Lenstipがソニー「FE 20mm F1.8 G」のレビューを公開。抜群の中央解像性能をはじめ、ほとんど欠点の無い小型軽量な広角単焦点に仕上がっているとのこと。Lenstipでは久しぶりのエディターズチョイス。
外観・構造:
- 後玉はマウントギリギリに配置されている。
- 外装はプラスチック製だ。
- 製造国はタイである。
- レンズ先端は金属製だ。
- スタイリッシュなハードケースが付属する。この価格帯としては称賛したい付属品だ。
携帯性:
- 携帯性がレンズの強みであるのは明らかだ。
- 画角を考慮するとフィルターサイズは適切なサイズだ。
操作性:
- 19mm幅の絞りリングはクリック・クリックレスで動作する。
- 側面にはAF/MFスイッチやクリックスイッチがある。
- 20mm幅のフォーカスリングはストロークが130-140°だ。快適に使える回転量だ。
フォーカス:
- ノイズレスで高速フォーカスだ。
- ピント全域を0.3-0.4秒で移動する。
- ボディによっては0.3秒未満の合焦速度だ。
手ぶれ補正:
- 記載なし。
解像性能:
- α7R IIIのRAWを測定した。
- 良像の基準値は39-41lpmmである。
- 単焦点レンズで75-80lpmmに達する。
- 中央は本当に信じられないような解像性能だ。絞り開放からレコードに近い傑作レンズである。
- 中央はF1.8から81lpmmを超え、F2.8で83.7lpmmの新記録だ。
- レンズサイズを考慮するとフレーム端に向かって性能が低下するのは自然である。
- APS-Cフレームの端で絞り開放から良像が得られ、F4付近で最大値の63lpmmを超える非常に良好な結果だ。
- 隅は35lpmmと良像を下回るが、F2.2で基準値を超え、F4で60lpmmを超える。
- 全体的に見て結果は肯定的だ。このように小さなレンズが非常に優れた性能を発揮することをうれしく思う。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- ボケは滑らかで非球面レンズの影響はほとんど見られない。
- 口径食も目立たず、拍手喝采の結果である。
色収差:
- 軸上色収差は絞り開放から良好に補正されている。
- 倍率色収差も非常に良好な補正状態だ。
球面収差:
- 完璧な補正状態ではないが目立たない。
歪曲収差:
- JPEGの場合、画角は92.8度となる。焦点距離20mmの場合は94.5度となるはずだが、このレンズはそれを下回る。
- レンズの焦点距離は20mmだが、実際の焦点距離は少し長くなる可能性がある。
- 陣笠状の樽型歪曲だ。
周辺減光:
- F1.8で-2.95EVと非常に目立つ。
- それでも3EVを超える予想していたので悲観的ではない。
- 絞っても周辺減光は改善しない点はライバルよりも悪い。
コマ収差:
- 中央は優れた点像再現性だ。
- APS-Cフレームで目立つコマ収差の影響はない。
- フルサイズ隅ではコマ収差の影響が目立つ。1段絞ってもコマ収差の影響は解消しない。完璧ではないが、ニコンやVILTROXははるかに悪い結果である。
- 非点収差は平均5.3%と非常に低レベルに抑えられている。やはりニコンやVILTROXよりも良好だ。
逆光耐性:
- あまり良くないが、問題の程度を考慮すると文句を言うほどではない。
- フレームの端に太陽を配置するとフレアが最も強くなる。
- このカテゴリはニコンのほうが良好だ。
総評
正直なところ、FE20mm F1.8Gの性能に魅了されるとは思っていなかった。しかし、スタジオ、従来の屋外、そしてアイスランドへの1週間の旅行でそのレンズをチェックする機会があり、素晴らしい性能を発揮した。このレンズは小型軽量でありながら、直径67mmの普通のフィルターを使用することができ、F1.8が広角天体写真で役に立った。
実際、このレンズには1つだけ欠点があり、それは予想できたことだ。このようなサイズとパラメータを持つレンズが、完璧な方法で周辺減光を補正できると思うのは愚かなことだ。それでも我々が予想していたほど周辺減光の影響は強くない。
これらのことを考慮し、FE20mm F1.8Gは何の疑問もなくエディターズチョイスと評価することができる。
- 長所:
・頑丈な防塵防滴の鏡筒
・20mm F1.8としては小型軽量
・中央が抜群の改造性能
・APS-Cで良好な解像性能
・フルサイズ隅で許容範囲内の解像性能
・軸上色収差の補正
・倍率色収差が無視できる程度
・歪曲収差に関して大きな問題なし
・非点収差が少ない
・このクラスとしてはボケが良好
・APS-Cで穏やかな周辺減光
・静かで高速なAF- 短所:
・フルサイズで周辺減光が目立つ
とのこと。
このクラスとしては小型軽量な明るい広角単焦点レンズですね。小型軽量ながら防塵防滴仕様で、絞りリングや各種コントロールを備え、さらに光学性能はほとんど欠点が見当たらない優れたレンズに仕上がっている模様。特に中央解像性能はレコードを塗り替える抜群の性能を発揮しているのは凄いですね。周辺部や隅との均質性が低いものの、特に周辺部や隅も絞れば非常に良好な結果が得られるようです。注意すべきは周辺減光くらいですね。私もFE 20mm F1.8 Gユーザーでしたが、確かに周辺減光が目立ち、絞っても改善しないのでレンズ補正は必須。特に高ISO感度使用時はノイズが発生しやすくなるので注意が必要です。
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