Mobile01がシグマ「18-50mm F2.8 DC DN」のレビューを公開。欠点と言えば手ぶれ補正が無いことくらいで、携帯性が良く、良好な光学性能を高く評価しています。全APS-C Eマウントユーザーに朗報とのこと。
Mobile01:Sigma 18-50mm f/2.8 DC DN Contemporary 評測報告|重量僅 290g 的副廠鏡皇就是香!
レンズの紹介:
- ソニーEマウント用のAPS-C用大口径ズームレンズだ。DC DNシリーズとしては4本目となるレンズである。
- ソニー「E 16-55mm F2.8 G」はα6400と組み合わせるとバランスが悪い。さらに高価なレンズであることから、シグマが割って入りこむチャンスがある。
ビルドクオリティ:
- レンズ本体は強化プラスチック製でマットな塗装が施されている。
- 花形のレンズフードが付属する。
- ズームレンジは35mm判換算で27-75mmをカバーしている。24mm相当の画角を使うことは出来ないが、そのぶん小型軽量に仕上がっている。
- レンズは非球面レンズ3枚、SLDガラス1枚を含む10群13枚構成だ。スーパーマルチレイヤーコートを採用している。
- ビルドクオリティは「28-70mm F2.8 DG DN」とよく似ている。
携帯性:
- サイズはφ65.4mm×74.5mmで、重量は290gである。
- フルサイズ用「28-70mm F2.8 DG DN」は同クラスで最も小型軽量なレンズだったが、このレンズもAPS-C用としては最軽量だ。
- タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」とは路線が全く異なる。
- フィルター径が55mmと小さい。
- ズーム操作で内筒が伸びる。広角端で最短となり、望遠端で最も長くなる。
操作性:
- ズームリングのトルクは緩やかだが、自由落下の兆候は見られない。
オートフォーカス:
- ステッピングモーター駆動を採用している。
- α6600と組み合わせて撮影したところ、AFは正確で滑らかに動作する。
- 広角端と望遠端で最大撮影倍率が大きく異なる。それぞれ0.36倍、0.2倍だ。望遠端はソニーと同等だが、広角側はシグマが有利である。
- 広角側のクローズアップはワーキングディスタンスがほとんど無い。
- フォーカスブリージングはほぼ無い。動画撮影にとても適している。
マニュアルフォーカス:
- 記載なし。
手ぶれ補正:
- 記載なし。
解像性能:
- 18mmの解像性能は中央から端までほぼ同じだ。そして、F2.8からF11まで一貫性のある性能を発揮する。
- 50mmもF2.8から非常に良好だが、F4まで絞ると画質が向上し、F11まで中央から隅まで一貫性のある解像性能である。
- F2.8からF11まで非常に信頼性の高いパフォーマンスが得られる。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- F2.8の大口径ズームだが、APS-Cセンサーサイズではボケのサイズは限定的だ。このような場合は被写体との撮影距離を短くするのが効果的である。
色収差:
- F2.8でパープルフリンジが見られるものの、F5.6までに解消する。
- 倍率色収差は小絞りでも僅かに発生している。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- 18mmのRAWでは樽型歪曲が発生している。
周辺減光:
- 記載なし。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- 逆光時は明らかなフレアが発生する。絞るとさらに目立つ。
- このレンズはナノポーラスコーティングを使用していない。
- この点でソニーもあまり良くなった。
- F8まで絞ると徐々に光条が発生し始める。
総評
フルサイズミラーレスが当たり前になり、APS-Cフォーマットが衰退している現在、このSIGMA 18-50mm F2.8 DC DN|ContemporaryはすべてのAPS-C Eマウントユーザーにとっての恩恵があるレンズだと思う。α5xxxやそれ以前のNEXシリーズでも、フロントヘビーを気にせずに使うことができ、その解像力はシグマ17-50mm F2.8 EX DC OS HSMよりもさらに優れている。
唯一の欠点は、光学式手ぶれ補正が「ない」ことだと思うが、これは軽量化とレンズのスリム化の代償である。ただし、「E 16-55mm F2.8 G」にもレンズ手ぶれ補正はない。
コンパクトなボディ、290gの重量、ゼロに近いフォーカスブリージング、広角端での0.36倍の撮影倍率、高い解像力など、静止画だけでなく、スタビライザーを使用した動画撮影でも光学性能を発揮する。
とのこと。
手ごろな価格設定の小型軽量な大口径ズームレンズですが、良好な光学性能・ビルドクオリティ・AF性能を実現している模様。APS-Cミラーレス用の大口径ズームとしては他社を含めて最も安く、光学性能にも妥協が見られないのは嬉しいですね。手ぶれ補正を搭載しておらず、広角18mm始まりである点を許容できれば面白い選択肢となりそうです。悩ましいのはソニーAPS-Cボディの更新が遅く、ボディ内手ぶれ補正搭載モデルの選択肢が限られていることでしょうか。ここ最近はタムロン・シグマ・サムヤンなど、APS-C AFレンズが多数登場しているので、ボディ側も賑やかになると良いですねえ。
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