PCmagが「35mm F1.2 DG II」のレビューを公開。前モデルから顕著な小型軽量化を遂げ、さらにAF速度が向上し、フォーカスブリージングはよく抑えられているとのこと。様々な撮影に適応しやすくなったと評価。
PCmag:Sigma 35mm F1.2 DG II Art Review: A Bright Prime Lens for Lightweight Carry
- 外観:フロントキャップとリアキャップ、プッシュボタンリリース式のリバーシブルフード、柔らかいキャリングポーチが付属。
- 構造:防塵・防滴仕様に加え、防汚のフッ素コーティングを採用、水や油をはじき、指紋も簡単に拭き取れる。
- マウント制限:ソニー機ではサードパーティ製レンズの連写速度に制限があるが、Lマウントには制限がなく、S1R IIのような高速機でもフル性能が発揮できる。ただし一般的な撮影では15fpsで十分なため、大きな欠点にはならない。Lマウント版はUD-11ドックに対応し、MF応答調整やファーム更新が可能。
- 携帯性:新型は小型化が顕著で、約11×8cm、重さ約0.8kgとなり、初代の約13×9cm・1.1kgよりも軽量化されている。Eマウント・LマウントのF1.2レンズとして最小・最軽量であり、Viltroxよりも優れている。F1.2レンズながらF1.4レンズに近いサイズ感、印象的な小型化。
- 操作性:操作系は前モデルとほぼ同じ、絞りリング、MFリング、AF/MF切替スイッチ、L-Fnボタンを搭載。操作性はシグマやソニーの他レンズ同様に安定している。Viltroxと比べると操作の一貫性が優れており、確実に設定できる。
- AF:旧型のHSMからHLAに変更され、より速く正確に駆動する。フォーカス時に小さなノイズがあるが、実用上は問題ない。最短撮影距離は約29cmで倍率1:5.3と標準的だが、ソニーFE 35mm F1.4 GMやLUMIX S 35mm F1.8の方が近接性能に優れる。
- MF:大きなゴム製フォーカスリングを採用し、手袋越しでも操作しやすい。動作は滑らかで遅延もなく、精密なピント合わせが可能である。ブリージングはごくわずかで動画撮影にも適しており、35mm F1.4 DG DN ArtやソニーFE 35mm F1.4 GMよりも良好。
- 手ぶれ補正:光学式手ぶれ補正は非搭載。F1.2の明るさにより低速シャッターに有利だが、F1.4との差は限定的である。
- 解像性能:60MP機でのテストでは、開放で良好(3700本)、F1.4で優秀(4400本)、F2~8で傑出(5200本超)と高水準。F1.2ではViltroxや旧型よりやや劣るが実用上差は小さい。F11(4600本)、F16(4200本)でも十分な描写を維持している。
- 像面湾曲:記載なし。
- ボケ:描写はクリーンで滑らか。玉ボケは柔らかいフェザーエッジで、気を散らす要素が少ない。開放では周辺が猫目状になるが、F1.4で丸形に整う。F1.2まで開くことにより、他のレンズより有利に丸いボケを得やすい。
- 軸上色収差:記載なし。
- 倍率色収差:記載なし。
- 球面収差:記載なし。
- 歪曲収差:RAWではわずかな樽型歪曲が見られるが、補正後のJPGではほとんど判別できない。
- 周辺減光:開放では減光があるがF2で解消。カメラ内補正やLightroomプロファイルで十分に補正可能。
- コマ収差:記載なし。
- 逆光耐性:逆光ではフレアやゴーストが出ることがあるが、角度を変えることで軽減可能。大口径レンズとしては一般的な傾向である。
- 光条:F11やF16では22点の鮮明な光条を描写し、風景撮影で効果的である。
- 作例集:リサイズのみ。
- 総評:初代から価値ある進化版。小型軽量化、全天候仕様、静音性や動画適性の改善により幅広い撮影者に適する。F1.4に比べてわずかに強いボケが得られる点も魅力。
- 競合について:価格は高く、35mm F1.4 DG DN Artの方がコストパフォーマンスに優れる。ソニーユーザーで最高速連写を重視するならFE 35mm F1.4 GMが有力候補。
- 備考:
2025年9月発売の大口径準広角レンズ。2019年にシグマがリリースした「35mm F1.2 DG DN」の後継モデル。
先代から大幅な軽量化を遂げると同時に、超音波式のHSMから2基のリニアモーターへとフォーカス方式を変更。携帯性とフォーカス性能の向上を両立しています。フォーカスブリージングを抑制しているので、動画撮影にも適した性能と言えるでしょう。
販売価格は先代よりも高めの20万円台。やや高価な単焦点レンズとなってしまいましたが、F1.2のAFレンズとしては許容範囲内。ただし、VILTROXなどの競合製品は要検討。
PCmagのレビューによると、絞り開放の解像性能がVILTROXよりソフトとしつつ、携帯性やボケの綺麗さを評価。絞りリングを含めた操作性やフォーカス性能も良好で、幅広い撮影に適した35mm F1.2に仕上がっているようです。
- 発売日:2025年9月25日(木)
- 予約開始日:9月11日(木)10時
- 希望小売価格:オープンプライス
- シグマオンラインショップ:247,500円
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レンズの仕様
レンズマウント | L マウント ソニー E マウント |
対応センサー | フルサイズ |
焦点距離 | 35mm |
レンズ構成 | 13群17枚 |
開放絞り | F1.2 |
最小絞り | F16 |
絞り羽根 | 11枚 (円形絞り) |
最短撮影距離 | 28cm |
最大撮影倍率 | 1:5.3 |
フィルター径 | φ72mm |
手振れ補正 | - |
テレコン | - |
コーティング | 撥水防汚コート |
サイズ | φ81.0mm x 111.4mm |
重量 | 755g |
防塵防滴 | 防塵防滴構造 |
AF | デュアルHLA |
絞りリング | 搭載 |
その他のコントロール | AFLボタン |
付属品 | ・ポーチ ・レンズフード(LH782-04) ・フロントキャップ(LCF-72 IV) ・リアキャップ(LCR III) |
関連レンズ
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