DReviewが「Z 8」のハンズオンを公開。実機を手に取りながら、カテゴリごとにカメラの細部を紹介しています。
従来通りのセンサー
- Z 8の心臓部には、お馴染みの4570万画素 積層型CMOSセンサーを搭載。
- これは2017年にD850で初めて見たセンサーの進化版であると思われる。
- すでにZ 7、Z 7II、そして積層型となったZ 9のチップのベースとなっており、画質に関してサプライズはないはずだ。それは悪いことではない。
- D850とZ 7 / Z 7IIのユーザーは、いくつかの点で嬉しい驚きを感じることだろう。センサーは読み出し速度が非常に速く(約1/280秒)、電子シャッターによるローリングシャッター歪みがほとんどない。
- メカニカルシャッターがなくても大丈夫だ。
- ハイブリッドログガンマ(HLG)HDRカーブと併用することで、従来のJPEGよりも広い輝度レンジで撮影することが可能だ。
センサー保護
- Z 9と同様、Z 8も電源オフ時にセンサーを覆う保護幕を備えており、レンズ交換時に撮像面を保護する。
- センサー上の光学フィルターにはデュアルコーティングが施され、センサーシールドで防ぎきれなかったホコリをはじくようになっている。
EN-EL15cバッテリーと連写
- D850やZ 6/7シリーズでおなじみのEN-EL15cだ。
- Z 9から受け継いだ機能の多くを、Z 8ではより小さなバッテリーで実現。
- EN-EL15cは、Z 9に搭載されたEN-EL18dの約半分の容量だ。
- RAW+JPEGモードで最大20fpsの連写撮影が可能。
- データ量が減るにつれて高速化し、1000万画素のJPEGファイルであれば120fpsを達成する。
- Z 9と同様に、Z 8のバッファは20fpsの連写速度で1,000枚以上のJPEGまたは高効率★圧縮RAWで撮影可能だ(CFexpress Type Bカード使用時)。
- EN-EL15c1本では足りないというフォトグラファーには、2本のバッテリーを収納できるオプションのMB-N12バッテリーグリップが用意されている。
防塵防滴
- ニコンによると、Z 8は「防塵・防滴に最大限配慮」した「完全密閉・ガスケット構造」で、D850の耐久性を超えている。
- また、-10℃の低温下での動作が可能で、ニコンはボディ素材に「新しいプログレードのカーボンファイバー」を採用し、軽量化を図ったとしている。
エルゴノミクスとハンドリング
- Z 9とほとんど同じように操作できるエルゴノミクスだ。
- しかし、縦位置方向のコントロールがないこと以外に、いくつかの微妙な違いがある。
- Z 8の左肩上部の操作部は薄型で、Z 9の環状ドライブモードダイヤル(フラッグシップ一眼レフから継承)は、よりシンプルなモードコントロールに置き換えられている。
- Z 9と同様、バックライト付きボタンや暖色系の表示色、-9EVまでAFが可能な「スターライトビュー」など、暗い場所での使用にも適している。
- 大口径レンズを使えば、文字通り星にピントを合わせることができる。
- Z 8の「シンクロVR」は、対応するZマウントレンズで最大6EVの手振れ補正効果を実現。これは、Z 7IIなどではレンズに任せていたピッチやヨーの動きを、レンズのVRとボディ内システムが連動して補正する。
- Z 8はZ 9に比べれば「ミニ」だが、Z 7IIに比べれば重いボディだ。
動画
- 高解像度の静止画だけでなく、強力な動画機能を備えている。驚くなかれ、Z 9とほぼ同等の性能だ。
- Z 9と同様に、Z 8はH.265フォーマットの8K 30pまたはN-Rawの8K 60pを撮影でき、オプションでProRes 422 HQまたはProRes RAWの4K 60pまで撮影だ可能だ。
- そこまで解像度を必要としない場合、4Kはサブサンプリングにより最大120fpsで、8Kから派生したオーバーサンプリング映像により最大60pで撮影することが可能だ。
- Z 8はZ 9ほど高解像度動画撮影でのスタミナがなく、録画時間は約90分に制限されている。これは、ボディが小さくなったことによる放熱性能によるものと思われる。
ポート
- 2つのUSB-Cポートを搭載している。
- 1つは充電(PD)専用で、もう1つは外部アクセサリーとの通信用だ。
- Z 9と同様に、フルサイズのHDMIポートも備えている。
- LANソケットはないが、上部のUSBソケットは一般的なアダプタを使用してイーサネット接続に対応している。
オートフォーカス
- Z 9の強力なオートフォーカスシステムを継承。
- Z 8では、飛行機専用の被写体検出モードを新たに搭載。
- Z 8のボディ下部には、Z 9から受け継いだディンプル加工のAFモードボタンがあり、さまざまなAFモードを素早く切り替えることができる。
ファインダーと背面液晶
- Z 8は、ファインダーと背面液晶のどちらを使用しても、Z 9とほぼ同じ撮影体験がで可能だ。
- Quad-VGA(369万ドット)電子ビューファインダーの解像度は他社に比べて低いように感じるが、高いリフレッシュレートと撮影時のブラックアウトがないため、没入感のある撮影が可能だ。
- Z 8の背面にある3.2型、210万ドットの4軸チルト式タッチモニタも、非常に反応がよく、撮影時や画像確認時に細部まで良好だ。
- Z 8の背面にあるその他の操作系は、デザインもレイアウトもZ 9とまったく同じだ。
- Z 9のユーザーがセカンドカメラとしてZ 8に惹かれることを考えると、これは賢い選択と言える。
- 基本的にZ 9から縦位置の操作系を切り落としたようなものだ。
デュアルカードスロット
- Z 8は、CFexpress Type Bカードスロット1基とUHS II SDスロット1基を搭載。このクラスではお馴染みの組み合わせだ。これは、Z 6IIやZ 7II、そしてキヤノンEOS R5などの競合機種が提供している組み合わせと同じである。
- Z 9とは異なるポイントだ。
とのこと。
Z 9と同じセンサー・プロセッサを搭載し、ほぼ同じパフォーマンスで撮影することができる高性能ミラーレスですね。基本性能はZ 9とほぼ同じであり、ファインダーやモニターのスペックも同等。Z 9ユーザーからすると、2年前のZ 9から何も目新しいものを感じないカメラと思うかもしれません。他社のように高解像のファインダーやイメージセンサーを搭載しているとすみ分けができたのかもしれませんが、間違いなく「小さなZ 9」と言えるカメラに仕上がっています。DPReviewが言及しているように、コンパクトなサブカメラとして魅力的と感じるかもしれません。
Z 9と比較した際の大きな違いは「バッテリー」「2基のUSB-Cポート(ケーブル1本で通信&給電ができない)」「CFexpress BとSD UHS-IIの混合(CFexpress Bを使いきった際に書き込み速度が大幅ダウン)」「ボディサイズと材質・コントロール」「動画撮影時の放熱性能」と言ったところでしょうか?このあたりが気になるのであれば、価格差を考慮してもZ 9を選んだほうが良いかもしれません。
Z 8 ボディ | |||
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主な仕様
- イメージセンサー
・タイプ:積層型
・有効画素数:4,570万画素
・除塵ユニット:
・手振れ補正:6段
・ISO:64-25,600
・フッ素コーティング / センサーシールド - 高効率RAW対応
- アンチ高周波フリッカー
- CFexpress Type B + SD UHS-IIカードスロット
- プロセッサ:EXPEED 7
- AFシステム:
・測距点:493点
・測距輝度範囲:-7~19EV f/1.2レンズ使用時
・被写体認識:対応(飛行機モード対応)
・その他: - ドライブ性能:
・メカニカルシャッター:-
・電子シャッター:1/32000~900s
・フラッシュ同調速度:
・撮影速度:20fps(30/120fps JPEG)
・撮影枚数:高効率 1000枚以上 - ファインダー:OLED 0.5型 369万ドット 0.8倍
・リアルビューファインダー
・スターライトビュー - モニター:3.2型 4軸チルト 210万ドット
・赤色画面表示 - 動画:
・8K:~30p / RAW動画 60p
・4K:~120p
・電子IS:対応
・連続撮影時間:125分(4K 60p)・90分(8K 30p)
・N-RAW 12bit / ProRes RAW HQ / ProRes 422 HQ - インターフェース:
・USB:通信専用 / 充電給電専用
・ヘッドホン:あり
・マイク:あり
・HDMI:A
・LAN:-
・シンクロ:-
・Wi-Fi:IEEE802.11b/g/n/a/ac
・Bluetooth:Ver.5.0
・その他:10ピンターミナル - バッテリー
・タイプ:EN-EL15c
・追加:パワーバッテリーパック MB-N12
・撮影可能枚数:
・充電方法:USB-C - サイズ:144×118×83mm
- 重量:910g
- 防塵防滴:対応
- ボディ材質:
・前面:マグネシウム合金
・背面/上面:Sereebo® Pシリーズ炭素繊維複合材料(CFRTP)帝人株式会社製 - ボタンイルミネーション対応
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