ePHOTOzineが富士フイルム「X-E4」のレビューを公開。X-S10と比べて操作性や手ぶれ補正の欠如を指摘しているものの、カメラの外観や小型軽量ボディは無視できないと評価しています。
ePHOTOzine:Fujifilm X-E4 Review
カメラの紹介:
- 富士フイルム最新のレンジファインダースタイルのXマウントカメラだ。電子ファインダーとチルト式モニタ、2600万画素 CMOSセンサーを搭載している。
- ボディのみで799ポンド、XF27WRキットで949ポンドだ。
(訳注:国内でXF27キットはありません)- 金属製カメラボディは質感が抜群だ。
- 高級感はあるが、防塵防滴には非対応である。
ビルド・外観:
- 小型軽量だが、X-T4やX-S10と同じ2600万画素 X-Trans CMOSセンサーとX-Processor 4を使用している。
- ブラックとシルバーのコンビネーションはクラシックなカメラを彷彿とさせるものだ。ねじ込み式のレリーズケーブルに対応している。
- 満充電で460枚の撮影が可能だ。さらにUSB経由で充電や給電に対応している。
- 三脚ネジ穴はバッテリースロットに近いため、三脚搭載時はSDカードやバッテリーにアクセスできなくなる。
携帯性:
- 最もコンパクトなXマウントミラーレスカメラだ。
- X-E3よりも小さいが、別売りの追加グリップを購入しないとカメラにグリップが存在しない。
- X-E3と比べてコントロールが少なく、ボタンとダイヤルの数が減っている。
- 露出補正ダイヤルで±3までの調整が可能だ。「C」に設定すると、カメラ側で±5までの操作が可能だ。
- 露出補正ダイヤルにロック機能は無い。ポケットやバッグから出し入れする時に誤操作してしまう。
グリップ:
- グリップが無いので、大きなレンズを装着するとカメラを保持し辛い。ただし、この結果がカメラの小型軽量化に繋がっている。
- 別売りグリップがあるものの、追加投資が必要となる。
操作性:
- シャッタースピードダイヤルと露出補正ダイヤルを搭載。シャッタースピードダイヤルには「P」モードが追加されている。
- ドライブモードや動画モードの切替は「ドライブボタン」を押して操作する。
- X-E3と比べてコントロールポイントが少ない。
・フォーカススイッチが無い
・リアコマンドダイヤルが無い手ぶれ補正:
- 記載なし。
ファインダー:
- 236万ドット・0.62倍だ。この価格帯のカメラとしては一般的なファインダー解像度である。
モニター:
- セルフィーにも対応したチルト機構を搭載している。チルトしない時はボディにぴったり収まるデザインだ。
- 画面は162万ドットと高画質だ。
- 明るく、発色が良い。
- タッチ操作に対応している。
メニューシステム:
- 明確に色分け、レイアウトされている。
- フイルムシミュレーションには補足説明が追加されている。
- Qメニューはカスタマイズ可能だ。
オートフォーカス:
- 425点の像面位相差AFに対応している。
- 顔・瞳検出や追従機能は良好だ。
- XF27mmとの組み合わせで、様々な光条件で問題無く動作した。
- フォーカスモードを切り替えるにはメニューを呼び出す必要がある。
連写性能:
- 電子シャッターで30fpsの連写速度に対応している。
高感度ISOノイズ:
- ディテールはISO800?1600まで維持している。
- 高感度でディテールが低下し、ノイズは増加する。しかし、ノイズはフィルムのような質感であり、それほど気にならない人もいるだろう。
- 必要に応じてISO 12800まで実用的だ。
- ISO 25600は避けたいところだ。
ダイナミックレンジ:
- 良好な水準のダイナミックレンジだが、JPEGはコントラストが強すぎるので調整したほうが良いだろう。
- DR100/200/400でダイナミックレンジを拡張できる。
仕上がり機能:
- JPEGの撮影結果はとても良好だ。優れた色再現性で富士フイルムの期待通りの色である。RAW現像することなく、優れたJPEGを得られるのは注目に値する。
- 露出補正を使用する必要性はほとんど無いが、ダイヤルの誤操作で誤った設定となることがあった。
- AWBは蛍光灯下で良好に機能する。
動画:
- 4K UHD・Cineに対応し、最大で30fpsの撮影が可能だ。画角にクロップは発生しない。
- 手ぶれ補正には対応していない。レンズ側の光学手ぶれ補正が無い限り、三脚に固定して撮影をおススメする。
- 静止画と同様に色再現性に優れている。F-logも用意されている。
- 優れたディテールだが、手ぶれ補正が無いのは痛い。
- 3.5mmマイク端子を利用できる他、USB-C経由でヘッドホンも利用可能だ。
総評
X-E4は、コンパクトでスタイリッシュな優れたカメラだ。また、Xシリーズの中でも最も小さいカメラの一つだが、「X-T4」と同じ2600万画素センサーを搭載している。
このカメラはDCI 4Kに対応しているが、手ぶれ補正機能がないのが気になるところで、「X-S10」の方が良い選択肢となるだろう。実際、操作性やボディ内手ブレ補正が優れているX-S10を選択するのが論理的だ。しかし、見た目だけで言えば、X-E4は無視できない。
フラッグシップモデル「X-T4」と同じセンサーと画像処理エンジンを採用したことによる素晴らしい画質、コンパクトでスタイリッシュなボディを兼ね備えたX-E4は、コストパフォーマンスが優れた魅力的な小型カメラと言えるかもしれない。
- 長所:
・美しい外観
・2600万画素のXシリーズとしては最も手ごろな価格
・小型で良好な作り
・優れた画質・ノイズ耐性
・高速AFと高速連写
・Xレンズラインアップ- 短所:
・露出補正ダイヤルを誤操作しやすい
・ボディ内手ぶれ補正がない
・動画用の電子手ぶれ補正がない
・コントロールが少ない
・グリップがない
・ボタンが小さい
とのこと。
機能的には他の第4世代と大きく変わりませんが、手ぶれ補正やグリップを犠牲にして小型軽量ボディを獲得したカメラですね。操作性・機能性を考えるとX-S10のほうが無難な選択肢となりそうですが、コンパクトなレンズと組み合わせるにはX-E4も良さそう。
X-E3と比べて、いくつかコントロールポイントが減っている点には注意が必要です。特にフォーカスモードスイッチやコマンドダイヤルが無くなっている点には気を付けたほうが良いでしょう。カスタマイズ可能なボタンも少ないので、タッチFn4カ所を活用する必要があるかもしれません。
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