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Dustin Abbottが安原製作所のミラーレス用交換レンズ「ANTHY 35mm F1.8」のレビューを掲載しています。
Yasuhara Anthy 35mm F1.8 RF Review
- キヤノンRFマウントのレンズはまだ少ない。純正レンズの多くは非常に高価であり、手ごろな価格設定のレンズが足りていない。
そんな時はサードパーティ製レンズの出番である。ここ最近ではサムヤンが「AF14mm F2.8 FE/RF」を、安原製作所がこのレンズをリリースした。 - このレンズは299ドルと非常にリーズナブルな価格設定であり、キヤノンRFマウントレンズで最も手ごろな価格だ。
- 外観はクラシカルなツアイスレンズと呼ぶにふさわしい雰囲気である。アルマイト加工処理が施された総金属製鏡筒だ。
- 金属製レンズフードを内蔵しており、スライドで格納したり展開することが可能だ。ロックすることは出来ないが、僅かな摩擦でズレるのを防いでいる。
- 金属製フォーカスリングは滑らかかつ適切に減衰している。約170°のストロークがあり、正確に操作することが可能だ。フォーカス時に数ミリ内筒が伸びるものの、回転することは無い。
- 絞りリングも優れたクオリティで正確なノッチが施されている。残念ながらノッチが動作するのは1段ごとだ。
- 電子接点が無いのでレンズ情報がカメラに記録されることは無い。つまり、EOS Rのフォーカスガイドを利用することは出来ない。
- 絞り羽根は9枚だ。絞ると角ばるものの、羽根の枚数が多いので円形を維持している。
- 電子接点と防塵防滴仕様が欠けているものの、美しいビルドクオリティのレンズだ。僅かなコストでこれほど素晴らしいビルドクオリティを実現しているのは驚きである。
- 周辺減光の影響が強いうえ、口径食の領域にマゼンダ・ブラウンの色被りが見られる。Nikon ZやSony FEでは見られない現象だ。状況によっては色被りは無視できる。
絞ることで減光は徐々に緩和するが、完全に無くなることはない。 - 明らかに暖色傾向となる。正確な色調を目指すうえでマイナスとなる要素だ。しかし、アナログ的な温かみのある外観でもある。
- 中央領域のシャープネスとコントラストは非常に良好だ。端に向かってソフトとなる。F2まで絞って劇的に改善しないが、F2.8まで絞ると明らかに改善する。
フレーム全体で優れた解像度とコントラストを得るにはF4まで絞る必要がある。F5.6まで絞れば四隅までシャープだ。 - 極端な収差量では無いが、軸上色収差がいくらか目に付く。
- 玉ボケはとても良好で美しい。「Planar T* 1.4/50」を彷彿とさせる描写だ。
- 逆光耐性は非常に悪い。状況によって奇妙な色被りが発生する。
- コマ収差はフレーム端で目立つ変形を確認できる。
- 初心者向けのレンズでは無く、光学的な異常を後処理する知識が必要だ。
現代的なレンズと比べて多くの光学的欠点を持つにも関わらず、個性豊かで楽しめるレンズだ。
逆光耐性の悪さ、暖色傾向、奇妙な口径食の影響があるものの、きちんとした設定で使えば豊富な色と良好なボケ描写を得ることが出来る。
一部のフォトグラファーはこの描写を好むだろうが、他の人は敬遠するだろう。今回のレビューや作例があなたの決定の手助けになれば幸いだ。
長所:クラシカルな美しいビルドクオリティ・特定の状況で豊かな発色・きちんと減衰されたマニュアルフォーカスリング・正確な絞りリング・素敵なボケ描写・肌の色調・絞り開放から良好な中央シャープネス・小絞りで全体的に優れたシャープネス・程よい価格
短所:RFマウントで奇妙な口径食の色被り・暖色傾向・逆光耐性が非常に悪い・軸上色収差がいくらか発生する・電子接点無し
とのこと。
国産の珍しいミラーレス用マニュアルレンズですね。知名度が低いわりに海外レビューをよく見かけると思ったら、海外向けのウェブサイトを立ち上げていた模様。実はB&Hでも取り扱ってたりするので、アメリカのほうが手に入れやすいかもしれませんね。
国内では直接メールして注文することが出来ます。
Sony Alpha Blogの評価と同様、逆光耐性は非常に悪いようですが、ボケはとても良好となっている模様。特種レンズを使っていないにも関わらず、軸上色収差を良く抑えているように見えます。非球面レンズを使っていないので玉ボケがとても綺麗。
キヤノンRFマウントだと周辺の色被りが少し気になるところ。AlikgriffinもキヤノンRFマウントで同様の現象を確認しています。
実は私も以前から気になっていたレンズなので、キヤノンRFを回避してソニーEかニコンZ用の導入を検討中。
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