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17-40mm F1.8 DC 抜群の性能ながら価格を抑えた唯一無二のレンズ

Dustin Abbottがシグマ「17-40mm F1.8 DC」RFマウントのレビューを公開。他にも高品質なレンズが増えてきているとしつつも、「F1.8」を利用可能で優れた光学性能を備えた唯一無二のレンズと評価。

Dustin Abbott:Sigma 17-40mm F1.8 DC | ART Review

  • 外観:本レンズはSIGMAのArtラインに属し、モダンで高級感あるデザイン。新ロゴやフォントも洗練されている。レンズフードはロック機構、ラバー製の滑り止め、グリップ向上のリブを備え、他ブランドより優れる。ナイロン製パッド入りケースが付属。
  • 構造:プロ仕様の防塵防滴設計、マウントにはゴム製ガスケット、前玉にはコーティングが施され、全体にシーリング処理。
  • 携帯性:インナーズーム方式でズームロックは不要。伸縮型ズームよりやや大きいが、それを補う性能を持つ。サイズは直径約7.3cm、長さ約11.6cm。重量は528g、フィルター径は67mm。旧型16-35mm F1.8と比べ30%軽量とされている。
  • 操作性:絞りリングは1/3段ごとのクリックと無段階操作に対応。ソニーマウント版には絞りリングがあるが、キヤノンRF版はコントロールリングとなる。アイリスロックも搭載し、誤操作防止に有効。AF/MFスイッチとカスタムボタン2つ(側面と上部)があり、カメラ側で機能割当可能。
  • AF:HLAを搭載し、非常に高トルクで高速かつ静音。精度も高く、ほとんどの撮影状況で瞬時に合焦する。連写制限がソニー機で15fpsに抑えられる点を除けば非常に優秀。
  • MF:幅広で滑り止めのあるフォーカスリングを備え、滑らかな操作が可能。ただし、他のミラーレス用AFレンズと同様にフォーカス・バイ・ワイヤ方式であり、物理的なハードストップはない。
  • 手ぶれ補正:記載なし。
  • 解像性能
    17mmでは中央〜中間画質は非常に良好だが、四隅は甘め。F2.8でやや改善、F5.6でかなり改善されるが依然として中心より劣る。
    24mmも概ね同様で、端部以外は優秀。
    35mmでは中央画質がやや劣るが実用上は非常にシャープ。
    40mmでも絞ればコントラストとシャープネスが増す。遠景の四隅は本レンズの弱点といえる。
  • 像面湾曲:記載なし。
  • ボケ:11枚羽根の絞りにより、絞っても円形を保ちやすく、玉ボケが滑らか。最短撮影距離は28cm、最大倍率は0.21倍で近接性能も高い。F1.8での浅い被写界深度と相まって、背景は非常に美しくボケる。ピント面からの滑らかなボケ移行により、立体感ある描写が得られる。
  • 軸上色収差:28-45mmでは色づきがほとんど見られなかったが、このレンズでは目立つ。
  • 倍率色収差:全く問題なし。
  • 球面収差:記載なし。
  • 歪曲収差:17mmでは強い樽型歪曲があり、+22の補正が必要。ただし歪みは線形で補正が容易。28mmでは糸巻き型に変化し、40mm端ではより顕著になるが、こちらも線形で補正しやすく、-11程度の補正で十分。
  • 周辺減光:17mmでは+38、40mmでは+23の補正で解消可能。どちらも周辺減光は大きな問題ではない。
  • コマ収差:記載なし。
  • 逆光耐性:非常に良好で、太陽が画面外にある条件でもコントラストが保たれている。
  • 光条:記載なし。
  • 作例集
  • 総評:本レンズは、旧18-35mm F1.8(EFマウント)と比べて、小型軽量化、ズーム域の拡大、AFや光学性能の向上など、ほぼすべての面で進化している。(市場縮小・高品質なレンズの充実で)市場環境的には成功が難しいかもしれないが、性能的には傑出しており、特にF1.8の明るさはF2.8と比べて明確な差がある。APS-Cでの婚礼・イベント用途にも適しており、実質的に複数の単焦点レンズを一本に凝縮したような存在である。価格も829ドルと非常に優れており、価格以上の価値を持つコストパフォーマンスに優れた唯一無二のレンズ。
  • 競合について:記載なし。
  • 備考

2025年6月にシグマが正式発表したAPS-Cミラーレス初のF1.8ズームレンズ。類を見ないF1.8の開放F値をズーム全域で利用することができ、インナーズーム構造となるので全長に変化がないのは嬉しいポイント。さらに、DC(APS-C)としては初となる「Art」ラインの製品であり、防塵防滴やフッ素コーティングされた本格的な耐候性も備えています。
(正確にはDN Art ラインが過去に存在していますが、既にディスコン)

価格や重量はF1.8ズームなりに重め。しかし、一眼レフ用レンズよりもずっと軽くて携帯性が良好。価格は高めですが、唯一無二のF1.8ズームと考えると安いようにも見えます。

Dustin Abbottのレビューでは、F1.8から優れた解像性能を発揮。フレーム端や隅で性能が低下するものの、広い範囲で良好な結果が得られるようです。歪曲収差は目立つとしつつ、ソフト側の補正で十分に対応できるみたいですね。APS-Cのズームレンズとしてはボケが滑らかで綺麗。フレーム隅まで大きな破綻なく綺麗なボケが描写されているように見えます。

シグマ 17-40mm F1.8 DC|Art 最新情報まとめ

  • 発売日:
    ライカ L / ソニーE / 富士フイルムX:7月10日(木)
    キヤノンRF:8月
  • 予約開始日:6月19日(木)10時
  • 希望小売価格:オープンプライス
  • シグマオンラインショップ:14万8,500円
  • B&H:919ドル
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レンズの仕様

レンズマウント E/L/RF
対応センサー APS-C
焦点距離 17-40mm
レンズ構成 11群17枚
開放絞り F1.4
最小絞り F16
絞り羽根 11枚
最短撮影距離 28cm
最大撮影倍率 1:4.8 40mm
フィルター径 67mm
手振れ補正 -
テレコン -
コーティング 撥水・撥油
マルチコート
サイズ φ72.9mm×115.9mm
重量 535g
防塵防滴 対応
AF HLA
絞りリング 搭載
(RFマウント以外)
その他のコントロール コントロールリング(RF)
AFLボタン×2
AF/MFスイッチ
クリック切替スイッチ
付属品 レンズフード LH728-02
フロントレンズキャップ
レンズリアキャップ

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