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Optical LimitsがVILTROXの交換レンズ「VILTROX AF 33mm F1.4 STM」のレビューを掲載しています。低価格ながら、古い設計のXF35mm F1.4 Rに取って代わる選択肢として高評価を得た模様。
- 以前に紹介した「VILTROX AF 23mm F1.4 STM」とよく似た外観のレンズだ。どちらも280ドル未満で手に入る興味深い選択肢である。
- ビルドクオリティもAF23mm F1.4 XFと同様だ。手ごろな価格だが全体的にとても良好な作りである。
- 金属製の大きなフォーカスリングとプラスチック製の無段階絞りリングを備えている。無段階の絞りリングは静止画で理想的な仕様とは言えないが、大きな問題では無い。
- 金属製の花形レンズフードが付属している。
- X-Pro3と物理的な干渉がある。
- オートフォーカスはステッピングモーター駆動だ。高速でノイズレスな動作である。マニュアルフォーカスも通常通りバイワイヤで機能する。
- レンズ補正用のプロファイルが格納されていないので、JPEG出力でも光学的な補正に依存している。
- 歪曲収差は0.6%の糸巻き型だ。驚いたことにAF23mm F1.4よりも少し強めだ。劇的な収差量では無いが、目立つこともあるだろう。現像ソフトにて手動でプロファイルを適用すると完全に補正できる。
- 周辺減光の特性は他の大口径レンズと同様だ。F1.4で0.9EVの目立つ減光が発生する。ただし、フルサイズのように2EVを超える減光では無い。F2まで絞ると緩和するが、しっかりと減光を抑え込みたい場合はF2.8まで絞りたいと感じるかもしれない。
- 絞り開放の中央解像はとても良好だが、周辺部はソフトな描写でコントラストも低下する。F2.8まで絞ると大幅に改善し、中央の広い領域はとても良好、端や四隅も良像と言える水準だ。さらに絞っても中央は向上しないが、F5.6のピークに向かって端や四隅は改善し続ける。
回折はF8から始まるが、中央のみ低下するだけだ。F11で全体的に低下する。- 像面湾曲は僅かだ。テストした個体の偏心は問題無い。
- 倍率色収差はF1.4で平均1ピクセルを僅かに上回る程度である。絞ると少し低下する。
- ボケはとても優れている。中央の玉ボケは美しい描写で縁取りが無く滑らかな描写だ。絞り羽根の形状はF2まで絞ると目に見える。
口径食はハッキリと現れるが、このような大口径レンズとしては平均より良好だ。- 前後のボケは前景がとても滑らかだが、後景はいくらか騒がしい描写だ。
- 軸上色収差はF1.4とF2で確認でき、F2.8で減少する。非APOレンズとしては一般的な傾向だ。
約280ドルのレンズで(完璧からは程遠い)「XF35mmF1.4 R」の半値以下だ。絞り開放の四隅は甘いが、F5.6に向かって徐々に改善する。色収差に問題は歪曲収差は僅かに目に付くかもしれない。周辺減光は目立つがこのレンズに限った問題では無い。四隅で劣化するもののボケは良好だ。ビルドクオリティは驚くほど良好でAFはノイズレスだ。
「大口径のシャープなレンズ」としては改良の余地があるものの、コストパフォーマンスが良く、古くなったXF35mm F1.4 Rに代わる重要な選択肢となるだろう。
Optical Limits:Viltrox AF 33mm f/1.4 XF (Fujifilm) - Review / Test Report
とのこと。
国内で正規代理店はまだ存在しませんが、Amazonなどで3万円以下で入手可能な大口径AFレンズですね。富士フイルムXマウントとしては貴重なサードパーティ製AFレンズであるうえ、コストパフォーマンスも優れている模様。ただし、X-Pro3とは物理的な干渉があるので注意したほうが良さそうです。
個人的にXF35mm F1.4 Rを使った接写時の柔らかい描写(球面収差が存分に残った滲むようなボケ)が好みなのですが、やはりAFの挙動は気になるところ。多少個性的な描写を犠牲にしてでもVILTROXの快適なステッピングモーター駆動は魅力的と感じます。(ついでに言うとXF35の逆さ付けができないレンズフードも厄介なポイント)
国内代理店が登場するかどうか不明ですが、このレンズのOEMと思われるモデルが2020年後半にトキナーから登場予定となっています。VILTROX版と同程度の価格設定となるのか不明ですが、Xマウントの仕様を開示してもらっている可能性があり、VILTROXより互換性が高いかもしれません。
VILTROX AF 33mm F1.4 STM (今のところ簡易リンクです) |
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