DPREVIEWがフジフイルムのミラーレス「FUJIFILM X-T3」について知っておくべきポイントをまとめて発信しています。
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見た目はX-T2だが中身は別物
- ボディ・操作:
・前モデルX-T2と外観がよく似ているが、僅かに再構築されたグリップを備えている。トッププレートにはISO・シャッター速度・露出補正用のダイヤルが配置され、3Wayチルトモニタはタッチパネル対応だ。カメラ本体にはマイクとヘッドホン端子、USB-C端子、マイクロHDMIポートが存在する。- 新しいX-Transセンサー:
・X-T3は新しい2610万画素の裏面照射型X-Trans CMOSを採用している。センサーのベースISO感度は従来のISO200からISO160に変化している。そして、このセンサーは従来のセンサーと比べて10倍高速な読み出しとなっている。- X-Processor 4:
・新しいセンサーに加えてX-Processor 4と呼ばれる新しいクアッドコアCPUが搭載されている。X-Pro1のX-Processorより20倍速く、X-Processor PROと比べても3倍高速だ。カメラを使っている際のレスポンスが向上しており、静止画でも動画でも大きなパフォーマンスアップに繋がっている。- オートフォーカス:
・フジフイルムはクラス最高のオートフォーカス性能では無かったが、X-T3でその認識を改める必要があるかもしれない。縦横99%の425点位相差フォーカスエリアを備えている。ゾーンやワイドトラッキングでは91%×94.5%となるが、それでもまだ見事なカバーエリアだ。さらに低照度性能はX-T2の-1EVから-3EVにまで進化している。
・全く新しフォーカシングアルゴリズムに加え、処理速度を向上しているため、X-T2と比べて1.5倍高速にフォーカシングが可能だ。フレームを横切る不規則な被写体にも正確なオートフォーカスが可能となっている。
・AF-Cの瞳AFに対応し、顔検出のアルゴリズムは2倍高速となっている。ただし、フレームに複数の顔を検出した場合に選択機能は無い。
・オートフォーカスはとても見事で感動した。被写体を素早く効果的に追従ししていることを確認した。これはニコン一眼レフの3Dトラッキングと非常によく似ている。- 静止画:
・2610万画素と少し高解像になっているが、それだけで画質に大きな違いは無い。
・ただし、フジフイルムはGFX 50Sで初導入したカラークロームエフェクトをX-T3で実装している。シャドー領域の再現し辛い鮮やかな花のグラデーションを改善することが出来る。
・ISO160は常用ISO感度となり、DR400%はISO800の代わりにISO640で使用できる。
・RAWファイルは小さなサムネイルではなく1300万画素のJPEGプレビューが組み込まれており、カメラで簡単にディテールを確認できるようになっている。- 動画:
・X-T3で最も大きな進化を遂げているカテゴリだ。パナソニックGH5と並んでクラス最高の領域に突入できる機能とスペックを持ち合わせている。
・DCIとUHDどちらの4K規格でも60pの記録に対応している。HDMI出力で4:2:2 10bit 4K 60p、内部記録で4:2:0 10bitで録画できる。
・H.264またはH.265/HEVCコーデックを利用し最大で400Mbpsのビットレートを選択可能だ。ALL-IとLong-GOPの選択も出来る。
・これら設定の多くは干渉しないが、いくつかの制限がある。例えば10bit録画はH.265コーデックを利用する必要がある。
・フルフレームで4K 30pのオーバーサンプリングが可能だ。4K 60pを利用するときは1.18倍のクロップが発生する。
・スローモーションは1080/120pまで撮影可能だが、1.29倍のクロップが発生する。
・F-logガンマプロファイルを内部記録・外部出力で使用可能だ。ベースISO感度が160であるため、F-log撮影の最小感度も従来のISO800からISO640へ低下している。
・センサー読み出し速度はとても高速な17msだ。ローリングシャッターのパフォーマンスはとても良好でパナソニックGH5(13ms)似た領域のカメラとなる。
・発売時はHLG非対応だがファームウェアアップデートで対応すると述べている。- 電子ビューファインダー:
・0.75倍の369万ドットOLEDファインダーだ。X-T2の0.77倍ファインダーと比べて僅かに小さい。これはX-T3が物理的に異なる光学設計のファインダーを使っているため倍率が低下しているとのことだ。
・EVFは60fpsのリフレッシュレートを備えている。X-T2と異なり、ブースターグリップ無しで100fpsにリフレッシュレートを増価させることが出来る。- 測光・フォーカシング:
・AF制御と露出制御が異なり、同時に処理することで場合によって顕著な効果を発揮する。低照度でセンサーゲインを一時的に高める他社機と異なり、X-T3はセンサーゲインの増幅が無い。実際、フォーカシング時にファインダー像は何も変化なく被写体へピントを合わせることができた。これはとても気持ちの良い操作性だ。- スポーツファインダーモード:
・スポーツや野生動物のようなパフォーマンス優先時の撮影で便利だ。×1.25クロップで1600万画素カメラとなり、ファインダー像はクロップ領域に目立つフレーム枠が表示される。フレーム枠外はブラックアウトせず表示させたままなので、フレームアウトからフレームインまでの予測がし易くなっている。
・連写は10、20、30fpsに対応しており、RAWで33枚、JPEGで60枚の撮影が可能だ。EVFのブラックアウトは90msとなる。- パフォーマンス:
。追従AFでメカシャッター11fps 36コマ、電子シャッター20fpsで34コマの撮影が可能だ。どちらもブースターグリップの必要は無い。
・他のモデルと同様にNP-W126Sバッテリーを使用している。CIPA規格では390コマだが、多くのカメラがそうであるように実際はより多くのカットを撮ることができる。- バッテリーグリップ:
組み合わせることで撮影コマ数を1100コマまで向上させることができる。
・グリップにはシャッターボタン、フォーカスレバー、AE-Lボタン、AF-Lボタン、前後コマンドダイヤル、Qボタン、Fnボタンがある。
・防塵防滴仕様だ。- ナイトビジョンモード:
・表示が赤色となり、低照度における撮影で目に優しいモードだ。
とのこと。
先に発表されたフルサイズミラーレス「EOS R」や「Nikon Z」と比べて肯定的なD所感となっているようです。
確かにパッと見る限りでは「出し惜しみの無い全力投球」と感じる凄いスペックのカメラですね。出し惜しみ無さ過ぎて、2018年初旬登場「X-H1」をゲットしたユーザーは「下剋上(下位モデルが上位モデルをスペック的に喰ってしまうこと)が早すぎる」と感じてしまうかもしれません。
レスポンスが向上し、顔検出や操作性が向上しているのは見逃せないポイント。X-E3でレスポンスの悪さにやきもきしていたのでこれは朗報。
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