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Digital Camera Worldがニコン最新フラッグシップ一眼レフカメラ「D6」のレビューを掲載しています。新しいAFシステムや優れた高感度ISO性能を評価しつつもライブビューが足を引っ張っていると指摘しています。
- D6は難しい局面に立たされている。キヤノン「EOS-1D X Mark III」は我々がこれまで使って来た中で最も進んだカメラであり、ソニー「α9 II」はプロスポーツ界にミラーレス撮影のすべての利点をもたらすカメラだ。
圧倒的なテクノロジーを持つ競合2台と比べるとD6は比較的穏やかなスタートを切ることとなった。- D5より秒間撮影枚数が2コマ増え、ニコン史上最高のAFエンジンを搭載、そして105点の新型センサーによりD5と比べて1.6倍の密度を実現している。光学ファインダーを使った瞳追従や様々なグループエリアAFにも対応している。
- センサーはD5と同じ2080万画素だが、プロセッサーは新しいEXPEED 6を搭載している。
- 通信接続は本格的なプロフェッショナル仕様だ。D6はD5で外付けモジュールが必要だった5GHz WiFiとGPSを備え、従来より15%高速な1000BASE-Tギガビットイーサネットにも対応している。
- 外観はD5とほとんど区別がつかない。体に染みついた操作性でそのまま使えるのは良いことだ。とは言え、縦位置グリップのAFジョイスティックの位置は改善して欲しかった。(横位置と比べて配置が異なり、AF-ONボタンがある)
- とても大きく頑丈なカメラだが、レンズをマウントすると僅かなアソビがあるのは気になった。
- 光学ファインダーは大きく明るく快適に使用できる。
- 毎秒14コマでスポーツや野生動物などの瞬間的なシャッターチャンスを撮影することが出来る。ただし、キヤノンやソニーのように毎秒20コマ連写には対応していない。
- 新しいAFシステムは本当に驚異的だ。一瞬で状況に合わせた追従と捕捉が可能となっている。視界が遮られても被写体を見失うことが無い。賢く、高速でしっかりと捕捉できるAFシステムだ。
- 105点の新しいAFは進化しているとはいえ、AFフレームは中央に密集している。キヤノンは191点(ライブビューではなんと3869ポジション)、ソニーは693点を利用可能であり、比較するとD6は著しく制限がある。
- ライブビューは原始的なコントラストAFでスポーツ撮影では使い物にならない。バスケットボールの動画撮影であらゆる努力をしてみたが、毎回オートフォーカスで問題を引き起こした。風景で顔検出が動作しAFが引っ張られてしまい、ロックオンAFは似ても似つかない人物にターゲットが乗り移ってしまうことすらある。キヤノンのデュアルピクセルCMOS AFには遠く及ばないものだ。
- そんな背面モニタでもタッチ操作は使いやすい。設定を指先一つで変更することが可能であり、特にプロが便利と感じる機能をいくつか利用できる。
- ボタンを押すことなく音声メモを添付したり、画像をフリックするだけで優先順序を上げることが出来る。
- 解像性能はα9 IIやEOS-1D X Mark IIIと同等だ。ISO 6400までは2400万画素のα9 IIが僅かにリードしている。
- ダイナミックレンジはα9 IIにとても近い。少なくとも低感度時はキヤノンEOS-1D X Mark IIIが独走しており、ISO100?1600の間でライバルより1.5EVほど広いダイナミックレンジを備えている。ISO6400を超えるとD6とα9 IIが有利となる。
- 高感度ノイズはISO3200?12800の間でα9 IIやEOS-1D X Mark IIIより優れた画質を発揮する。2400万画素でD6やEOS-1D X Mark IIIと競り合うα9 IIの存在は看過できない。
スチルカメラで高速アクションを撮影する場合に強力なカメラだ。新しいAFシステムは高速で信頼性が高く、ISO感度画質は追随を許さない優れた性能だ。最先端の通信接続性と巧みなソフトウェアの組み合わせで強力なプロツールとなっている。
ただしライブビュー機能は競合カメラに打ちのめされている。コントラストAFは動画撮影で大きな問題となるだろう。
既にニコンFマウントシステムを導入しているプロフェッショナルにとって価値のあるアップデートだが、ゼロから投資するなら他の優れた選択肢も要検討だ。間違いないスチルカメラだが、競合する2台のカメラの存在を考慮する必要がある。長所:静止画AFの揺るぎない性能・驚異的なISO感度画質・CFexpress
短所:ライブビューAF・貧弱な動画AF・規格外のライバルがいる
とのこと。
光学ファインダーを使った撮影では強力なAFと優れた高感度ISO、そして豊富な通信機能が役に立ちそうですね。欠点と指摘されているライブビューもこのカメラで多用する人はそう多く無いはず。とは言え、それなりに高価なカメラであり、α9 IIやEOS-1D X Mark IIIの存在を考えると像面位相差AFに対応するのも一つの選択肢だったような気がします。新開発のAFシステムにリソースを集中していたのかもしれませんね。ニコンのインタビューでも「D一桁シリーズでライブビューの需要が少ない」と述べていたので優先順序が低かったのでしょう。
センサーや操作性はD5と同等のため、新しいAFシステムや改善したJPEG出力、通信機能が必要なければ安くなっているD5を検討するのも一つの手。ゼロから始めるのであれば、確かにEOS-1D X Mark IIIやα9 IIも検討する必要がありそうです。
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