OpticalLimitsがソニーの交換レンズ「FE 24mm F1.4 GM」のレビュー・作例記事を公開しています。
- 445gと軽量で、75.4×92.4mmとコンパクトなレンズサイズにも関わらず、金属とハイクオリティなプラスチックでしっかりと作られている。ビルドクオリティは格別だ。
- インナーフォーカスのためレンズが密閉されているので防塵防滴で有利な仕様である。
- フォーカスリングは滑らかに動作する。
- 絞りリングはクリックとデクリックを切り替えることが可能だ。「A」ポジションでカメラ側から操作することも出来る。
- オートフォーカスにはDDSSMを使用しており、高速かつノイズレスなフォーカス駆動である。バイワイヤ式のMFフォーカスはとても正確に動作する。
- 数多くのミラーレス用レンズは歪曲収差を光学的に補正していないことがあるものの、このレンズは違う。?0.5%未満の糸巻き型歪曲であり、RAWの歪曲収差補正にケチを付けることが出来ない。
- 周辺減光はこのクラスのレンズとしてはやや悪い結果だ。F1.4で-2.7EVとかなり目立ち、絞っても-1.5EVほど残存する。これは小さな前玉が影響しているのだろう。周辺減光はデジタル補正に依存していると言える。
- 解像特性は非常に見事だ。一般的にF1.4の絞り開放は解像性能が低下するものだが、このレンズは良像を維持している。中央は絞り開放から非常に良好で、周辺部はソフトになるが、少なくともどん底まで低下することは無い。F2まで絞ると四隅でも良好なパフォーマンスまで向上する。
- F2まで絞った段階で、中央は4200万画素センサーの限界まで解像しているのが分かる。
- F4まで絞るとピークの性能に達し、際立った中央解像と優れた中央周辺の解像、とても良好な周辺解像となる。回折はF8から始まるものの、大きな影響は無い。
- 像面湾曲は小さく、テストした個体の偏心は問題無い。
- 倍率色収差の心配はない。
- 後ボケは非常に滑らかだが、重要では無い前ボケはかなり騒がしい。
- 玉ボケの内側はほぼ完璧で非球面レンズの影響は見られない。F2.8まで絞っても円形を保っており、11枚羽根がいい仕事をしているようだ。驚いたことに、四隅でも口径食の影響が小さい。
現時点でクラス最高のレンズだ。F1.4からシャープな中央解像となり、少し絞れば周辺解像も改善する。F2.8まで絞ればフレーム全域で非常にシャープな画質だ。倍率色収差は少なく、歪曲収差を気にする必要は無い。周辺減光は目立つが自動補正でうまく処理される。広角レンズは複雑な光学設計でボケが粗くなるものだが、少なくとも後ボケはかなり滑らかな描写である。
非常に高い光学性能であるのみならず、このパフォーマンスをコンパクトなレンズサイズに収めているのが凄い。このようなレンズをソニーが生み出し続けていくことを期待している。
光学評価:4点・外装評価:5点・価格評価:4.5点
とのこと。
10万円超の高価な広角単焦点レンズですが、高い光学性能とコンパクトサイズから国内でも人気の高いレンズですね。後ボケの滑らかさも相まって個人的にとても気になっているレンズです。本レンズのFlickr Groupへユーザー投稿が多く、既に1200点ほどの作品が公開されていますね。
24mmの単焦点レンズは扱い辛いと感じるかもしれませんが、持ち前の中央解像を活かせばα7R IVのAPS-Cクロップ(2600万画素)で換算36mm程度の画角として使うのもアリと言えそうです。
FE 24mm F1.4 GMのレビュー・作例を集めるページはコチラ
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