Lenstipがシグマの交換レンズ「70-200mm F2.8 DG OS HSM S」のレビューを掲載しています。
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欠点の少ない大口径望遠ズーム
- 他の70-200mm F2.8と比べて大きなフィルターソケットと大きく重いレンズサイズとなっている。
- 33mmの後玉はマウント面から2cmほど奥に配置され動くことは無い。
- レンズ鏡筒はマグネシウム合金製の防塵防滴構造だ。製造国は日本である。
- 三脚リングは全て取り外すことは出来ないため大幅な軽量化が出来ない。
- 28mm幅のフォーカスリングはリブ付きで滑らかに動作する。ピント距離全域の回転角は約140度だ。
- 53mm幅の図0無リングは70mm、100mm、135mm、200mmで印字されている。動作は滑らかだ。
- 光学手ぶれ補正は最大で3.3EVと評価できる性能だが、見事な結果とは程遠く公称値を下回る。前モデルが3EVだったことを考慮すると改善幅は僅かだ。
- 解像度
・EOS 5D Mark IIIのRAWファイルに基づいている。
・良像の基準値は30-32lpmm、最高の単焦点レンズで45-50lpmmに達する。
・現在のレコードはOtus 1./28の49.2lpmmや85mm F1.4 DG HSMなどの51.6lpmmである。
・中央領域はF2.8-5.6における広角端や望遠端がベストな結果となる。絞り開放から既に43-44lpmmとなり、F4まで絞ると45-47lpmmまで増加する。ズームレンズとしては本当に見事な結果だ。135mmでは僅かに低下するが幸いにも絞るとすぐに改善する。
・良好な中央解像だが、×1.4テレコンを装着すると画質の低下が顕著だ。幸いにも200mmの良好なパフォーマンスで持ちこたえている。不思議なことに小絞りを使ってもマスターレンズとの差が大きい。
・APS-C領域は200mmが最も良好だ。開放から42lpmmの優れた性能を発揮する。70mmもほぼ同様だが開放のみ35lpmm未満となっている。F4-5.6で43-44lpmmとなり、数年前の単焦点レンズ並みとなるため非難の余地はない。
・×1.4テレコン装着時のAPS-C領域も良好なパフォーマンスで実用的な画質だ。
・フルサイズ四隅は70mm F5.6で43lpmmとセンセーショナルな数値だ。200mmでも多用する絞り値では36?37lpmmと非常に優れた水準である。非難すべき点があるとすればF4近くまで絞らないと良像とならない135mmだけだろう。テレコン装着でも開放から良像の水準値は超えている。
・135mmのフルサイズ四隅が些細な欠点となるが、非常に肯定的な評価を覆すものとはならない。- 軸上色収差に問題は無い。絞り開放での色づきは極僅かだ。
- 倍率色収差の補正は0.02%を決して上回らない135mmが最も良い結果である。70mmは0.04%程度と次いで良好、200mmもF2.8-F4は0.04%程度だが、絞り続けると収差が増えてゆき中程度に近づくが非難の余地はない。テレコン装着時でもF4-5.6で低く抑えられているが、F8以上で中程度となる。
- 球面収差は僅かな影響も見られなかった。
- 歪曲収差は70mmでー1.36%、135mmで0.75%、200mmで1.59%とキヤノンやニコンより悪く、タムロンよりも悪い。新設計のためこの点でも改善を期待していただけに残念だ。
- コマ収差補正は良好で非難の余地はない。
- 非点収差の平均値は7.1%と完璧では無いものの良好な結果だ。
- このレンズのボケは賞賛すべきものだ。作例から分かるように玉ボケに目立つ縁取りは無い。ただし、口径食の影響は目立ち、F5.6まで絞っても影響が残る。
- 周辺減光は70mm F2.8で-1.60EVだがF4で-0.62EVまで改善する。135mmでは少し悪化し、F2.8で-2.02EV、F4で-0.87EV、F5.6で-0.50EVとなる。200mmはF2.8で-1.74EV、F4で-0.68EVだ。前モデルと比べてテレコン装着時の周辺減光は遥かに優れている。
- このレンズは22群のレンズで構成され、最大で44のガラス面で逆光耐性に気を配るのは大変だったことだろう。さらに×1.4テレコンを加えると27群、54面となる。仮に一面が99.7%の透過率だったとしても、レンズ全体では85%まで低下する。逆光耐性はテレコン装着時が最悪だ。
- オートフォーカスはノイズレスの超音波モーターだが速度はそれほど印象的ではない。5D Mark IIIとの組み合わせで0.8?09秒でピント全域を移動する。フォーカスリミッターを使うと約0.4秒まで短縮される。精度はとても高かった。
長所:頑丈で防塵防滴の鏡筒・焦点距離全域で優れた中央画質・とても良好なAPS-C領域の画質・良好なフルサイズ隅の画質・軸上色収差の問題が無い・僅かな倍率色収差・穏やかな歪曲収差・良好に補正されたコマ収差・厄介ではない非点収差・APS-C領域で目立たない周辺減光・良好なボケ・×1.4テレコンとの互換性・リッチなアクセサリー
短所:フルサイズ領域で周辺減光が目立つ・逆光耐性が期待より少し悪い(特にテレコン装着時)
競合レンズと渡り合っていた旧モデルからフレーム中央の改善は目立たないが、APS-C領域やフルサイズ四隅の領域は大きく改善している。特に70mmとテレコン使用時の改善が目立つ。非常に多い長所のリストとたった2つの予想できる欠点はシグマに間違いなく優れたレンズ設計者が存在することを意味している。単焦点のみならず、ズームレンズでも訴求力のある製品であることが裏付けられた。
とのこと。
全体的に良好な結果となっていますね。特にレンズ外装の堅牢性や200mm側での画質で競合レンズと差別化を図ることが出来そうです。総評はDustin Abbottの実写レビューにとても似ていると感じます。
画角が狭いので欠点の逆光耐性が問題となることは少ないかもしれません。価格設定がタムロンG2よりも高価で、キヤノンL2やニコンGに近い値付けとなっているのが悩ましいところ。
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