LenstipがVenus Opticsの交換レンズ「Laowa 100mm F2.8 Ultra-Macro APO」のレビューを掲載しています。
- このクラスとしては最も長いレンズだが、重量はそれ程でもない。
- 製造国は中国だ。
- 無限遠時はレンズマウント付近に後玉が存在し、2:1の撮影倍率時は約2cmほど奥へ移動する。内側は艶消しされ黒色の反射防止塗装が施されている。
- 被写界深度表示は「F22/F11/F5.6/F2.8」の印字が施されている。正直に言うと正確な表示では無く、全くアテに出来ない。
- 55mm幅の幅広いフォーカスリングは均質的できちんとした抵抗量で動作する。ピント距離全域での回転量は約120度だ。2倍マクロレンズとしては回転量が小さすぎて正確な操作が難しい。
- フォーカシングで前玉が前後するものの、レンズ外装内部で完結している。
- 解像度:
・EOS 5D Mark IIIのRAWファイルで測定している。
・良像の基準値は30-32lpmm付近だ。
・最良の単焦点レンズで45-50lpmmに達する。
・現在の記録はOtus 1.4/85の49.2lpmmや85mm F1.4 Artの51.6lpmmだ。
・中央は開放からすでに45lpmmを超え、絞るとF4-F5.6で48.0?48.6に達する。歴史の浅いレンズメーカーだが、非常に高価なOtusと競合できるほどのパフォーマンスを発揮している。
・APS-C領域でも絞り開放から36.5lpmmと良好な水準にあり、F5.6で44lpmmに達する。10年前のレンズなら中央解像がこのくらいのパフォーマンスだ。
・フルサイズ隅でも絞り開放から35lpmmとなり、絞ると40lpmmを超えるシャープな画質だ。
・F4-F11の絞り値でフレーム全体が優れた画質となる。ハイクオリティなマクロレンズと呼べる一本だ。- APOと冠しているように軸上色収差に問題は見られない。
- 倍率色収差は絞ることで急速に改善する。
- 球面収差の補正は完璧では無く、前後の玉ボケ描写に違いが見られる。
- 基本的に100mmマクロレンズで歪曲が問題となることは無い。このレンズは1.03%と小さいものの、マクロレンズとしてはやや大きめの数値である。
- コマ収差は良好に補正している。
- 非点収差は僅か4.9%だ。
- ボケ描写に文句を付けるのは難しい。口径食の影響を受けているが騒がしさは無い。
- APS-C領域の周辺減光は全く問題とならないが、フルサイズでは絞り開放で-1.78EVと大きな数値となる。この結果は競合レンズと似ている。幸いにも絞ると急速に改善し、F4で-0.80EV、F5.6で-0.47EVまで低下する。
- 内筒の反射防止塗装が完璧では無く、光線が入ると全体的に影響を受ける場合がある。これはVenus opticsの要改善ポイントだ。
長所:頑丈な金属鏡筒・中央の見事な画質・APS-C領域の優れた画質・フルサイズ端の非常に良好な画質・無視できる軸上色収差・倍率色収差のきちんとした補正・きちんとした歪曲収差の補正・穏やかなコマ収差・小さな非点収差・APS-C領域の僅かな周辺減光・ボケ描写・2:1の撮影倍率
短所:フルサイズで周辺減光が強すぎる・逆光耐性が弱すぎる・アテにならない被写界深度指標
レンズテストの結果は短く要約できる。素晴らしい光学性能には2点のメカ的欠点があり、そのうち1点は光学性能に影響を与えるものだ。レンズ内面の反射防止処理が不十分なので逆光に対してとても脆弱である。被写界深度指標が無いのは残念だ。
しかし、絞り開放から目に見えてシャープな画質であること、2倍マクロという特徴を忘れてはならない。さらに450ドルという手頃な価格設定を考慮すると欠点は許容すべき範疇である。
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とのこと。
国内では6万円前後で販売されているマニュアルフォーカスのマクロレンズですね。比較的安価な100mm F2.8マクロですが、光学性能は非常に良好となっているようです。あのOtusと同程度のパフォーマンスとは凄いですね。今回LenstipはEOS 5D Mark IIIでテストしていますが、Optical Limitsは5000万画素の5Ds Rでテストし、それでも高く評価しています。逆光耐性を指摘するレビューサイトは多いですが、マクロ用途ならばフラッシュを炊かない限り特に問題を感じないかもしれません。
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