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ライカ「SL2-S」デジタルカメラデータベース

このページではライカ「SL2-S」に関する情報を収集しています。

データベース

最新情報

  • 2020-12-11:ライカが「SL2-S」を正式発表したので専用の情報収集ページを作成しました。カメラのキタムラにて「?627,000?(税込) 」での出品を確認済み。発売日は2020年12月17日予定とのこと。

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ePHOTOzine:Leica SL2-S Review

カメラの紹介

  • 3975ポンドと比較的手ごろな選択肢のライカ製フルサイズミラーレスだ。とは言え、それでもかなりの出費となる。Lマウントライカレンズと併せて買う場合、最も安いレンズで3700ポンドである。
  • SL2と同じく5軸ボディ内手ぶれ補正を搭載し、225点のコントラストAFに対応している。ファインダーは同じ576万ドットで、モニタは同様の固定式3.2型タッチパネルモニタだ。
  • Lマウントアライアンスの一員であるパナソニックやシグマのLマウントレンズを使うことができる。
  • 最大25fpsの連写やピクセルシフトマルチショットの撮影に対応している。
  • 最大で4K DCI/UHD 60pに対応、Full HDは180fpsに対応している。
  • 主な仕様
    ・2400万画素裏面照射型CMOSセンサー
    ・Lマウント
    ・5軸ボディ内手ぶれ補正 最大5.5段分
    ・210万ドット タッチパネル式モニタ
    ・576万ドット 電子ビューファインダー 0.78倍
    ・225点コントラスト検出AF
    ・最大25fpsの連続撮影
    ・9600万画素マルチショットハイレゾモード
    ・ISO 50?100,000
    ・4K DCI 60p
    ・Full HD 180fps
    ・Bluetooth/Wi-Fi内蔵
    ・IP54規格の防塵防滴

ビルド・外観

  • 外装はアルミニウムとマグネシウムを使用した総金属製だ。手に馴染みやすく、本当の高級感がある。
  • SL2と異なりLEICAロゴが色づけされていない。ただし、赤いバッジはそのままだ。
  • IP54準拠の防塵防滴仕様である。
  • 左側面にはヘッドホンやマイク、フルサイズHDMIポートを備えている。さらにUSB-Cポートもあり、充電や給電に使用することが出来る。
  • バッテリーライフはSL2よりも改善している。

携帯性

  • バッテリーとSDカード込みで931gと重いミラーレスだ。
  • システム重量はレンズにもよるが、ミラーレスに一眼レフよりも小型軽量さを求めている場合は期待外れとなる。その場合は他のカメラを探したほうが良いだろう。

グリップ

  • 奥行のあるグリップでカメラをしっかりと握ることが出来る。

操作性

  • 背面左側には3つのボタンが配置されている。SLと異なり役割が書かれているので操作に迷わないはずだ。
  • コマンドダイヤルとジョイスティックも搭載しているが、残念なことにジョイスティックは斜め操作に対応していない。
  • 表示のないボタンがいくつかあり、慣れるまで時間がかかるかもしれない。

手ぶれ補正

  • 記載なし。

ファインダー

  • 576万ドットの解像度を持つ0.78倍のファインダーだ。
  • リフレッシュレートは60?120fpsを利用できる。

モニター

  • タッチ操作のレスポンスは良好である。
  • モニタは固定式で傾けることはできない。ただし視野角はとても良好だ。
  • 3.2型210万ドットの0.78倍だ。

メニューシステム

  • 静止画と動画のメニューシステムが分離している。他社がなぜこれを採用していないのか不思議に思えるほど良い感じだ。
  • とても明瞭なレイアウトだが色分けはされていない。

オートフォーカス

  • 225点AF用のプロファイルは4つある。これらはメニューの深い部分にある。
  • 正確で良好に機能する。顔と体の検出が可能だが、瞳検出には対応していない。将来的にファームウェアアップデートで対応するのが望ましい。

連写性能

  • 記載なし。

高感度ISOノイズ

  • ISO 50はダイナミックレンジが大きく低下するので避けるのがおススメだ。
  • ISO100?100,000の常用ISO感度は素晴らしい性能である。
  • ISO 6400や12500でもノイズはきちんと抑えられている。
  • ISO 25600も実用的だが、ノイズが強くなる。
  • ISO 50,000以上は避けたほうが良いだろう。

ダイナミックレンジ

  • 記載なし。

仕上がり機能

  • 色再現は自然にみえる素晴らしいものだ。
  • 露出の信頼性は高い。
  • 非常にシャープだ。ハイレゾモードを使うことで9600万画素の高解像イメージを得ることが出来る。
  • ホワイトバランスは良好に機能する。

動画

  • MOV/MP4で最大400Mbpsの4K 4:2:2 10Bitの撮影が可能だ。
  • 8Bitモードでは4K 60pmの内部記録対応している。4K 60p 10BitモードはHDMI出力限定だ。
  • ガンマは709やL-LogRecなどに対応している。
  • 2021年春に予定されているファームウェアアップデートで、個別にカスタマイズしたLUTのアップロードが可能だ。HEVCにも対応予定である。
  • モニタが動かないのでVlogには適していない。

総評

画質も良く、ノイズ性能にも優れていて満足する結果が得られる。使っていて少し不満に思ったのは、画面上にバーが表示されていることだ。フレームに何が写っているか写っていないかに確認したい人にとっては、これは本当にイライラする。そして実際に見落としているような気がする。電子ビューファインダーを使えば、このようなことは無い。

無制限の動画撮影が可能なライカSL2-Sはビデオグラファーには最適なカメラのように見えるがモニタが固定されているのでVlogには適していない。

SL2-Sは優れた結果が得られる素晴らしいカメラだが、スチルカメラとして市場に出回っているカメラと比較すると価格は飲み込むのが難しい。同様にビデオグラファーは同じような価格で8Kや4K 120fpsに対応する他の選択肢が存在する。モニタ固定が気に食わないという人もいるだろう。

ライカSL2-Sは、素晴らしい結果をもたらし、高速撮影や無制限の動画撮影が可能で、予算に余裕がある人にとって長年にわたり画質を維持できるカメラとなるはずだ。

DPReview

DPReview:Hands-on: What you need to know about the Leica SL2-S

  • ライカの3台目のフルサイズLマウントカメラ「SL2-S」が登場した。1年以上前に発売されたSL2をベースにしたSL2-Sは、2400万画素センサーを搭載し、高解像度の前モデルよりも動画撮影に特化している。
  • SL2をよく知っている人ならば、SL2-Sについて驚くようなことは正直あまりないだろう。
  • 大きな変更点は、2400万画素CMOSセンサーを搭載したことだ。これにより、全画素読出しのオーバーサンプリングに対応し、ディテール豊富な4K 30pや4K 60pを利用可能となっている。4K 60pはAPS-Cクロップを使用する必要がある。
  • 他の変更点は「LEICA」のロゴがブラックペイントとなっていることだ。少し奇妙なデザインだが、隣には従来通りの赤バッジがある。
  • グリップはとても快適な握り心地である。
  • カメラ背面の画面左側には、ライカの標準的なボタンが配置されている。「再生」で再生、「Fn」でカスタム機能にアクセス、「長押し」することででカスタム機能を選択可能だ。長押しのボタンカスタマイズは、メインメニューに飛び込まずにボタン動作を変更する便利な方法だ。
  • 「メニュー」ボタンを押すと、撮影モード、ドライブモード、フォーカス設定などの主要な機能をタッチスクリーンで操作できるクイックメニューが表示される。「メニュー」ボタンをさらに押すと、メインメニューが表示され、カメラの設定をより深く掘り下げることが可能だ。
  • 「メニュー」ボタンを押し続けて、ページ移動することもでき、上部のコマンドダイヤルを使って移動することも可能だ。リアダイヤルは、カーソルを上下に移動させる。
  • リアダイヤルといえば、クイックメニューに入ることなく、押し込んで回転させることでPASMモードに切り替わり、撮影モードの切り替えもこの後ダイヤルで行う。
  • Fジョイスティックは、フレーム内でAFエリアを移動させることができ、メインメニューやクイックメニューの設定を操作することが可能だ。
  • 隣のボタンは、デフォルトでは液晶画面と電子ビューファインダー(EVF)を手動で切り替えるようになっているが、長押しすると「Fn」ボタンのように動作を変更することができる。
  • ファインダーだけでも、SL2-Sを検討する理由になるかもしれない。大きく、明るく、ディテールのある576万ドットの解像度を備えている。他の2400万画素カメラで576万ドットの解像性能を持つファインダーは、パナソニックのLUMIX S1だけだ。ニコン、キヤノン、ソニーの2400万画素センサー搭載モデルは同じようなサイズだが、低解像度のファインダーとなる。
  • カメラの上部には、露出やカメラの設定を表示するディスプレイがある。その右側には、さらに2つのカスタムボタンがあり、長押しの動作を変更することが可能だ。
  • よく見ると、カメラ前面の中指や薬指で操作できるように、さらに2つのカスタムボタンが配置されていることがわかる。
  • SL2-Sの動画スペックは4Kで最大60pだ。スペックシート上ではSL2とよく似ている。しかし、これには違いがある。SL2はすべての動画モードでセンサーのほぼ全幅からサブサンプリングされた動画撮影であるのに対し、SL2-Sは24、25、30pの各モードでフル画角のオーバーサンプリングされた動画撮影が可能だ。
  • 60pはAPS-クロップを使用しているため、利点の一部が失われるが、それでも見栄えは良いはずだ。
  • さらにSL2-Sにはログガンマで撮影する時に利用可能なLUTアシスト機能を備えている。今後のファームウェアアップデートで波形モニタやシャッター角度、たりーランプ機能が追加される予定だ。
  • カメラ左側面には、リモートレリーズポートを兼ねたヘッドフォンとマイクのポートと、フルサイズのHDMIポートがある。さらに充電、テザリング撮影、画像転送に対応したUSB-Cポートがある。
  • 右側目にはデュアルカードスロットを搭載。どちらも高速なUHS-IIタイプのメモリーカードに対応している。とは言え、25コマ秒のサイレントシャッター連写機能を使用したり、カメラの最高画質設定で撮影する場合は、非常に高速なメモリーカードが必要になると思う。
  • 底面には、SL2、Q2、Q2モノクロームカメラに搭載されているのと同じBP-SCL4バッテリーパックを使用している。CIPA規格の1回の充電で510枚の撮影が可能だが、通常の使用ではそれ以上の撮影が可能である。
  • 興味深いことに、バッテリーの「扉」は無い。しかし、各BP-SCL4には底部の周りに独自のガスケットがあり、カメラはIP54の耐候性を確保している。

SL2との外観の違いはロゴがブラックアウトされていることだけだが、解像度の低いセンサーは、4700万画素の解像度を必要としない人や、より高画質の動画を求める人には歓迎されるだろう。SL2-Sには独自の高解像度撮影モードも搭載されており、より高い解像度を必要とする場合には96MPのファイルを生成することができる。

DPReview

DPReview:Leica SL2-S initial review

紹介

  • SL2-Sは静止画・動画のハイリッドユーザー向けと言われている。
  • 売り出し価格は4895ドルだ。6000ドルの高解像なSL2と比べると非常に低下価格である。
  • 2021年のファームウェアアップデートによりSL2よりも強力な動画機能を得ることになる。
  • 多くはSL2と同等の仕様だ。ドイツ製の頑丈なボディ、ボディ内手ぶれ補正、タッチ操作対応のインターフェース、大型の高解像EVFなどを備えている。
  • 搭載している2400万画素センサーはソニー「α7 III」やパナソニック「DC-S1」、ニコン「Z 6II」と同じセンサーだと思われる。25fpsの連写撮影と4K 30oのオーバーサンプリング4Kを撮影可能だ。
  • カメラ独自のRAW形式ではなく、DNG形式のRAW出力に対応している。
  • 最大で5.5段分のボディ内手ぶれ補正を搭載している。
  • 三脚に固定した状態で8枚の写真を撮影し、9600万画素相当の静止画出力に対応している。
  • AFは深度情報を利用したコントラスト検出フォーカスシステムだ。パナソニックのシステムと同じか、非常に似ている可能性がある。一般的な撮影で正確なフォーカスが可能だが、動く被写体相手の場合は位相差AFほど良くない。
  • SL2-Sは既に高性能な動画機能を備えているが、LUMIX S5ほど広範囲をカバーしていない。ファームウェアアップデート後に強化される予定だ。

操作性

  • SL2と同様、大きく重く、非常にしっかりとしたカメラだ。一眼レフスタイルのカメラだが、よく見ると威圧感を感じさせない湾曲したエッジが特徴的である。
  • 金属製の頑丈な外装はIP54の規格に準じた防塵防滴仕様である。
  • グリップはとても良好な設計だ。大部分のLマウントレンズを装着して片手で扱うことが出来る。
  • ボタンの多くにはラベルがプリントされていない。
  • モードダイヤルを搭載していない珍しいデザインだ。P/A/S/Mモードを切り替える際は、リアダイヤルを押し込み、専用モードへ移行する。
  • ハイライトは「EyeRes」電子ファインダーだ。0.78倍のファインダー倍率を備え、576万ドットの解像度で120fpsのリフレッシュレートを利用可能である。
  • 視度調整ダイヤルは接眼レンズの真後ろに配置されている。小さな補正ダイヤルよりも使いやすく、誤操作を防ぐ十分な抵抗量を備えている。
  • 背面モニタは仕様的にとても優れているが、ボディに固定されている。ウェストレベルで撮影したいフォトグラファーはがっかりするかもしれない。
  • 3.2型の液晶モニタはタッチ操作に対応している。上下にスワイプしてライブビューと再生モードを切り替えたり、左右にスワイプして静止画モードと動画モードを切り替えることが可能だ。ダブルタップでAFモードを選択したり、ファインダー使用時にフォーカスエリアを移動させることも出来る。
  • ボディサイズが大きく、モードダイヤルが無いので、サブ液晶モニタを搭載するスペースが生まれた。このモニタには静止画や動画で役立つ情報の表示が可能だ。
  • 側面には3.5mmヘッドフォンソケット・マイクソケット、そしてフルサイズHDMIなど、ハイブリッドカメラで期待するポートを搭載している。充電やテザー撮影用のUSB3.2 Gen1 Cポートもある。
  • 右側面にはSD UHS-IIに対応するデュアルカードスロットを搭載。バックアップやJPEG/DNGを分離する機能がある。静止画と動画の分離機能は無い。
  • BP-SCL4バッテリーは15.6Whの容量があり、一回の充電で510枚の撮影が可能と言われている。
  • ラベルの無いボタンは長押しすることでカスタマイズ画面で機能の変更が可能だ。カスタマイズは静止画と動画で分離することが出来る。
  • SL2-Sのメニューシステムはカテゴリを分類するタブが無い。ただし、簡単に機能へアクセスすることが出来るようにお気に入り登録が可能だ。

動画

  • APS-CクロップでDCI/UHD 4K 60p/50pの動画撮影が可能だ。内部記録で4:2:0 8Bit、外部出力で4:2:2 10Bitに対応している。
  • フル画角は4K 29.97pで利用可能だ。オーバーサンプリングした4:2:2 10Bitで内部記録・外部出力に対応している。画質は非常に良好だ。
  • 計画されているファームウェアアップデートにより、H.265コーデックを利用してAPS-Cクロップの4K 60p 10Bitの撮影が可能となる。
  • 録画時間の制限は無い。
  • MOVの場合は4K ALL-Iで最大400Mbpsのビットレートに対応している。LGOPの場合は150Mbpsだ。MP4は同ビットレートのLGOPのみである。
  • AFなしで最大180fpsのFullHDを撮影可能だ。
  • V-LogとHLGどちらも対応している。ディスプレイ補正用の2つのLUTが含まれている。
  • ウィンドカット・マイクレベル調整・タイムコードに対応している。今後のアップデートで波形モニタやカラーバー、バッテリー切れの場合に保存可能なセグメント化された動画、自動フォローフォーカス操作などが追加される予定だ。

オートISO

  • 最大ISO感度と低速シャッター速度(1/2000秒?1/30秒)どちらも利用可能だ。自動の場合はレンズの焦点距離に比例したシャッター速度が設定される。
  • Mモードで露出補正が可能だ。

インプレッション

最初に「これは単なるSL2の低解像度モデルではない」と言われた。しかし、今のところSL2-Sは本質的にSL2の低解像で低価格なモデルだ。ただし、ファームウェアアップデートにより機能強化予定である。

当然ながら使用感はSL2と同じだ。動物園での撮影で使用したが、重量はそれほど負担と感じなかった。ファインダーは素晴らしいが、固定された背面モニタにイライラする時はあった。

カメラ性能に不満はなく、AFは高速で、ユーザーインターフェース全体のレスポンスは非常に良好だ。24-90mmや90-280mmのレンズと組み合わせて撮影した写真には目を見張るものがある。いくらかミスショットもあったが、これは撮影者のミスか、もしくはプリプロダクションモデルだからかもしれない。

動画について掘り下げなかったのは、発売当初の機能がパッとしないからだ。ファームウェアアップデートで動画機能を充実させるのであれば、ファームウェアが完成してからSL2-Sを発売する手段もあっただろう。

全体的に見ると、使って楽しいカメラだ。個人的には、3000ドル近く高いパナソニック「S5」を使っているような気がしていた。しかし、一部の人にとって、SL2-Sはそのプレミアムに見合うだけの価値があるだろう。

長所:

  • 2400万画素裏面照射型CMOS
  • 576万ドット 0.78倍 ファインダー
  • 無制限の4K DCI
  • Adobe DNG RAW
  • 9600万画素ハイレゾモード
  • IP54防塵防滴
  • 改善したバッテリーライフ

短所:

  • コントラストAFは万人受けする機能ではない
  • 動画ではモニタが動いたほうが良かった
  • モニター上のバーが邪魔になる
  • 競合カメラの存在
  • サイズと重量

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