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Digital Camera Worldがニコンのフルサイズミラーレス「Nikon Z 6」のレビューを掲載しています。大きな欠点が無い優れたカメラとして高い評価となった模様。
- Z 6はZ7の高画素センサーでは無いものの、遥かに低価格でZ7のビルドクオリティ・エルゴノミクス・堅牢性をすべて備えている。競争力のある価格設定に加え、ファームウェアアップデートによる機能拡張で価値を高めている。
- ファームウェアアップデートによって12bit ProResRAWやCFexpressを利用できるようになっている。さらに動物瞳AFが追加され、被写体追従性は改善された。
- Zシステムは他のブランドから新規顧客を獲得するというよりも、既存のFマウントシステムユーザーからの移行や一眼レフ併用での撮影で効果的なソリューションとして考えられている。
- FTZアダプターでFマウントレンズを使うことが出来る。しかし、カメラ側モーターに依存しているAFレンズを動作させることが出来ない。
- 外観をZ 7と見比べても違いが判らない。広範囲に防塵防滴が施されたマグネシウム合金製ボディだ。
- AF測距点数はZ 7より少ないが、フレームの90%をカバーしており、一眼レフと比べて自由度の高いAFが可能だ。
- Z6もZ7と同様にボディ内手ブレ補正を搭載している。ニコンがレンズ交換式カメラでこれを採用したのは初めてであり、同社は最大5ストップの手ぶれ補正を主張している。ニコンのFマウントレンズの多くはVR(手ぶれ補正)を内蔵しているが、内蔵していないレンズも多いので、これは重要な新機能と言えるだろう。
- 連続撮影モードは、JPEGとRAWの両方で12fpsと素晴らしい連写速度で撮影可能だ。 RAWで撮影する場合、連写時は12ビットのファイルに制限される。14ビットのファイル出力が必要な場合は9fpsまで連写速度を遅くしなければならない。
- XQDシングルスロットは残念だ。第一に新しいメモリーカードに投資する必要があること。第二にバックアップやファイル形式を分けたりすることが出来ない。
しかし、CFexpressの導入で状況が改善している。- Z6はビデオグラファーにとって良いニュースだ。クロップの無いフルサイズ4K動画はオーバーサンプリングされた6K機能からダウンサンプリングされたものだ。これは、シャープな動画を撮影するのに最良の方法であると認識されている。
そしてニッコールZレンズは、サイレントオートフォーカスを採用し、ズーム時のフォーカスの「呼吸」とフォーカスシフトを低減している。加えて10ビット動画をNikon N-Logで外部レコーダーに取り込み、後で動画をグレーディングすることも可能だ。- α7よりも少し握りやすいグリップだ。特に大きなレンズを装着する場合はMB-N10を装着すると良いだろう。バッテリーライフが310コマと短いので、その点でもMB-N10の使用は検討するべきだ。
- ボディサイズが小さいので、一眼レフカメラのような測光ボタンやドライブダイヤルは存在しない。
- 背面モニターのタッチ操作はとても機能的だ。アイコンも非常に明確で分かりやすい。バリアングルや3Wayモニターではないが、210万ドットでシャープな見栄えである。
- 電子ビューファインダーは光学ファインダーにかなり近づいた。パソコンで確認した際の見栄えと比べて色やコントラストに違いはほとんどない。
- 追従AFは高速で応答性が高い。バッファがほどほどなので、連写撮影のタイミングには注意が必要だ。また、12コマ秒連写時はRAWファイルが12bitとなることに注意したい。
- 連写中のファインダー像にブラックアウトは無いが、フレーム間の遅延やジャンプがあるので高速移動する被写体のパン撮影が難しい。
- ライブビュー時のAFは静かで高速だ。4K動画撮影で効果的と言える。手ぶれ補正は効果的だが、動き回るスタイルの撮影に適しているわけではない。
- 露出はハイライトを重視しているように見える。これは熟練者やプロが好む傾向だ。多くのコンシューマー向けカメラはシャドウを重視してハイライトを吹き飛ばす傾向がある。このため、Z 6はRAW現像時の情報量が多い。
- ISO感度画質は本当に優れている。Z7よりも1段良好で、常用ISO感度で51200を利用可能だ。ボディ内手ぶれ補正と明るいレンズを組み合わせることで、さらに低照度に強いカメラとなるだろう。
- 高感度ISOではディテールが低下するものの、ISO6400~12800までは実用的な画質だ。Z7の高画素センサーとどちらが良いのかはあなた次第だ。
- ラボテスト
・ISO25600でもシャープな画質だ。EOS Rは解像性能が少し良好だが、Z6はISO感度全域で安定した解像性能を発揮する。
・ノイズ耐性はα7 IIIやEOS Rと同等だ。
・ダイナミックレンジはとても良好で中程度のISO感度で良好なパフォーマンスを示している。ニコンZ6は高解像のZ7により少し影が薄くなっているものの、実際ははるかに汎用性の高いカメラであると同時に、はるかに手頃な価格だ。スペックは平凡だが、優れた性能・画質を備えている。これと言った弱点をほぼ克服しているカメラだ。
長所:12コマ秒連写・並外れたISO画質・ボディ内手ぶれ補正・フルサイズ4K・際立ったZレンズ群
短所:310枚のバッテリーライフ・平凡なバッファ・いくらかファインダーにラグがある
とのこと。
発売から1年半が経過していますが、ファームウェアアップデートで徐々に強化されているニコン初のフルサイズミラーレスですね。「初代」と考えると十分良くまとまったカメラで、特にこの価格帯としては魅力的なエルゴノミクスを備えているように見えます。特により高価なZ 7と比べて違いがイメージセンサーくらいというのが凄い。ファインダーや防塵防滴性能のコストパフォーマンスは高いと言えそうです。
個人的には中途半端なバッテリーグリップやシングルカードスロットが気になり、キヤノンやソニーと比べると、もう少しAFシステムに改善の余地があるように感じます。少なくともAFはファームウェアアップデートで改善する可能性があるので、今後の対応に期待したいところ。
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