Phototrendが「Z 8」のレビューを公開。ホワイトバランスやSSD収録非対応などを指摘しつつも、画質やAF、操作性など全体的に高く評価。競合がほとんどない前代未聞の万能モデルと言及。
Phototrend:Test Nikon Z8 : l’hybride plein format pro infaillible
- 外観:
デザイン性の高いグリップと丸みを帯びたライン、- 質感:
岩のように作られており、Z 9と同じレベルの防塵防滴。
(訳注:公式では「D850相当」の防塵防滴と言われています)- バッテリー:
EN-EL15バッテリー。バッテリーライフは340枚と少な目だが、幸いなことに、実写では結果がはるかに良好。
USB-Cポートの1 つを介して充電可能で、これは現場で非常に実用的。小さな充電インジケーターがはっきりと見えるのでソニーさんは真似して欲しい。- インターフェース:
ポート類は充実しているが、RJ45ポートが無いのは残念。- 携帯性:
重さは否めない。それほどコンパクトではない。Z6 II と比較するとかなり重いが、バランスは良好。- グリップ:
安心して握ることができる。- 操作性:
すべてのコントロールは指先で とても自然に操作できる。キーのバックライトは暗いときに非常に便利。- 手ぶれ補正:
(小さな) アキレス腱。理論上は6段分だが、残念ながらこの値に近づくことはできなかった。ファームウェアアップデートに期待。- ファインダー:
とても見事。市場で最も快適なビューファインダーの 1 つ。- モニター:
ソニーのようなチルト+バリアングルだと良かった。- メニュー:
多くの オプションが用意されており複雑だが機能的。- フォーカス:
見事な性能。アクションのスピードにもかかわらず、トラッキングは完璧で、完璧に追従可能。遠く離れていても、被写体の顔を 難なく検出できる。
フレーム内に複数の被写体がいる場合、カメラは最も遠い被写体を「優先」する傾向がある。幸いなことに、この現象は非常にまれ。
AFに関連する欠点は非常に少ない。最も要求の厳しいスポーツ用途にも完全に耐えることができます。- 連写性能:
ローリング シャッターの影響はほぼない。
連写枚数は無限の彼方へ。ひるむことなく複数の連続撮影をキャプチャできる。事実上無制限のバッファで、何も考えずに撮影できる。ただし、この「無制限」バッファは、高性能なCFexpress Type B カードを使用する場合にのみ適用される。- 解像性能:
Z9 と同じセンサーとプロセッサーのペア。- 高感度ISO:
昼も夜も非常に優れた画質。
ISO 2000ではノイズがごく僅か。ISO 8,000で少し顕著になり、 ISO 20,000 でかなり顕著になるまで徐々に増加。- ダイナミックレンジ:
「高効率★」RAWでの情報損失がは非常に少ない。
ダイナミックレンジはとても良好。一般に、シャドーから大量の情報を復元することが可能。EOS R3よりもはるかに優れている。- ホワイトバランス:
時々、写真が少し青っぽくなることがある。ただし、この問題はZ 6II よりもはるかに頻度が少なくなった。- JPEG:
快適な色とコントラストの再現。
スポーツ写真では、はっきり言って露出不足の写真がいくつかあった。- 動画:
カメラの動画機能を考えると、SSD収録に対応していないのは非常に残念。
撮影機能が豊富な一方で、たとえばアナモルフィックモードがないことに失望する人もいるかもしれない。- 作例集:リサイズのみ。
総評
- Z 9よりもはるかに軽量で手頃な価格。
- D850 (およびその前モデル) を彷彿とさせ、より高いレベルのパフォーマンスを実現。前例のない多目的なカメラ。
- 競合がほとんどない「中間」に位置しており、唯一の「本当の」ライバルは、他でもないソニーα1とα9 IIIくらい。
- 重量と価格を考慮すると、今後さらにコンパクトな ボディが登場するのを待つことを好む人もいるだろう。
- 少なくとも言えることは、Z 8 はその使命を見事に果たしているということ。この「万能」ミラーレスは、現場でも日常でも、非常に快適に使用できる。
- エディターズチョイスとしてお気に入りのカメラ。あらゆる状況においてプロフェッショナル (およびハイアマチュア) の頼りになる相棒となってくれる。
とのこと。
Z 9と同じセンサー・プロセッサを搭載し、ほぼ同じパフォーマンスで撮影することができる高性能ミラーレスですね。基本性能はZ 9とほぼ同じであり、ファインダーやモニターのスペックも同等。Z 9ユーザーからすると、2年前のZ 9から何も目新しいものを感じないカメラと思うかもしれませんが、Z 9を買い控えていた人にとっては面白い選択肢となりそうです。また、部分的に性能の改善も見られ(飛行機特化の検出、HEIFの対応など)、50万円を超える価格設定も納得のカメラに仕上がっています。
PhototrendのレビューではZ 9と同等のパフォーマンスで、小型軽量化に際して妥協はほとんどないとしています。ファーストインプレッションで指摘していた、逆光時のトラッキングAFに関して今回は言及していません。ただし、長秒時の手振れ補正は、まだ改善の余地を残している模様。このあたりは他のレビューサイトでも似たようなポイントを指摘する声があります。
私も発売日より愛用しています。元D850ユーザーとしては、確かに「8」ナンバーを継承したカメラだと実感。高解像と高速性が見事に両立しており、幅広いジャンルで快適に撮影することが出来ます。D850と比べるとかなり高価な機種となってしまいましたが、中身がほぼZ 9と考えるとお買い得と感じるかもしれません。実際、高解像の積層型CMOSセンサーを搭載した機種としては最も手ごろな価格の選択肢です。
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SmallRig製ブラケット
- Z 8用ケージ 3940:8,990 円
- Z 8用ケージキット 3941:16,390 円
- Z 8用Lブラケット 3942:6,390円
- MB-N12対応ケージ 3982:15,190 円
主な仕様
- イメージセンサー
・タイプ:積層型
・有効画素数:4,570万画素
・除塵ユニット:
・手振れ補正:6段
・ISO:64-25,600
・フッ素コーティング / センサーシールド - 高効率RAW対応
- アンチ高周波フリッカー
- CFexpress Type B + SD UHS-IIカードスロット
- プロセッサ:EXPEED 7
- AFシステム:
・測距点:493点
・測距輝度範囲:-7~19EV f/1.2レンズ使用時
・被写体認識:対応(飛行機モード対応)
・その他: - ドライブ性能:
・メカニカルシャッター:-
・電子シャッター:1/32000~900s
・フラッシュ同調速度:
・撮影速度:20fps(30/120fps JPEG)
・撮影枚数:高効率 1000枚以上 - ファインダー:OLED 0.5型 369万ドット 0.8倍
・リアルビューファインダー
・スターライトビュー - モニター:3.2型 4軸チルト 210万ドット
・赤色画面表示 - 動画:
・8K:~30p / RAW動画 60p
・4K:~120p
・電子IS:対応
・連続撮影時間:125分(4K 60p)・90分(8K 30p)
・N-RAW 12bit / ProRes RAW HQ / ProRes 422 HQ - インターフェース:
・USB:通信専用 / 充電給電専用
・ヘッドホン:あり
・マイク:あり
・HDMI:A
・LAN:-
・シンクロ:-
・Wi-Fi:IEEE802.11b/g/n/a/ac
・Bluetooth:Ver.5.0
・その他:10ピンターミナル - バッテリー
・タイプ:EN-EL15c
・追加:パワーバッテリーパック MB-N12
・撮影可能枚数:
・充電方法:USB-C - サイズ:144×118×83mm
- 重量:910g
- 防塵防滴:対応
- ボディ材質:
・前面:マグネシウム合金
・背面/上面:Sereebo® Pシリーズ炭素繊維複合材料(CFRTP)帝人株式会社製 - ボタンイルミネーション対応
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