Digital Camera Worldがキヤノン「EOS R10」のハンズオンレビューを公開。小型軽量で手ごろな価格のミラーレスながら、プロ級の高性能なAFや高速連続撮影の性能を高く評価しています。
Digital Camera World:Hands on: Canon EOS R10 review
EOS R10は、プロレベルのオートフォーカスとスピード、4K 60p撮影、1080pでの120pスローモーション撮影など、クラスを超えた性能を備えている。ボディ内手ぶれ補正がないことや、4K60pでのクロップが気になるが、ハイブリッド撮影に適した素晴らしいAPS-Cボディの欠点は、実際のところそれだけである。
長所:プロ級のAF・プロ級の連写速度・4K 60pとFHD 120p
短所:手ぶれ補正なし・4K 60pはクロップ・防塵防滴ではない
- 非常に手ごろな価格のカメラだが、トップクラスの連写速度を備えている。プロ用カメラではないものの、EOS R5やEOS R6よりも高速連写が可能だ。
- 小型軽量なボディには改良された2420万画素のAPS-Cセンサーを搭載している。読み取り速度を向上させ、15コマ秒・23コマ秒の連続撮影が可能となった。
- ハイエンドのカメラに搭載しているものと同じデュアルピクセルCMOS AF IIを実装。人物や動物、車両の被写体検出にも対応している。
- 4K 60pにも対応しているが、この際は64%のクロップが発生する。
- 4K 30pは6Kオーバーサンプリングだ。さらにFHD 120pで最大60分の撮影が可能としている。
- ボディは122.5×87.8×83.4mmと小さく、重量は429gと軽量だ。
- EOS Kiss X10iのようなカメラに近い。
- 対応するRF-Sレンズと組み合わせると超軽量なシステムとなる。
- コントロールホイールはないが、ジョイスティックやリアダイヤルを搭載している。
- 電源スイッチが右側にあるので片手での操作が可能だ。
- バリアングルモニタやマイク入力に対応しており、Vlogや動画撮影に適している。
- ポップアップフラッシュを内蔵している。
- 市場をリードする洗練されたEOS R5のAFがエントリーレベルのカメラに搭載された。これは前代未聞のことだ。あなたの写真撮影においてゲームチェンジャーになるかもしれない。
- 連写速度はプロクラスだが、バッファは明らかに匹敵しない。とは言え、スケーターや野鳥撮影を同じように撮影できたので過小評価はできない。
- 暗いレンズと組み合わせると自由度はないが、特にISOを維持した撮影ではシャープな結果を得ることが出来る。
- 4K 60pはAPS-Cからさらに64%のクロップが発生する歓迎できない仕様だ。広角で撮影する場合は非常に画角の広いレンズが必要となる。逆に望遠レンズを使うと焦点距離が長くなったような効果が得られる。
- RF-Sレンズに対応しているが、フルサイズ用レンズも使用可能だ。ただしEF-Mレンズは装着できない。
素晴らしい価値のあるカメラだ。軽量で手ごろな価格の初心者フレンドリーなボディで、いくつかの高度なスペックを備えている。カメラの使い方が分かれば非常に見事な結果を得ることが可能だ。
4K 60pを撮影したい場合は、1.6倍のAPS-C効果と64%の追加クロップの組み合わせにより、おそらく理想的なVloggingカメラとはならない。しかし、強力な静止画性能と素晴らしい動画機能を備えた、万能カメラである。
もしも、既にAPS-Cミラーレスをお持ちなら、EOS R7が現状で最高のAPS-Cボディになると思われる。APS-C一眼レフやスマートフォンからステップアップする場合、このカメラはあなたの創造性を高め、写真や動画から素晴らしい結果を得るための素晴らしい選択肢となるだろう。
とのこと。
APS-Cミラーレスとしては手ごろな価格帯のカメラですが、これまで30-40万円クラスのカメラに搭載していたAFシステムが実装されたのは驚きですね。従来、キヤノンはエントリーとミドル、ハイエンドでAFシステムの性能を区別する傾向があったので、EOS R10がこれほどのAF性能になるとは予想もしていませんでした。この価格で被写体検出などを利用できるのは凄いですねえ。Kiss X10iと同程度の価格で、子供やペットの撮影が飛躍的に簡単なものとなりそうです。
とは言え、搭載しているイメージセンサーは既存モデルのリニューアルと思われ、読み出し速度には限界があると予想。AFの処理速度もセンサーの読み出し速度がボトルネックとなり、フルサイズのハイエンドモデルと比べるとレスポンスが遅いのではないかなと。それでも、この価格帯のカメラとしては十分な性能を発揮できそうですね。あとはカメラに見合うRF-Sレンズがどこまで充実するかでしょうか?
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