Digital Camera Worldがニコン「Z 5」のハンズオンを掲載。Z 6との価格差や連写性能・動画仕様の差について言及。やや否定的な見方ですが、評価できるポイントも多いカメラであるとのこと。
Z 6との棲み分けが難しい?
Digital Camera World:Hands on: Nikon Z5 review
紹介
- Z 5はZ 6より300-400ドル安いが、異なるキットレンズが組み合わされ、地域によってはボディのみの販売が無いため直接比較は難しい。そして、フルサイズミラーレスで最も安いカメラではない。
- Z 6と同じ2400万画素の解像度を備え、同様の5軸ボディ内手ぶれ補正を搭載している。5段分の補正効果を得ることができ、静止画・動画の両方で機能する。
- ISO感度レンジは見事で、常用感度で100-51200、拡張感度で50-102500をカバーしている。
- より高価なZ 6と連写速度は一致せず、4.5コマ秒とやや遅めだ。しかし、オートフォーカスシステムは同じ273点を備えている。
- 4K動画は残念ながら1.7倍クロップモードのみだ。
- 面白いことに、Z 6やZ 7がXQDシングルカードスロットであるのに対し、Z 5はデュアルSDカードスロットである。
エントリー向けのカメラでSDカードに対応することは理に適っているが、デュアルスロット化によって、Z 6・Z 7がシングルスロットである事実が浮き彫りとなってくる。- キットレンズは特に興味深い。非常にコンパクトな沈胴式ズームだが、光学倍率はわずか2.1倍で汎用性は無い。絞り開放F値も制限が大きい。
- 一部地域ではレンズキットのみ販売されている。24-70mm F4 Sキットも出て欲しいところだが、価格設定がZ 6に近づいてしまい、利点がほとんど無くなってしまう。
ビルドクオリティ
- Z 6やZ 7とは異なるコントロールレイアウトとなる部位がある。ステータス表示パネルが無く、同じ位置にモードダイヤルが移動している。それ以外のコントロールはZ 6やZ 7とほぼ同じだ。
- プラスチック製ボディでは無く、マグネシウム合金ボディを採用し、より高価なモデルと同じ防塵防滴仕様を備えている。
- シャッターは静かで軽い動作だ。ダイヤル・ボタン・レバーはニコンで慣れ親しんだ感触である。
- 全体的に大きすぎず、重すぎず、適切なグリップを得る十分なサイズだ。24-50mmより大きなレンズを組み合わせてもバランスを崩すことは無いと感じる。
- 背面モニタは上下チルト式だが、自撮りには対応していない。
- 簡単なテストでオートフォーカスは高速で肯定的な結果となった。キットレンズとの組み合わせで静かに動作する。フォーカスは電光石火といかないが、被写体や撮影距離、使用するレンズによって異なる。
- ラボテストはまだだが、撮影した画像は綺麗でノイズが少ないように見える。
- ボディ内手ぶれ補正は公称値限界までシャープネスを保証するものでは無いが、低照度での撮影で助けとなるだろう。Z 6の補正効果は適切だったので、Z 5で悪くなることはないはずだ。
Z 5は操作性・使い勝手が非常に優れたカメラだ。気になるポイントは機能と価格設定である。
Z 5はボディ内手ぶれ補正やデュアルカードスロットを備え、多くの点で高水準なカメラである。しかし、連写速度は4.5コマ秒、4K動画は大きくクロップされる。この点で優れた競合カメラが存在することを忘れてはならない。そして、Z 6との価格差も僅かだ。長所:頑丈な作り・防塵防滴・デュアルカードスロット・ボディ内手ぶれ補正
短所:コンパクトだが機能が限定的なキットレンズ・4.5コマ秒連写・4Kがクロップされる
とのこと。
比較的肯定的なレビューサイトが多い中、Digital Camera Worldはやや否定的な内容となっていますね。確かに発売から2年が経過し、20万円を切る所まで値下がりしているZ 6の存在を考慮すると悩ましい選択と言えるかもしれません。
とは言え、売り出し価格が16万円台のZ 5はさらに値下がりする可能性があり、最終的には非常にコストパフォーマンスの高いモデルとなるかもしれません。特にこの価格帯としては優れたファインダーや防塵防滴仕様を備え、比較的新しいプロセッサやボディ内手ぶれ補正システムを搭載しています。Digital Camera Worldが言及しているほど悲観的なカメラでは無いような気がします。
Z 6と最も大きな違いは連写性能と動画仕様です。この2点に問題がなければZ 5はより低価格で満足のできるミラーレスとなるはず。
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