Phototrendがソニー「FE16-35mm F2.8 GM」のレビューを掲載。良好な解像性能やビルドクオリティを評価し、競合製品と比べて歪曲収差の補正状態も優れていると言及しています。
Phototrend:Test Sony FE 16-35 mm f/2,8 GM : le zoom ultra grand-angle (presque) parfait
外観・構造:
- ビルドクオリティには感銘を受けた。
- 防塵防滴仕様だ。
- 前玉は球面となっているが、鏡筒に程され、フィルターで保護することも可能だ。
- レンズフードは脱着可能だ。
携帯性:
- 他の超広角ズームと比べるとかなりの重量がある。
- α7 IIIと組み合わせた時の重量は1.3kgだ。
- 全長は122mm、直径は89mmだ。
- フィルター計は82mmで24-70mm F2.8 GMと同じである。
- ズーム操作で16mmに近づけるほどレンズは長くなる。
操作性:
- ズームリングは十分な幅がある。緩すぎず、固すぎず、快適に操作できる。
- フォーカスリングは少し戸惑う緩さなので、繊細に扱う必要がある。
- AFLボタンとAF/MFスイッチを搭載している。
フォーカス:
- デュアルDDSSM駆動で動作している。
- α7 IVとの組み合わせで素晴らしいAF性能だ。
- 瞬間的に被写体を捕捉する。
- とても静かで動画撮影にも適している。
- α7 IVのフォーカスブリージング補正機能に対応している。
手ぶれ補正:
- 記載なし。
解像性能:
- ズーム全域、絞り全域で良好な画質だ。
- 16mmの光学性能は抜群である。F3.5-4まで絞れば均質性はほぼ完璧だ。
- 24mmでは均質性が有る程度損なわれる。端を改善する場合はF5.6-6.3まで絞る必要がある。
- 35mmも24mmと同じ傾向だ。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- 接写性能と相まって美しい描写となる。
色収差:
- 色付きは全く見られない。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- 16mmで樽型の歪曲収差が発生する。
- 20mmで収差が見えなくなる。
- 35mmにおける糸巻き型の歪曲収差は良く抑えられている。
周辺減光:
- F2.8で僅かに目に付き、F4で解消する。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- とても良好に抑えられている。
競合レンズ:
- タムロン「17-28mm F/2.8 Di III RXD」はズームレンジが狭くなるが手ごろな価格で小型軽量だ。ただし、歪曲収差の補正状態はソニーのほうが良好である。
- シグマ「14-24mm F2.8 DG DN」は広い画角でほぼ完璧な画質だ。ただし、重く、大きなレンズである。そして円形フィルターを使うことが出来ない。
- ソニー「FE 12-24mm F4 G」は開放F値こそ暗くなるものの、小型軽量でGMレンズよりも安価である。
総評
全体的に非常に肯定的な印象のレンズだ。卓越した光学性能を発揮し、歪曲など収差を効果的に抑えて高画質を実現している。唯一の欠点は24mm以降の均質性くらいだろう。
- 長所:
・非の打ち所がないビルドクオリティ
・絞り開放から良好な解像性能
・とても高速で静かなAF
・F2.8
・歪曲収差の補正- 短所:
・24mm以降の均質性
・少し重い
・フォーカスリングが緩い
・高価
とのこと。
2017年に登場したG Masterシリーズの広角ズームレンズですね。正式発表当時から高い評価を得ています。ただし、Optical Limitsなども指摘しているように24mm以降のパフォーマンスで少し落ち込む部分がある模様。とは言え、広角ズームレンズとしては重要な広角側の画質はかなり良いみたいですね。安いレンズではありませんが、広角+F2.8が必要な人にとって貴重な選択肢。
ただ、2019年にシグマが半値に近い価格設定で「14-24mm F2.8 DG DN」を投入しています。フィルターを装着することは出来ませんが、コストパフォーマンスを求めるとシグマも要検討かもしれません。
FE16-35mm F2.8 GM | |||
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