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おてごろツアイス Planar T* 1.4/50【評価・作例】

  • 2017.10.22:ページを全体的に更新、「レンズの特徴」を追加しました。
  • 2016.8.10:ページを公開

レンズの特徴

中央解像力 ?非常に良好
ピーク F2.8-F8
周辺解像力 開放付近で甘い
ピーク F5.6-F11
軸上色収差 ?目立つ
F2.8でほぼ解消
倍率色収差 良好
球面収差 開放で目立つ コマ収差 非常に目立つ
非点収差 ?中程度 歪曲 樽型 並
周辺減光 大きい 逆光耐性 フレアの影響を受けやすい
AF 手ぶれ補正
ボケ傾向 絞り開放でややエッジが硬いがF2まで絞ると滑らか、周辺がやや流れる
備考 MF限定・金属鏡筒

参考サイト

購入早見表

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フィルター購入早見表
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レンズデータ

レンズ仕様

焦点距離 50 mm
絞り値 f/1.4 ? f/16
撮影距離 0.45 m ? ∞
レンズ構成 (枚/群) 7/6
画角(対角線/水平線) 45°/38°/26°
最近接撮影範囲 24 x 16 cm
フィルター径 M 58 x 0.75
サイズ(キャップも含む) ø 66-71 mm, 長さ 69-71 mm
質量 330 g - 380 g
マウント F Mount (ZF.2)
EF Mount (ZE)

MTFチャート

Planar T 1.4 50-mft

レンズ構成図

Planar T 1.4 50

手頃な価格でツアイスを楽しむなら

CheckPoints

Good
  • Carl Zaissにしては安い
  • 絞り開放時の柔らかい表現
  • 絞った時のしっかりとした描写
  • 良好なピントリングのトルク
  • 高級感ある金属鏡筒
Bad
  • 絞り開放がかなりソフトな描写
  • ボケがややうるさい
  • フレアが目立つ

外装・機能性

金属製の鏡筒は高級感ある上質なもので、今時なAFレンズと比べるとコンパクトなもののずっしと来る質感がある。ツアイスらしい所有欲を掻き立てられるものに間違いないだろう。

昔ながらの6群7枚構成でY/Cマウントと同様の設計と思われる。コーティングにはツアイスではお馴染みのT*コーティングが施されているので、基本性能の底上げはされているだろう。

フォーカシングにより鏡筒が伸びるタイプのレンズで、現行レンズに多いインナーフォーカス式よりも耐候性は低い。前玉は回転しないのでフィルターワークはし易い。

ピントリングの感触は秀逸、しっとりとしていて滑らかな回転具合はともて素晴らしい。回転角は小さく、軽快なピント合わせに向いている。やや重めのトルク感なので微調整も思ったより操作し易い。

描写

解像力

絞り開放ではかなり甘い描写で、中央はピントの芯は感じるものの「及第点」。周辺や四隅に関しては滲みが大きくディテールを損なっている。フレアが目立つので開放で使う場合には気難しい印象。反面、被写体によってはとても柔らかく写る。

1段絞ってやや改善し、F2.8まで絞るともはや別物のレンズじゃないかと思うくらい改善する。全体的に引き締まりを感じ、ディテールの表現は良好。開放付近で気難しかったフレアもすっかり収まるので、コントラストも良好。

F4-F5.6まで絞ると四隅もしっかりと立ち上がってくるので、解像度のピークを迎える。劇的に変わるのは開放からF2.8付近の間においてなので、被写界深度の調整などで絞り込んでいけばいいだろう。回折の影響は受けるもののF16でも問題無く使えるレベル。

近接・接写はF2.8でもやや引き締まりが足らないかな?と思う時もあるが、F5.6まで絞るとスッキリと写る。ただし、円形絞りを採用していないので、玉ボケがやや角ばる点がマイナス。

ボケ

開放では周辺部で騒がしくなりがちで口径食もやや目立つ。

F2まで絞ると改善傾向が見られるが、それ以上絞ると玉ボケが角ばってくるという…気難しい一面がある。F2.8まではフレアでやや柔らかい印象なので、ボケを重視するのであればF2前後で調整してみるのもありかもしれない。

色収差

絞り開放ではフレーム全体的に目立つ傾向だが、通常の撮影で大きく問題になる程度ではない。

歪曲・周辺減光

やや小型であるが故に周辺減光は大きめ。絞ることで徐々に改善されるが、F2でもまだ目立つのでF2.8かそれ以上に絞る必要がある。歪曲は樽型だが、直線的な被写体でも取らない限りはそう目立たないレベル。

評価

カールツアイスの中でも取り分け安価でお求めやすい。とは言っても50mmF1.4のマニュアルフォーカス限定単焦点と考えると、キヤノンやニコン純正レンズと比べて割高感は否めない。カールツアイスというブランドにどれだけ価値を見いだせるかじっくり考えよう。

ツアイス入門レンズとあって上位レンズと比べるとやや気難しいボケになってしまうが、絞り開放の柔らかい表現がツボに入ればお買い得。ニコンのF1.4もこのレンズほど絞り開放でフレアっぽくはならない。

また、マニュアルフォーカスの操作感に言及すると今時のAFレンズには無い物を持っているので、その点を重視するならばおススメ。ニコンのS型やD型よりもデザインがカッコいい(気がする、ブラシーボかもしれない)。

Fマウント用には露出連動計がボディに搭載されていることを前提にして「ZF」と、CPU内蔵タイプの「ZF.2」が存在する。現行のニコン一眼レフでは露出連動計が省略されている機種もあるので購入時には間違えないように気を付けよう。

競合レンズとの比較・考察

Otus 1.4/55

描写・サイズ・重量・価格が桁違いのラスボス的存在。

P50(本レンズ)を検討している方がよもやこのレンズと比較しているとは思えないが、「いつかは」と憧れる存在には違いない。

光学性能はこのクラスではトップクラス。しかし、僅差で迫っているシグマの「50mm F1.4 DG HSM|Art」がハイコストパフォーマンスで追いかけてくるのは見過ごせない。ツアイスのブランドを重んじるならこちらを、我が家の財務省がそれを許さないのであればシグマのArtが待っている。

Milvus 1.4/50

ツアイスブランドの新しいラインの標準単焦点。

コシナ、開放F値、焦点距離は同様だが、Otus同様ディスタゴン型でプラナーのレンズ構成とは別物。非球面レンズや特殊低分散といった特殊レンズも使用しているので、比較してより現代的な描写に近づいている。

価格はP50の倍以上と手頃感は薄まってしまったが、まだOtusよりは手を出しやすいレベル。Otusをじーと見つめていればMilvusが安く見えてくる不思議。サイズもP50と比べるとかなり大きくなってしまっているので、機動力を大事にするならP50もまだまだ現役で選択肢にはいるのじゃないだろうか。

EF50mm F1.4 USM

10年選手のキヤノンEF用単焦点。このレンズも本レンズと同じくオーソドックスな6群7枚のレンズ構成でとってもシンプルな造り。

本レンズよりも古く、コーティングや設計が古い為かフレアやゴーストなどの逆光に弱い印象。解像力は比較的最近のレンズであるシグマのArtやツアイス(上位モデル)などには余裕で抜き去られている。そろそろリニューアルの時期でしょうか、キヤノンさん。

描写傾向は本レンズと似ており、開いて柔らかく絞ってシャープという傾向。絞る事でプラナーの方が色収差、周辺減光の処理が上手で歪曲はどちらのレンズもドッコイ。顕著な差ではないので、このレンズも絞れば意外としっかりとディテールを表現している。ツアイスブランドに興味がなければこちらをチョイスで問題ないだろう。

リングUSMでは無くマイクロUSMを使用しており、USMの故障をよく目にするので中古品を買う場合には注意。

AF-S NIKKOR 50mm f/1.4G

レンズ構成は長年の技術が詰まっている発展型のダブルガウス形式で、7群8枚と本レンズよりも1枚多くレンズを使用している。全群繰り出し式のレンズだが、ユニット自体が鏡筒内部で前後するので全長に変化はない。フィルターを装着すれば防塵防滴性も多少は向上するだろう。

描写傾向は本レンズに似ているが、より現代的な写りでフレア等の発生は僅かに抑えられている。ハイライトのボケは本レンズほどは騒がしくない印象。ただし、円形絞りを採用しているが、ちょい絞りでも形がややいびつになったりする。

超音波モーター搭載で、M/Aモードが可能と機能的には便利な一面を持っている。価格は本レンズよりちょい安いかドッコイなので、ツアイスブランドに興味が無ければこちらをチョイスして問題ないだろう。もしくは奮発してシグマのArtという手も。

Ai AF Nikkor 50mm f/1.4D

性質がとても似ているが、本レンズよりも安価に手に入れることが出来る。ただし、鏡筒の造りが本レンズと比べてややチープを感じる。

MF限定レンズだが、現行品で3万円程度するのでそれなら1.8Gやちょい出して1.4Gで良いのでは?と思わなくもない。

smc PENTAX-FA 50mm F1.4

時すでにディスコンとなったZKマウント探して幾星霜、と待ち焦がれるよりはこのレンズを手に入れたほうが精神的によろしいかと。稀にヤフオクなどでZKを見かけるが、中古の割にプレミア価格が乗っかっている印象があるのでおススメしない。

K マウントユーザーでフルフレームをカバーする50mm単焦点がそもそもこれとサムヤンあたりのレンズしかないという悲劇。状態の良い50mm F1.4 EX DG HSMがあれば確保しておきたいところ。ただし、やはりピント精度に難がある場合もあるので悩ましいところ。

と色々考えるとロマンは無いけどもFA50mmが安定の選択肢。定評のあるスーパーマルチコーティングで、絞ればしっかり解像し、開ければ柔らかいボケを楽しめるAFレンズ。塩ビ管のような外装を気にしなければおススメ。

50mm F1.4 DG HSM|Art

純正レンズを上回る価格と性能で登場した高性能単焦点。さらに純正上位レンズとなるキヤノンF1.2Lやニコン5814と比較しても良好な解像力を持っている。その描写性能を比較するとしたら上位ツアイスレンズとのガチンコ勝負になるだろうか。

ボケは前ボケがやや固いものの、あとボケは綺麗で滑らか。10万円以内で検討しているのであればベストな一本だろう。

泣き所はデカくて重いこと。さすがにこのサイズ感は機動力を削ぐのでフットワークを大切にしたいのであれば別の選択肢を考えた方がいいかもしれない。比較して軽い旧モデル『50mm F1.4 EX DG HSM』が存在するものの、こちらはピント精度がネックでUSB Dockに対応していない。とても悩ましい。

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