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ニコンはZ 400mm F2.8 TC VR Sの反応を見て今後もTC内蔵レンズを投入する

Xitekがニコン「NIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR S」についてのインタビュー記事を公開。フランジバックの短さが活かされている、市場の反応を見てTC内蔵レンズを投入などなど。

Xitek:将尼康新技?融于一身 Z 400/2.8 TC VR S??者??

ニコンは1月19日、ニコンZマウントの望遠単焦点レンズ「Nikkor Z 400mm F2.8 TC VR S」を発表した。 Zシリーズ初の大口径望遠レンズとして、業界やプロ、写真愛好家の方々から注目されている。今回は本レンズの開発者にオンラインとメールを併用してインタビューを行い、新製品「NIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR S」の設計コンセプトや技術的な特徴を詳しく説明していただいた。

Q:「NIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR S」は、400mmと560mmの両方の焦点距離を1本のレンズでカバーする、テレコンバージョンレンズを内蔵したレンズだ。 「500mm F4」のレンズは今後出てくるのか?

A:それぞれのレンズのターゲットとなるお客様の仕様に合わせて、それぞれの異なるレンズに優先順位をつけていく。今後のレンズにも期待してほしい。

Q:1.4倍テレコンバージョンレンズ内蔵で、画質やフォーカススピードをどのように保証しているか?

A:内蔵テレコンバージョンレンズは特殊な設計になっており、画質の劣化はない。Z 9との組み合わせで、フォーカススピードの変化はほとんど感じられない。

Q:ゴールドリングは今後、プロ用望遠レンズの特徴になるのか(800mm F6.3にもあるる)。

A:プロ用超望遠レンズのロゴとして使用される予定のデザインだ。

Q:ニコンはこれまでにテレコンバージョンレンズを内蔵した180-400mmのハイエンドレンズを発売しているが、この技術を単焦点レンズに応用したのは初めてだ。このアイデアは、既存の製品を参考にしているのか? 今後、より多くの望遠レンズに採用されていくのか?

A:このレンズは、スポーツや野生動物、レースなどのシーンを好んで撮影するプロカメラマンを対象としている。この設計により、厳しい環境下でこれらのシーンを撮影する際の、迅速な焦点距離の変更に応えることができる。今後の望遠レンズの開発は、本レンズのユーザーの声をもとに検討していく。

Q: NIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR S レンズの重さは、レンジテレコンバージョンレンズを内蔵していると不利になるか?

A:テレコンバージョンレンズ内蔵でも軽量化を考慮している。重さがデメリットになることはない。

Q:プロ用レンズの導入の順番はどうなっているか?

A:プロ用レンズが超望遠レンズを意味するのであれば、テレコンバージョンレンズ内蔵の超望遠レンズを発売した後、市場での反応を踏まえて、皆様の期待に応える製品を発売していきたいと考えている。

Q:Zシリーズ初の大口径望遠レンズとして、ニコンがこの製品に期待していることやターゲット層を教えてほしい。

A:ターゲットユーザーとしては、プロの写真家が中心になると思う。また、位置づけとしては、ミラーレスZシリーズ初の大口径望遠レンズとして、ニコンは一眼レフカメラを使用しているプロカメラマンにZ 9用のプロ用望遠レンズを提供したいと考えていた。 実際に使ってみて、このレンズの特徴を感じてみて欲しい。

Q:昔の一眼レフ用400mmレンズと比較して、ニコンはどのような強化・変更を行ったのか、また技術的な難しさは何か。

A:旧来の400mm一眼レフ用レンズと比較して、主な改善点は、内蔵TCと軽量化の両立だ。 また、本レンズはZマウントで初めて高速・高精度・静粛性を同時に実現したレンズでもあり、新開発の滑らかな高速ボイスコイルモーターやアモルファスコーティングなど、それぞれが非常に難しいとされていた技術を取り入れている。

Q:今回のレンズで有機ELパネルを採用しなかった理由と、今後のS-Lineのレンズでは有機ELが主流になるのか?

A:本レンズは、レンズの特性とターゲット層を考慮して、有機ELパネルを搭載していない。(プロカメラマンからのフィードバックによると、撮影時に一脚を使用し、有機EL画面を見る機会がないシーンが多いとのこと)。ニコンでは、レンズの特性やターゲットユーザーのニーズを踏まえて、今後も検討していく。

Q:400mm F2.8には1.4倍のレンジテレコンバージョンレンズレンズが内蔵されており、1本で400mm F2.8と560mm F4.0の2本分の機能を持っている。 S-lineの600mmレンズはどのように差別化されるのか、またテレコンバージョンレンズを内蔵するのか?

A:テレコンバージョンレンズが内蔵されていることは、大きなメリットだと考えている。 将来的にはこの技術を使用できるレンズも検討している。

Q:ニコンのレンズロードマップには、今回開発が発表された400mm F2.8の他に、S-Line用の400mm固定焦点レンズも含まれている。サイズ的にはかなり小さい。 両方のレンズが400mmのS-Lineレンジであることは、対立を生むか?

回答:想定されるターゲットユーザーが異なるため、競合することはないと考えている。

Q:レンズ本体のVR切り替えスイッチがなくなったので、VRモードを素早く切り替える方法を教えてほしい。 (特に一眼レフからZシリーズに乗り換えたばかりの野鳥撮影ユーザーは知っておいた方がいいかもしれない)。

回答:お客様の撮影スタイルに合わせて、以下の3つの切り替え方法をご紹介する。

1.ユーザー設定(撮影メニュー)での切り替え方法

  • 例えば、Z 6シリーズやZ 7シリーズの場合、U1(VR-SPORT)とU2(VR-NORMAL)を設定し、ダイヤルを切り替えてVR設定を選択することができる。
  • Z 9では、4つの撮影メニューを記憶することが可能だ。 例えば、設定A(VR-SPORT)とB(VR-NORMAL)を記憶させておき、Fnボタンに割り当てておけば、Fnボタンを押してAまたはBを切り替え、VR設定を選択することができる。

2.マイメニューの切り替え方法

  • マイメニューでVRを登録し、Fnボタンにマイメニューを割り当てることで、Fnボタンでマイメニューを表示し、マルチセレクターでVRの設定を切り替えることができる。

3.iボタンでの切り替え方法

  • iボタンを押してiメニューから「VR」メニューを選択し、コマンドダイヤルでVRの設定を切り替える。

Q:新開発のボイスコイルモーターは、どのような技術を使っているのか?

A:当社の滑らかな高速モーターは、ニコンが初めて開発したガイド機構に、新しいAF駆動方式のアクチュエータを組み合わせたものだ。 ガイド機構では、レンズキャビティとガイドロッドのギャップを限りなく "0 "に近づけることで、スムーズな駆動を実現している。 その結果、「高速」「高精度」「静粛性」を同時に実現し、より正確なAF性能を実現した。

Q:1.4倍テレコンバージョンレンズ動作時に手ぶれ補正のレベルが下がるか?

A:この値は、内蔵レンジファインダーの有無にかかわらず変化しない。

Q:大型マウント「Zマウント」のフランジバックの短さが、望遠レンズの設計にどのように役立っているのか。

A:本レンズに内蔵されているレンジテレコンバージョンレンズを配置する上で、フランジ距離が短いことは、望遠レンズにとって非常に有利な条件だ。

また、光学系の構造や光学材料の最適化、軽量化に適したレンズの加工方法などを工夫することで、レンズの厚みを薄くし、主要な機構部品に軽量なマグネシウム合金やエンジニアリングプラスチックを採用している。さらに構造強度シミュレーターを使用することで、部品の厚みや形状を最適化し、軽量化を実現している。

とのこと。
100万円を超える非常に高価なレンズですが、注文が殺到、現在は(今後の注文で)半年以上の納期となる可能性がある模様。400mm F2.8と560mm F4を瞬時に使い分けることが出来る利便性が功を奏したみたいですね。この調子でいけば今後も同様にテレコンバージョンレンズ内蔵の望遠レンズが登場するかもしれません。次があるとすれば300mm F2.8 TC VRや600mm F4 TC VRでしょうか?ひょっとしたらズームレンズに載せてくるかもしれませんね。

テレコン内蔵の400mm F2.8を投入したかと思えば、70-200mm F2.8と同等のサイズの400mm S-Lineレンズをロードマップで示しています。これがどのようなレンズとなるのか不明ですが、回折光学素子を使った小型軽量な望遠単焦点を想定しているのかもしれません。確かにこれならZ 400mm F2.8 TCのユーザー層とは全く異なるレンズとなりそうです。

ニコンNIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR S 最新情報まとめ

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