Admiring Lightがコシナの交換レンズ「NOKTON classic 35mm F1.4 E-mount」のレビューを掲載しています。
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- 総金属製でマットなブラックの仕上がりは他のミラーレス用レンズと同様だ。とてもしっかりと組み立てられており、とても頑丈だ。
- 絞りリングは1/3段ごとにクリックストップがあり、他のレンズと違いデクリック機構は備えていない。
- 円形の金属製フードは小さく遮光性は高く無い。
- 35mm F1.4としては非常にコンパクトなレンズだが、金属製レンズのためかなり重たい。
- マニュアルレンズだが電子接点を持ちEXIF情報がカメラ側へ行き手振れ補正も連動する。
- 120度の回転角を持つフォーカスリングは接写時に正確なフォーカシングを可能にするものだ。とても滑らかに動作し、しっかりとした抵抗感をもっている。フォーカスリングとしては最高の水準だ。
- このレンズの画質はモダンな光学設計とは異なり、絞り開放のシャープさやコントラストは高く無い。完璧な光学性能とは言えないが、私はこのレンズの描写が本当に大好きだ。
- 絞り開放では大きな球面収差が残っており、F2まで絞っても目に見える量だ。この収差はピント距離が近いほど大きくなる。0.5mを割って撮影すると撮影すると収差により描写が柔らかくなる。個人的な意見としてはポートレートに最適だ。
- 球面収差は大きいが細かいディテールまで解像しており、中距離の撮影ではフレームの85%は良好なシャープネスだ。
- 無限遠近くでフレーム隅の解像が低下しているのは像面湾曲が影響している。
- F2.8-F4まで絞ると中央はとてもシャープとなり、端も良好だ。F8-F11まで絞ると依然としてソフトな四隅を除いてとても良好なレベルとなる。
- 球面収差により絞り開放のコントラストは低い。F2まで絞ると大幅に向上し、F2.8でとても良好となる。滑らかな色調はとても気に入っている。
- 絞り開放において色収差が発生するものの、予想していたよりも悪く無い。ボケにグリーン・マゼンダの色づきが発生するかもしれないが、一般的に穏やかだ。
- ボケは画質において最も意見が分かれる項目だ。F2よりも絞りを開けると、玉ボケの縁撮りが強く、後ボケが騒がしいワイルドなボケ味となる。状況によってこれはとても不快なボケとなる。F2まで絞ると縁取りが弱まり騒がしさが緩和する。
- フレアによるコントラスト低下はほとんど無い。
- 周辺減光は大きいが個人的に気に入っている。絞ると改善するがF11でも解消はしない。
- 歪曲は無限遠側より近接時に大きくなる。
- 絞り開放のコマ収差はひどく点光源に巨大なフレアが発生する。F2でもまだ大きく、F2.8でもやはり目立つ。
- コマ収差は酷いが、小絞り時の光芒は素敵だ。
長所:35mm F1.4としてはとてもコンパクト・頑丈な金属鏡筒・間違いなく素晴らしいフォーカスリングと絞りリング・多くのピント距離で大部分は程よくシャープ・絞るととても良好なシャープネス・素敵な色とコントラスト・フレア耐性・光芒・レンズ収差と個性的なボケ・価格設定
短所:近接時の球面収差・近接時は非常にソフト・四隅は絞ってもソフト・周辺減光・軸上色収差・パープルフリンジ・コマ収差・フォーカスシフト・近接時の樽型歪曲・とても騒がしいボケ
長所と短所から判るように完璧なレンズでは無い。
個人的にこのレンズが本当に好きだ。見た目が気に入ったら購入する価値があるレンズだろう。もっと現代的な写りのレンズが必要であれば他をあたったほうが良い。
とのこと。
現代的なレンズと比べて癖が強い大口径単焦点のようですね。実際に各所の作例を確認するとやはり好みが分れそうなボケ描写となっています。
電子接点付きのクラシックレンズと理解して購入すると良さそうですね。「比較的安価な大口径35mm」として購入すると痛い目を見るかもしれません。
VMマウントアダプタがあるのであればVoightLander NOKTON 35mm F1.4 VMと言う選択肢もあったりします。(電子接点はありませんが…)
NOKTON classic 35mm F1.4 E-mountのレビュー・作例を集めるページはこちら
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