Sony Alpha Blogが銘匠光学「TTArtisan 50mm f/1.4 ASPH」のレビューを公開。手ごろな価格ながらNOKTONに近い解像性能・ボケとなる模様。ただし逆光耐性やビルドクオリティで見劣るとのこと。
Sony Alpha Blog：TTArtisan 50mm F1.4
外観・構造：
- ビルドクオリティはとても良好だ。
携帯性：
- 記載なし。
操作性：
- 絞りリングにはクリックがある。
- フォーカスリングは十分なトルクがある。
フォーカス：
- フォーカスリングのストロークは100度だ。
手ぶれ補正：
- 記載なし。
解像性能：
- 6100万画素のα7R IVでテストした。
- 全体的に見るとF1.4からある程度良好だがハロが見られる。
- F2で非常に良くなり、F2.8で優れた結果が得られる。
- F2.8から隅はとても良好になる。
- 近距離ではパフォーマンスが低下するのでF2.8まで絞ると良い。
像面湾曲：
- それなりに目立つので、全体的にシャープな描写を期待する場合はF5.6まで絞る必要がある。
ボケ：
- 玉ボケはF1.4で円形を維持しているが、F2の時点で12枚羽根の角張が見られる。
- 玉ボケには強い縁取りが発生する、シャボンボケのようだ。
- 後ボケはとても素敵で柔らかい描写だ。
- 発色は良好だが、逆光でコントラストが大幅に低下する場合がある。
- 全体的に見てポートレート用としては素晴らしい描写だ。
色収差：
- 残存しているが、絞り開放付近の柔らかい描写では分散する。
球面収差：
- 記載なし。
歪曲収差：
- わずかな糸巻き型歪曲だ。
周辺減光：
- F1.4で目立つが、F2.8で大きく改善する。
コマ収差：
- 記載なし。
逆光耐性：
- 平均以下だ。多くのフレア・ハロが見られる。
- F16まで絞ると素敵な光条が発生する。
競合レンズ比較
- NOKTON 50mm F1.2とシャープネスが同傾向だ。
- ボケが最も良好なのはNOKTONだが、次点で遥かに安いTTArtisanが続く。
- AF50mm F1.4やFE 50mm F1.8は色がくすんでいる。特にソニーはボケが騒がしい。
- 歪曲収差は同程度だ。
- F2まで絞るとどのレンズも周辺減光が問題なくなる。
- 逆光耐性はTTArtisanが最悪だ。
- 全体的に見てNOKTONのような描写を低価格で得られるレンズだ。ただし逆光に敏感で、ビルドクオリティはNOKTONほどではない。
総評
全体的に見て肯定的な驚きのあったレンズだ。とても良好な作りで、1~2段絞れば非常に良好なシャープネスが得られる。とても柔らかいボケと良好な発色が得られる。弱点は逆光耐性とハロによるコントラスト低下だ。
遥かに高価なNOKTONに近い描写だ（逆光耐性・ビルドクオリティを除く）。電子接点も無いが、個性的で使っての楽しいレンズに仕上がっている。低い逆光耐性を使いこなすことで、詩的で素敵なポートレート用レンズとなるだろう。
- 長所：
・とても良好なビルドクオリティ
・F2の時点でとても良好な中央解像
・F4まで絞ると隅が非常に良好
・逆光以外でも発色
・後ボケ
・小型
・中程度の価格
・光条
・F2.8まで絞った際の周辺減光
・低歪曲- 平凡：
・色収差
・重量- 短所：
・ハロ
・逆光耐性
・像面湾曲
・電子接点なし
とのこと。
低価格ながら良好な光学性能で定評のあるTTArtisanらしいレンズのようですね。もちろん絞り開放から高性能とはいかないものの、絞りにより柔軟な光学性能の変化を楽しめるようです。フルマニュアルレンズに3万円を出せるのであれば面白い選択肢となるかもしれません。
銘匠光学「TTArtisan 50mm f/1.4 ASPH」交換レンズデータベース
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