Xitekが七工匠「7Artisan 50mm F0.95 C」のレビューを公開。絞り開放付近は解像性能が甘く、色収差が発生していると指摘しているものの、コンパクトで優れたビルドクオリティのレンズと評価しています。
レンズの紹介:
- 七工匠はライカMマウントやAPS-C/フルサイズミラーレス用のMFレンズを手掛けている中国レンズメーカーだ。
- 「7Artisan 50mm F0.95 C」はAPS-C用に設計されたF0.95の大口径レンズだ。
ビルドクオリティ:
- 七工匠らしく、総金属製の外装は全体的な仕上がりがとても良好だ。
- レンズキャップも金属製である。
- 化粧箱は非常に小さい。
- フィルターは62mm径に対応している。
- 5群7枚のレンズ構成にはHOYA製の超低分散レンズを2枚使用している。
- マイクロフォーサーズに装着すると、フルサイズ判換算で100mmに相当する画角となる。
携帯性:
- 全長わずか60.2mmと非常にコンパクトだ。
- 重量は416gである。
操作性:
- レンズ先端には絞りリングを搭載している。これは無段階絞りとして動作し、とても滑らかな操作が可能だ。動画撮影に適している。
- フォーカスリングの抵抗量は適切だ。ストロークは長くないので素早くピントを操作することができる。レンズには被写界深度表示も備わっている。
オートフォーカス:
- 記載なし。
マニュアルフォーカス:
- 記載なし。
手ぶれ補正:
- 光学手ぶれ補正は非搭載だが、ボディ内手ぶれ補正を利用可能だ。
解像性能:
- LUMIX GH5 IIに装着してテストした。
- 近距離の中央部はF0.95でソフトなうえに少し色被りが発生している。
- F1.4まで絞ると、シャープネスは大幅に向上。F2で非常に良好となり、F2.8?F5.6でピークのパフォーマンスとなる。
- F8で性能は低下し、F11で大幅に低下する。
- 無限遠のF0.95も中央は比較的ソフトで近距離の撮影と変わらない。フレーム端はよりソフトとなる。
- F1.4まで絞ると全体的に向上し、F2.8まで絞ればフレーム端も改善する。F5.6で中央はかなり良くなり、フレーム端はF8で改善して中央と同水準となる。
- 基本的にこのレンズは近距離のほうが良好な性能を発揮する。良好な画質が必要な場合はF5.6?F8まで絞ると良いだろう。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- 記載なし。
色収差:
- F0.95でパープルフリンジが目立つが、F2.8まで絞ると弱くなり始め、F4でほぼ解消する。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- いくらか樽型歪曲の収差が発生している。
周辺減光:
- マイクロフォーサーズに装着すると大きなフォーマットのセンサーと比べて周辺減光は驚くほど抑えられている。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- 光源付近に目立つフレアが発生する。絞るとフレアは低減するが、ゴーストが発生する。レンズフードは無いので、強い光源は避けて撮影したい。
総評
優れた仕上がりで比較的コンパクトな大口径レンズだ。画質はF0.95で比較的ソフトだが、これは当然のことである。シャープな結果が必要な場合はF2まで絞ると性能が向上する。ただし、逆光や高コントラストな状況ではフレアや色収差が画質に影響を与えるかもしれない。
とのこと。
APS-C用レンズとしては珍しい50mmのF0.95レンズですね。ただしサイズは抑えられているので、APS-C・マイクロフォーサーズのコンパクトボディに装着しても簡単にバランスを取ることが出来そうです。絞り開放はソフトな描写で色収差も目に付くと指摘していますが、5群7枚のシンプルな光学設計のF0.95レンズとしては避けられない問題かもしれません。とは言え、このクラスのレンズに超低分散ガラスを2枚使用しているのは注目したいポイント。
今回はマイクロフォーサーズカメラに装着しているので、APS-Cカメラ装着時にどのような結果を得ることができるのか気になるところですねえ。
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