Nikonレンズ Z NIKKOR レンズ 海外の評価

NIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR Sは驚くほど優れたテレコンを内蔵している

Camera Labsがニコン「NIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR S」のレビューを公開。内蔵テレコンを使用しても解像性能の低下は見られず、非常に均質性の高い画質が得られる模様。

Camera Labs:Nikon Z 400mm f2.8 TC VR S review

外観・構造:

  • 特殊分散レンズ3枚、蛍石レンズ2枚を含む15群18枚だが、非球面レンズは使用していない。
  • 内蔵の1.4倍テレコンバーターで4群7枚を追加する。
  • ARNEOコーティングに加えて、新たに「メソアモルファス」コーティングを採用している。さらに前玉にはフッ素コーティングを施し、メンテナンスが簡単となっている。
  • 46mmフィルタースロットを内蔵している。
  • 有機ELディスプレイは搭載されていない。
  • 1.4倍のテレコンバーターが内蔵されており、スイッチで簡単に作動させることができる。
  • TCスイッチはロック可能だ。
  • しっかりとしたパッド付きのケースが付属。ほとんどのNIKKOR Zに付属している薄っぺらいレンズポーチよりも遥かに良いものだ。
  • プラスチック製のレンズフードが付属しており、ネジで固定する。持ち運び時には逆さ付けが可能だ。前後にゴムが付き、さらに内側には黒いベルベットのようなコーティングが施されている。
  • レンズマウント部にゴム製シーリングがあり、さらに構造全体に特別な防塵防滴が施されている。

三脚リング・三脚座:

  • スムーズに回転する三脚リングを搭載。リングにはわずかな遊びがあり、90度の位置にクリックストップはない。
  • 三脚座は4本のネジでしっかりと固定されており、六角レンチで取り外すことができる。三脚座の重量は121gだ。
  • 盗難防止用のケーブルを取り付けるためのセキュリティスロットがある。
  • 三脚座には付属のストラップを取り付けることができる。
  • 残念ながら、ニコンは三脚座のアルカスイス互換を実現しなかった。
  • プレートには1/4インチと3/8インチの2つの取り付けネジがある。

携帯性:

  • サイズは156×380mmだ。レンズフードをつけると127mmになる。現代の400mm F2.8レンズはどれもほぼ同じ大きさだ。
  • 重量は2936g(三脚座を含む)+232g(レンズフード分)だ。
  • 前玉のスリム化と、第2レンズ群をカメラ側に移動させてレンズ群の直径を小さくして軽量化を実現している。これにより、重心がカメラ側に移動し、より持ちやすくなっている。

操作性:

  • 前面に4つのL-Fn2と、フォーカスリングの後ろにL-Fnボタンがある。
  • ファンクションリングは、テレコンスイッチの近くにあるメモリーセットボタンと連動しており、左右に少し回すだけで保存したフォーカスポジションを呼び出すことが可能だ。
  • フォーカスリミッターが搭載されている。
  • 通常のスリムなコントロールリングがあり、絞り、露出補正、ISO感度の操作に割り当てることができる。
  • フォーカスリングは28mm幅で、表面にはゴム加工が施されており、滑らかに動く。

フォーカス:

  • 最短撮影距離は2.41m、ワーキングディスタンスは2.01m、最大撮影倍率は1:5.6と、ソニーFEやキヤノンRFと比べても遜色のない数値だ。
  • 最大撮影倍率は1:5.6だ。内蔵TCを使用すれば、撮影距離を変えずに最大撮影倍率を1:3.9まで上げることができる。
  • フォーカスの精度と再現性は非常に良好で40枚の連続撮影を行っても外れは無い。
  • 無限遠から4.1mまで約0.8秒で合焦するが、これは決して速くはない。
  • 静止画でも、内蔵マイクを使った動画撮影でも、本レンズのAF操作はほぼ無音だ。
  • 無限遠から4.1mにピントを合わせると、画像が17%拡大される。これは動画撮影時にかなり目立つ。

手ぶれ補正:

  • ニコンが謳う5.5段分の光学式とセンサー式の手ブレ補正機能を組み合わせた非常に素晴らしい性能だ。

解像性能:

  • 開放でも400mmの中央は非常にシャープだ。像高16mm付近から隅に向かってわずかに軟化している。
  • 内蔵テレコンバーターをオンにすると、シャープネスの低下は驚くほど見当たらない。隅はテレコンなしの場合よりもわずかにシャープに見えるほどだ。
  • フレーム全体で非常に均一なシャープネスが得られる。
  • 焦点距離400mmの場合、開放でもクローズアップ性能はかなり良い。F5.6に絞ると、隅々まで非常に良好なパフォーマンスが得られる。
  • 焦点距離560mmでマクロテストを繰り返した。結果は400mmのときよりも少しソフトだが、F5.6に絞ることで改善される。

Z TCテレコン装着:

  • Z TC 2.0xを装着し、内蔵TCをオフにした場合(焦点距離800mm)でも、像高9mmまでは560mmの結果と同等の非常に良好な性能を発揮し、像高4mmまでのイメージサークル内ではわずかに改善されている。
  • DX隅は目に見えてソフトになり、FX隅はさらに悪化するが、それでも「Z 400mm F2.8 TC VR S」と「Z TC-2.0x」は非常に良い組み合わせだと思う。
  • しかし、内蔵テレコンとZ TC 2.0xの両方を使って1120mmの焦点距離に到達するのは、レンズの能力を酷使することになる。中央部でさえソフトになるので、DXクロップで800mm F5.6を使い撮影したものを使ったほうがいいと思うほどだ。F11に絞ると少しはマシになるが800mmF5.6に比べて集光力が2段分落ちる。
  • 560mmと800mmでのFX隅のソフトさを除けば、内蔵・外付けテレコンを安心して使用でき、とてもシャープな結果を得ることができる。
  • しかし、やはり2つのTCを重ねて2.8倍にするのは賢明とは言えず、800mmの撮影にはDXクロップを使用した方が良い。

像面湾曲:

  • 像面湾曲はほとんど問題にならない。
  • 外付けテレコンを使用した場合にのみ、周辺部に影響を与える。

ボケ:

  • 四隅に向かって口径食の影響は比較的強い。F4以降は玉ボケが円ではなくなる。
  • 玉ボケは滑らかな質感だが少し輪郭がある。
  • 個人的には微ボケ・後ボケが滑らかであると感じている。

色収差:

  • 目立つ軸上色収差は見当たらない。

球面収差:

  • 絞ると遠側のほうがシャープになるが、400mmでは問題とならない。
  • テレコン使用時は、F4からF5.6に絞ったときに遠側へのフォーカスシフトがやや強く、F5.6でリフォーカスしないと、焦点面に近い被写体がほんの少しだけ柔らかくなってしまうことがある。

歪曲収差:

  • 歪曲収差はほとんどない。
  • 現在、AdobeのRAW現像ソフトではカメラ側の歪曲補正の設定は無視され、ONとして扱われる。

周辺減光:

  • レンズプロファイルを適用した状態では比較的軽度で、絞りを1段絞るとほとんど気にならない。
  • ヴィネットコントロールを標準に設定すると、絞り開放時に四隅が約0.6EV持ち上げられる。

コマ収差:

  • 開放でもコマがほとんど発生しない。

逆光耐性:

  • 明るい街灯の周りでもゴーストは発生しない。
  • F4ですで光条が発生し、F8.0で最も綺麗な描写となる。

作例集

優れた超望遠レンズであり、ライバルのシステムに比べて非常に魅力的な特徴がある。1.4倍のテレコンバーターを内蔵しており、スイッチを押すだけで560mm F4.0のレンズに早変わりする。これにより、本レンズはより汎用性が高くなり、スポーツや野生動物の撮影において、「価格と重量が1つで2つ分」のユニークなレンズとなっている。また、このレンズは、像面湾曲や色収差がほとんどなく、非常にシャープな画像を得ることができ、開放でも、内蔵の1.4倍テレコンバーターやニコンのZ TC-2.0倍と組み合わせても自信を持って使用できる。ボケ味も非常に良好で、5段分以上の光学式手ぶれ補正は、400mmレンズを手で保持する際に非常に役立つ。また、先代の「AF-S 400mm F2.8E FL ED VR」と比較して、約1kgの軽量化を実現。これらのことから、Z 400mm F2.8 TC VR Sは価格が高いにもかかわらず、「強くおススメできる」の評価となる。

長所:
・優れた解像性能とコントラスト
・1.4倍テレコン内蔵
・テレコンありでも非常に良好な画質
・とても効果的な手ぶれ補正
・軸上色収差がほとんどない
・僅かな周辺減光、歪曲収差
・僅かな像面湾曲
・信頼性の高いAF
・素晴らしいボケだが2線ボケになる可能性はある
・防塵防滴
・素敵なレンズポーチ

短所:
・比較的目立つフォーカスブリージング
・三脚座はアルカスイス互換ではない
・高価

とのこと。
超望遠単焦点としては珍しくテレコンバーターを内蔵したレンズですね。「400mm F2.8」と「560mm F4.0」を素早く切り替えてシャッターチャンスを逃さないレンズに仕上がっています。

Camera Labsのテストによると、光学性能は非常に良好で、内蔵テレコンバーターを使用しても画質の低下はほとんど見られない模様。テレコン装着時のフォーカスシフトは注意が必要ですが、F5.6まで実絞り測距のニコンZシステムでは問題とならないことでしょう。さすがに外付け2.0倍テレコンと内蔵テレコンの組み合わせは避けたほうが良さそうですが、この場合は内蔵テレコンをオフにすることで「800mm F5.6」として十分良好な中央画質を得ることができるようです。さらにDXクロップを活用することで1200mm相当の画角を得られるのは魅力的ですね。「Z 9」や「Z 7」と組み合わせることで、DXクロップでも1900万画素程度の解像性能を得ることが出来ます。

160万円と非常に高価なレンズですが、性能がほとんど変わらない「400mm F2.8」「560mm F4」を使い分けることが可能で、さらに「800mm F5.6」まで使用可能と考えるとリーズナブルと考えることもできそうです。

ニコンNIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR S 最新情報まとめ

NIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR S
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