカスリングが少し狭く感じる。
- レンズ側面に手ぶれ補正のオンオフを切り替えるスイッチがある。手ぶれ補正は通常の補正モードから意図的なパン動作を検出して自動で専用モードへ切り替わる。
- ズームロックスイッチは70mmでのみ固定可能だ。
- レンズにはAF/MF切替スイッチもある。
- オートフォーカスはα6600との組み合わせで被写体を0.15秒でロックする。光状態が悪くてもピントの迷いはほとんど無い正確な動作だ。静音性にも優れているので静止画のみならず動画にも適している。
- 色収差を良好に補正している。
- 周辺減光はズーム両端で目立つ。解消するには70mmでF8、350mmでF11まで絞る必要がある。
- 逆光の影響を受けやすいが、レンズフードを装着すると軽減する。
- ボケはかなり上手く描写しているように見える。
- シャープネス70mm
・中央:F4.5からとても良好、F5.6-F11で優れた結果となる。F16-F22は回折の影響で低下する。
・端:中央ほどでは無く、F5.6~F11で最良の結果となる。 - シャープネス100mm
・中央:F5からとても良好、F5.6-F11で優れた結果となる。F16-F22は回折の影響で低下する。
・端:中央ほどでは無く、F5.6~F11で最良の結果となる。 - シャープネス135mm
・中央:F5.6からとても良好、F8-F11で優れた結果となる。F16-F22は回折の影響で低下する。
・端:中央ほどでは無く、F8~F11で最良の結果となる。 - シャープネス200mm
・中央:残念ながらF5.6はソフトだが、F8-F11はとても良好だ。F16-F22は回折の影響で低下する。
・端:中央ほどでは無く、F8-F11で最良の結果となる。 - シャープネス350mm
・中央:残念ながらF5.6はソフトだが、F8-F11はとても良好だ。F16-F22は回折の影響で低下する。
・端:中央ほどでは無く、F8-F11で最良の結果となる。
超望遠に少しでも興味があるのなら買うべきレンズだ。素晴らしい画質、高速かつ信頼性の高いAF、効果的な手ぶれ補正、防塵防滴、良好なビルドクオリティを備えている。
確かに7枚絞り、F4.5-6.3と暗いF値はデメリットと感じるかもしれないが、実際は美しいボケを得ることができる。ズームレンジを考慮すると驚くほど小型軽量でα6600と組み合わせても扱い辛いことは無い。
スポーツ・アクション・野生動物をAPS-Cで撮影するのであれば悩む必要が無い優れた超望遠ズームレンズだ。
PhotographyBlog:Sony E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS Review
Digital Camera World
全体的に見事な画質
- 焦点距離は70-350mmだが、ソニーAPS-C用超望遠ズームレンズであり、フルサイズ換算で105-525mmをカバーしている。APS-C Eマウントユーザー待望の長焦点レンズだ。
- 最も近い競合レンズはフルサイズ用「FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS」だ。しかし、このAPS-Cレンズは比較して230gも軽量なのでα6000シリーズと相性が良い。
- 望遠側の開放F値がF6.3と暗いが、光学手ぶれ補正が助けになると思う。
- ズームリングはロックスイッチがあるものの、自重落下の兆候は見られず必要は無い。
- フォーカス駆動はXDリニアモーターを搭載しており、非常に高速なAFを実現している。応答性が高く、静止体のみならず動体への精度も良好だ。駆動音は無く動画撮影にも最適である。
- 逆光耐性は優れている。
- フレーム四隅まで色収差を良好に補正している。
- 歪曲収差は自動補正を切るとズームレンジ全域で顕著な糸巻き型歪曲となる。
- 絞り開放からズームレンジ全域でとても良好なシャープネスとコントラストだ。開放F値が暗く、あまり絞れないズームレンズとしては重要なポイントである。
- 手ぶれ補正の効果はおよそ3段分と平凡だ。
- 中央シャープネスは200mmまで平均を上回っている。350mmでは平均に近づくが、それでも完全に許容範囲内である。
- 四隅シャープネスは必然的に中央と比べて低下しているが、顕著に落ち込むのは350mm四隅のみだ。とは言え、この焦点距離で四隅のシャープネスが問題となるのは少ないはずだ。
- 色収差は350mmでのみ顕著となる。広角側では目に付くことはほぼ無い。
- 歪曲収差はボディ内で強制的にデジタル補正が適用される。未補正のRAWを確認してみると、70mmで顕著な樽型歪曲となり、135mmで同程度の糸巻き型へ移行する。ズームインすることで歪曲収差は徐々に緩和するが、最後まで目に付くままだ。
開放F値は「F4.5-6.3」と控えめだが、非常に高速なオートフォーカスと良好な防塵防滴仕様を備えた堅実なレンズである。全体的にとても見事な画質であり、換算525mmをこのような小型軽量レンズで利用できることは注目に値する。
長所:とても良好な画質・高速で無音のAF・光学手ぶれ補正
短所:開放F値が大きい・APS-C F4.5-6.3ズームとしては高価
Sony Alpha Blog
フルサイズ領域をほぼカバー
- ビルドクオリティはとても良好だ。
- α6000用としては大きなレンズだが、α7+FE100-400mmほどでは無い。
- 100mmですでにF5.6を超えるため、レンズ口径は小さい。
- オートフォーカスは十分な光量があるシーンでは正確で高速だ。
- シャープネス:α7R IV(APS-Cクロップ 2600万画素)
・中央は絞り開放からとても良好だ。そして1段絞ると急速に優れた解像性能まで向上する。
・70mm?135mmで最もシャープになる。
・四隅は良好だが、中央と比べると全体的にグレードがワンランク低下する。
・この価格帯のズームレンズとしては優れたパフォーマンスだ。 - フルサイズのイメージサークルをカバーしているのには驚いた。重い周辺減光と歪曲収差があるものの、実用的な画質である。唯一ケラレが発生するのは350mmのみである。
- 全体的に非常に大きな糸巻き型歪曲である。
- 周辺減光は少ない。
- RAWで撮影する場合は後処理が必須だ。Lightroomが直ちにこのレンズに対応することを願っている。
- 色収差はとても少ない。
- 逆光耐性は問題無いが、非常に良好ではない。
- 絞ると素敵な光条が発生する。
- 最短撮影距離は70?100mmで1.1mであり、開放F値を考慮すると大きなボケを得るのは難しい。135mm以上で大きくとても柔らかいボケを得ることが出来る。
- 玉ボケに問題は無いが、完璧な円形では無く、非球面レンズの影響もある。
- 発色は良好だが、「E 16-55mm F2.8 G」ほどではない。
ほぼ完全にフルサイズのイメージサークルをカバーしているレンズだ。歪曲と周辺減光は非常に重いが、350mmを除くとケラレが無い。135mm以上はとてもシャープでボケは非常に良好だ。
歪曲収差や350mmに向かって小さくなるレンズ口径、平凡な逆光耐性など…妥協が無いわけでは無い。「E 16-55mm F2.8 G」ほど際立った色やボケでは無いが、コストパフォーマンスが良く汎用性の高い優れた望遠ズームレンズである。
長所:ズームレンジを考慮すると非常に良好なシャープネス・FE70300Gより良好・動物やスポーツに適したズームレンジ・135mm以降で素晴らしいボケ・クオリティを考慮すると価格は適正・高速AF・とても良好なビルドクオリティ・低色収差・低周辺減光
平凡:70?100mmにけるボケ量・玉ボケ・逆光耐性・サイズと重量・開放F値
短所:巨大な歪曲収差・最短撮影距離
更新履歴
- 2020-01-08:Digital Camera Worldがレビューを掲載してます。
- 2019-12-01:DPReviewがサンプルギャラリーを公開しています。
- 2019-08-29:国内でも正式発表されました。2019年9月3日(火) 10時より予約販売開始予定
- 2019-08-28:ソニーが海外で正式発表しました。