Mobile01がパナソニックのフルサイズミラーレス「LUMIX S1R」のレビューを掲載しています。
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高価だが魅力的なポイントもいくつかある
- S1とS1Rの主な違いはセンサーで、外観やハードウェアの仕様はほぼ同じだ。
- マグネシウム合金製のダイキャストフレームはGH5と同様に防塵防滴仕様で-10度までの耐寒に対応している。
- ボディ+24-105mmの組み合わせは一眼レフのEOS 5D Mark IV+EF24-105mm F4L IS II USMよりも僅かに重い。LUMIX S1Rのコンセプトを考慮すると許容されるだろう。
- ヨーロッパやアメリカの人々は一般的なミラーレスカメラではグリップが少し小さい。大きなグリップはS1Rのメリットの一つと言えるだろう。それにS1R並の防塵防滴仕様を備えたカメラは少ないはずだ。
- S1RとG9の類似点は多く、左肩のデュアルダイヤルや右肩のステータスLCD、ファンクションボタンなどが似通っている。
- シャッターの感触はS1RとS1のどちらも同じだ。ディレイは短くシャッター音はとても小さい。そして1/16000秒の電子シャッターに対応している。
- Z 7・EOS R・SLなどステータスLCDを搭載するカメラが増えて来ている。個人的にはハイアマチュアには必要なものだと思っている。ファインダーで情報を確認することも出来るが、電子ファインダーをずっと覗いて目の負担を増やすこととなる。
- ライトボタンを押すと「再生」「Q.menu」「削除」「DISP」ボタンが点灯する。蛍や天体撮影のような環境で便利な機能だ。さらに背面モニターを赤色表示に切り替えて目の負担を少なくし、蛍への刺激を少なくすることが出来る。
- 576万ドット。0.78倍のOLED電子ファインダーはディテールが豊かで風景撮影では本当に役に立つ。LUMIX S1も同じ仕様のファインダーが搭載されているのは言及すべき価値のあることだ。
- RECボタンは親指で押しにくい配置となっているため慣れるまで時間がかかるかもしれない。
- フォーカスモードレバーの配置は従来と同じだが簡単操作となっている。その分誤操作が多いのは欠点だ。モードレバー中央のボタンを連続して押すことによりフォーカスモードを直感的に切り替えることが出来るのはお気に入りの操作性だ。
- フォーカスレバーは中程度のサイズで8方向の操作に対応している。フレーム移動速度は「標準」「速い」の2種類が用意されている。
- 製造国は中国だ。
- ハイレゾモードはボディ内手ぶれ補正を利用して撮影した8枚の画像から最大1億8700万画素(S1R)の静止画を生成する機能だ。S1では9600万画素の静止画となる。
- 高感度ISO耐性はISO3200まで豊富なディテールが維持され、ISO6400?12800でも保たれている。LUMIX S1と比べて劣っている訳では無いが同程度でもない。
- 30秒の長秒露光では明部・暗部ともにノイズは見られなかった。
- 実写で5段アンダーから復元すると色ノイズが目に付き、3段オーバーから復元すると白飛びが発生した。
- 24-105mmで手ぶれ補正をオンにした24mm 2.5秒の露光で成功率は50%だ。手ぶれ補正をオフにすると成功率は完璧にゼロとなる。
- 24-105mmで手ぶれ補正をオンにした105mm 1/1.6秒の遠景露光で成功率は100%だ。手ぶれ補正をオフにすると成功率は完璧にゼロとなる。
- 24-105mmで手ぶれ補正をオンにした105mm 1/1.6秒の接写(1m)露光で成功率は30%だ。手ぶれ補正をオフにすると成功率は完璧にゼロとなる。
- AFCはまだ理想的では無いものの、AFSは0.08秒と問題ない速度だ。
- 「f/1.4 1/10秒 ISO25600」となるような低照度の環境でも適切にオートフォーカスが動作する。
- 自足50kmに固定したバイクにAFCで6コマ秒連写を試したところ、成功率はわずか1~2%だった。光量が足りずシャッタースピードが1/800秒までしか上げることが出来なかったが、被写体ブレでは無くピントが合っていない。
- 歩行者を人物検出モードでAFC+連写で撮影したところ、バイクより成功率は遥かに高かった。ソニーほどでは無いが十分過ぎる。人物が回転しても問題なく追従しており信頼性のあるパフォーマンスだ。
- 動物検出機能を使うとフォーカススピードと連写速度が大きく低下する。
- 4K 60pはEOS-1D X Mark IIが業界初となり、S1・S1Rが次いで対応したモデルとなる。特にLUMIX S1の価格帯では魅力的で価値が高い。
S1Rの頑丈でプロフェッショナルなボディ、豊かなボタン配置、ダイヤル、レバー、優れたグリップは競合モデルを圧倒している。低照度でのAFSはS1Rの強みとなるだろう。
AFC性能は高速移動する被写体を追いかけなければ一般的な記録用途では十分だと思われる。連写速度は6コマ秒と遅いが、6Kフォトモードを利用すれば秒間30コマの1800万画素で補うことが可能だ。
最大の強みはローパスフィルターレス4730万画素の高解像センサーを搭載していることだ。ハイレゾモードで187MPのRAWファイルも生成でき、スタジオ・建築物・風景などに適している。高感度のノイズ耐性も優れており、ISO3200でも実用的な画質を維持しているのには驚いた。
そして、Dual I.S 2が適用された手ぶれ補正はソニーやニコンと比べて明らかに効き目が良い。
長所:マグネシウム合金・防塵防滴・豊富な操作部材・プロ向け操作・ステータスLCDやイルミネーションボタン・3Wayチルトモニタ・トップクラスのOLEDファインダー・4730万画素ローパスフィルタレス・ISO6400~12800でも依然として使える画質のノイズ耐性・ハイレゾモード・AFSスピードと低照度AF性能・人体検出・動物検出・SD/XQDのデュアルスロット・4K 60pとFHD 180fpsを兼ね備えた唯一のフルサイズカメラ・USB-C端子による充電対応
短所:バッテリーライフ・AFC性能・AFC時の連写性能・価格
参考動画(AF速度)
参考動画(低照度AF)
とのこと。
S1Rのような高画素機で1秒以上の手持ち撮影が可能と言うのは凄いですね。従来からのノウハウやレンズ側の光学手ぶれ補正との協調が功を奏しているのでしょうか。手持ちのマイクロフォーサーズカメラ「LUMIX G9 PRO」でも確かな補正効果を感じていたので納得の結果。
AFC性能はコントラスト検出方式なのでどうしても厳しい戦いとなりそうですが、参考動画を見る限りではAFS時のフォーカス速度はかなり高速のように感じられます。人体認識や動物認識も良好に動作しているようですね。
ハイレゾモードはボディ内でRAW現像出来ないのは残念ですが、1億8700万画素の静止画はとても魅力的なオプションとなりそうです。以前から言及しているようにダイナミックレンジにいい影響が出たりするので個人的にはおススメの機能。
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