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XF16-50mmF2.8-4.8 R LM WR は上位モデルほどではないがバランス良好

Dustin Abbottが富士フイルム「XF16-50mmF2.8-4.8 R LM WR」のレビューを公開。16mmの隅や接写時で解像性能の低下を指摘。ただし、インナーズームで小型軽量なレンズとしてバランスが良好と評価。

Dustin Abbott:Fujinon XF 16-50mm F2.8-4.8 R LM WR Review

  • 外観:記載なし。
  • 構造:非プレミアムレンズには耐候性がないことが多いが、XF 16-50mm は徹底した耐候性シーリングを採用。後部ガスケット、内部シール、前面レンズのコーティングが施され、XF 18-55mm からの明確な進化である。
  • 携帯性:内部ズーム機構を採用し、ズーム時の長さが一定。重量は 240g で XF 18-55mm より 70g 軽く、シグマ 16-55mm II より 45g 軽量。サイズは 65×71.4mm でコンパクト。
  • 操作性:可変絞りレンズで絞りリングを搭載するが、目盛りはなし。無限に回転する軽いクリック感のあるリングを採用し、スイッチでマニュアル・オート絞りを選択可能。好みが分かれるデザイン。ズーム操作は滑らかで動画撮影に適する。カスタムボタンは非搭載。
  • AF:X-H2 の最新ファームウェアで静止画のAF性能が向上。虹彩へのフォーカス精度が向上したが、背景にロックされる場合がある。リニアモーターを搭載し、静音かつ高速で正確なピント合わせが可能。XF 18-55mm より優れるが、XF 16-55mm IIには及ばない。
  • MF:16-55mm II より重量感と抵抗感があり、より自然な操作感。フォーカスブリージングは少なく、映画的なピント送りが可能。
  • マクロ:最短撮影距離は 24cm で倍率 0.30 倍。XF 18-55mm の 0.15 倍から大幅に向上。ただし 50mm ではコントラストが低下し、細部の解像感が落ちる。
  • 手ぶれ補正:記載なし。
  • 解像性能
    ・16mm:中央と中間フレームは良好だが、四隅は甘い。F4 で若干改善するが、大きな差はない。
    ・23mm:フレーム全体で均一なパフォーマンスを発揮。最大絞り F3.3 で実写もシャープな結果が得られる。
    ・35mm:中央は 23mm ほどではないが、中間フレームとコーナーは優秀。
    ・50mm:コントラストが低下し、画質に悪影響。F4.8 では低コントラストだが、F5.6 で改善。ただし XF 16-55mm とは明確な差がある。
  • 像面湾曲:記載なし。
  • ボケ:玉ボケは良好で、角でも丸みを維持。ただし、被写体から離れると背景のボケが弱くなる。
  • 軸上色収差:16-55 II ほど優れていないが、実用範囲。
  • 倍率色収差:フレーム端で色収差が発生。実写では枝などで目立つ。
  • 球面収差:記載なし。
  • 歪曲収差:16mm では樽型歪みが顕著だが、以前より軽減。補正には +21 が必要。50mm では軽微な糸巻き型歪み (-4 で補正可)。
  • 周辺減光:16-55 II より軽減され、+44 で補正可能。50mm では約 1 段の減光 (+28 で補正可)。
  • コマ収差:記載なし。
  • 逆光耐性:フレア耐性は良好。絞り開放でもゴーストやコントラスト低下の問題は見られない。
  • 光条:記載なし。
  • 作例集
  • 総評:XF18-55mmF2.8-4 は時代遅れになりつつあり、40MP センサーには適さない。一方、XF16-50mmF2.8-4.8 R LM WR は、インナーズーム、耐候性、広角端の強化、高解像度対応など、大幅に進化。特にズーム範囲中央の解像性能が優秀で、JPEG 撮影者に適する。XF16-55mm F2.8 には及ばないが、総合的なバランスに優れた選択肢である。
  • 競合について:シグマ 18-50mm には、リア ガスケットという形で多少の耐候性シーリングが施されていますが、この点ではフジ レンズの方が少し優れています。シグマは中心部ではかなり良好に機能しますが、コーナーのパフォーマンスは雲泥の差です。
  • 備考

富士フイルムカメラの多くにキットレンズとして付属していた「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」の後継モデル。手振れ補正は非搭載となりましたが、光学系の一新で16mmの広角域に対応。さらに最短撮影距離や撮影倍率が大幅に改善し、ハーフマクロ(35mm判相当)の接写性能を実現。さらに、筐体内で内筒が前後するため全長に変化なく(インナーズーム)、重心の移動が少ないことも強みの一つ。

Dustin Abbottのレビューでは、他のレビューサイトと同じく16mm四隅の性能低下を指摘。絞っても大幅な改善は期待できず、小型軽量の妥協点となりそうです。他では像面湾曲の影響があると指摘しているサイトもあります。遠景解像でどのような結果が得られているのか、他のレビューも確認しておいたほうが良いかもしれません。

ボケは悪くないものの、非球面レンズの影響があるようです。このあたりはFlickrなどのユーザー投稿も併せて確認しておくのが良さそう。

富士フイルム XF16-50mmF2.8-4.8 R LM WR 最新情報まとめ

レンズの仕様

  • マウント:X
  • フォーマット:APS-C
  • 焦点距離:16-50mm
  • 絞り値:F2.8-4.8~F22
  • 絞り羽根:9枚(円形絞り)
  • レンズ構成:9群11枚
    (非球面レンズ3枚、EDレンズ3枚)
  • 最短撮影距離:0.24m
  • 最大撮影倍率:0.3倍
  • フィルター径:Φ58mm
  • サイズ:φ×71.4mm
  • 重量:240g
  • 防塵防滴:対応
  • AF:リニアモーター
  • 手ぶれ補正:-
  • その他機能:
    ・絞りリング
    ・インナーズーム

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